JUNSKY blog 2015

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日本国憲法は先人の智慧の結晶-2

2006-03-07 17:44:15 | 憲法
坂本龍馬の「船中八策」(1867年10月)
 江戸幕府終焉の直前、坂本龍馬は彼の構想を現したものとして「船中八策」は有名であるが、これは新しい日本国の骨子を示したものと言えよう。
「一.天下の政権を朝廷に奉還せしめ、政令宜しく朝廷より出づべき事。」(政権交代)
「一.上下議政局を設け、議員をおきて万機を参賛せしめ、万機宜しく公論に決すべき事。」(二院制国会設立)
「一.有材の公卿諸侯及び天下の人材を顧問に備え官爵を賜ひ、宜しく従来有名無実の官を除くべき事」(身分にとらわれない実力主義人事)
「一.外国の交際広く公議を採り新に至当の規約を立つべき事。」(対等な外交・通商)
「一.古来の律令を折衷し、新に無窮の大典を選定すべき事。」(憲法の制定)
「一.海軍宜しく拡張すべき事。」(独立国家主権)
「一.御親兵を置き帝都を守衛せしむべき事。」(藩閥の私兵から統一国家軍へ)
「一.金銀物価宜しく外国と平均の法を設くべき事。」(外国との対等貿易)
 幕府の支配体制が揺らぐ中で、彼は朝廷の名義を利用して反体制派を結束させ(統一戦線)、世の中の変革を無血で目指したのであろう。
 『船中八策』は後藤象二郎から土佐藩・松平容堂(山内豊信:「功名が辻」の山内一豊の末裔)に伝えられ藩論としてまとまり幕府への建白書として提示されることになる(1867年10月3日)。後の板垣退助も彼らと行動をともにしている。
 マルクスの「資本論」が出されたのは、まさにこの年である。