植木枝盛の民権自由論(1879年4月)
「国は人民の自主自由とならびに公の憲法という二つのものをもて護らねば大丈夫にならず、安全には参り難し」
『民権自由論』の一節である。
植木枝盛は民権自由論(文庫本で20頁)の中でギリシャ、ローマ時代の政体の歴史からアメリカの大統領制まで広範に論じ、日本にも人民の自主自由と憲法制定の必要性を訴えている。
資料に拠れば、この年植木は小高坂村村会議長になっており、翌年には婦人参政権がこの村で実現している【前々回紹介。参考:高知県立自由民権記念館パンフ】
この著作(演説原稿)の中で、当時の民衆(人民)に向けて「専制抑圧の政治をもて民権自由を束縛するほど悪き事はなく、元来民権を張らざれば国権を張り独立を保つ事もできず、専制の政治はついに国を売るに至るのであります」と今を見とおすように125年前に言っているのである。
また、彼は『無上政府論』(文庫本で30頁)の中では、現在の国連に相当する「万国協議政府」「宇内無上(国際?)憲法」の制定を主張し、各国の自主独立を認め、干渉主義を排した10項目の大綱を提言している。引用したいところだが、紙幅を費やすのでやむなく省略する。
【出典:家永三郎編、植木枝盛選集(岩波文庫)】
「国は人民の自主自由とならびに公の憲法という二つのものをもて護らねば大丈夫にならず、安全には参り難し」
『民権自由論』の一節である。
植木枝盛は民権自由論(文庫本で20頁)の中でギリシャ、ローマ時代の政体の歴史からアメリカの大統領制まで広範に論じ、日本にも人民の自主自由と憲法制定の必要性を訴えている。
資料に拠れば、この年植木は小高坂村村会議長になっており、翌年には婦人参政権がこの村で実現している【前々回紹介。参考:高知県立自由民権記念館パンフ】
この著作(演説原稿)の中で、当時の民衆(人民)に向けて「専制抑圧の政治をもて民権自由を束縛するほど悪き事はなく、元来民権を張らざれば国権を張り独立を保つ事もできず、専制の政治はついに国を売るに至るのであります」と今を見とおすように125年前に言っているのである。
また、彼は『無上政府論』(文庫本で30頁)の中では、現在の国連に相当する「万国協議政府」「宇内無上(国際?)憲法」の制定を主張し、各国の自主独立を認め、干渉主義を排した10項目の大綱を提言している。引用したいところだが、紙幅を費やすのでやむなく省略する。
【出典:家永三郎編、植木枝盛選集(岩波文庫)】