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社会保険庁作成の「裏マニュアル」

2008-01-23 22:16:35 | 年金・保険
 日本共産党の しんぶん「赤旗」によると、社会保険庁は、相談に来た受給資格者に対して、昔勤めていた会社の情報(社名、期間等)などに関する『如何なるヒント』も話してはならないとの『裏マニュアル』を作成して、各地の社会保険事務所に厳しく指導していたことが判明したと言う。

 会社の名前の最初の一文字さえヒントとして言ってはならないという事である。
たとえば、「三菱自動車」に勤めていたとすれば、「あなたが勤めていた会社の名前は『ミ』から始まりませんか?」という事も言ってはならないというのである。

 行方不明どころか、社会保険庁が、当該の受給資格者の勤めていたであろう会社を掴んでいるという『行方不明ではない』状況であったとしても、本人が会社のフルネームや勤続期間を思い出せない限り、認定しない のである。

 自らの怠慢で行方不明にしておきながら、『行方不明ではない』案件まで、本人が思い出さない限り『行方不明』に敢えてするという「本末転倒」な“調査”
「給付しないための調査」をしていたのである。

 5千万件の行方不明を見つけ出そうという調査に全力を傾注するのではなく、できるだけ見つからないようにして、支払いが少なく済むようにするために全力を上げていた ことになる。

 厚生労働大臣の約束とは全く裏腹な社会保険庁の体質である。

 日本共産党は、この『裏マニュアル』の存在を昨年から確認していたが、この間の国会でのやり取りで、ようやく政府にこの存在を認めさせた。

 社会保険庁は、二十一日付で同文書を廃止し、状況に応じて事業所の所在地、業種、加入期間を被害者に伝えるよう通達を送ることになった。 

年金特別便を再送
   厚労相方針 内容の改善 検討

              2008年1月23日(水)「しんぶん赤旗」

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 舛添要一厚生労働相は二十二日、公的年金の加入記録に漏れがないかどうか確認してもらうために昨年十二月から送付を始めた「ねんきん特別便」を、内容を改めた上で送り直す方針を明らかにしました。加入記録しか記載されておらず、どこに漏れがあるのか分かりにくいとの批判に対応したものです。日本共産党は記載内容の改善を強く求めています。

 特別便は、今月十六日時点で約七十三万件に発送されました。同相は「今印刷しているのは無理だが、止められるところから止め、すでに送った方々に対しては再送して徹底させる」などと説明。二十二日に設置した外部専門家の作業部会で具体的な改善策をまとめてもらう考えを示しました。

 政府は二○○七年度補正予算案に、今年三月までに郵送する特別便の関連経費を約百五十五億円計上しています。

被害者に情報提供を
 裏マニュアル 小池氏が指摘
 日本共産党の小池晃参院議員は二十二日、国会内で記者会見し、「ねんきん特別便」の相談者に対する社会保険事務所の窓口対応で、職員ができるだけヒントを与えないとした社会保険庁作成の「裏マニュアル」を公表しました。小池氏は「被害者に情報を隠す指示をしていた責任は極めて重大だ」と指摘しました。

 小池氏が示したのは、社保庁が昨年十二月十八日に全国三百十二の社会保険事務所あてに送ったメール文書。「事業所名について、最初の一文字を告げて、『〇から始まりませんか?』などの誘導はしないこと」「勤めていた期間について、『〇〇年―〇〇年頃(ころ)に勤めていませんか?』などの誘導はしない」などと、なるべく情報を示さないように対応するよう指示しています。

 社会保険庁は、二十一日付で同文書を廃止し、状況に応じて事業所の所在地、業種、加入期間を被害者に伝えるよう通達を送りました。

 「マニュアル」は、昨年十二月二十五日の参院厚生労働委員会で、小池氏が存在を指摘し、社会保険庁に提出を求めていたものです。小池氏は「代表質問で志位委員長が指摘したように、政府は『特別便』の対応を根本的に改めるべきだ。被害者を犯罪者であるかのように扱うのではなく、きちんと情報を提供するという立場で臨むべきだ」と強調しました。


「しんぶん赤旗」1/23
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