※守備
大阪桐蔭:相手のロングボールをラインを割ると決めつけてしまい、全力で追いかけるのをやめてしまっては、最後まであきらめず全力で追いかけてきた相手に拾われてしまい、ピンチが広がる場面が目立ったのが気になりました。例年同様、力ずくで個人技で縦に速くこじ開けようとする相手への対応にも、課題が残ったと思います。
履正社:相手にしつこく激しく食らいつくことができていました。終盤、相手にスペースを与えてしまう場面が目立ったのはスタミナ的なものもあるのかもですね。豊富な運動量が求められるサッカーを志向しているだけに、そこは課題になってきますが、涼しくなってからの登場となる冬の選手権予選では、こういうサッカーは有利に働く印象があります。
※攻撃
大阪桐蔭:インターハイ予選で履正社に敗れた際、攻撃が狭い局面に集中してしまったところを相手に逆サイドに大きく展開されてやられましたが、この日はグランドをワイドに使ったパスサッカーが出来ていたと思います。後半途中に今日はFWで投入された菊井16が入るまでは走り負けるシーンが目立ちましたが、この選手が入って以降、逆に走り勝つシーンも目立つようになり、攻撃の精度、躍動感が上がって見えました。技術的には特別なものは感じませんが、この選手の取り組む姿勢が、攻撃に好影響を与えて見えました。この選手と直後に投入されたFW久光20が入ったことで、流れが変わったと思います。それまでCBかSBで起用されてた渡邊3が右MFで途中出場。CBやるだけの体の強さを活かした突破も、効果的でした。前線の選手のほとんどが、FWと2列目のサイド両方できる事もまた、強みかも知れませんね。ただ、その優位性はまだ、活かせていないと思います。
履正社:FW町野20,FW萩久保9,MF矢野25あたりだったとおもうのですが、フィジカルの強さと速さで力ずくで相手のサイドをえぐっては相手に怖さをあたえていたのが印象的でした。ゴールへ向かっていく姿勢でも相手より勝っていたと思います。一方でパスワークには課題を残したため、今季は縦に速くに徹底的にこだわった方が良さそうに見えました。
※大阪桐蔭:前節ほどパスをつなげず。やはり相手のフィジカルの強さが増すと思うようにはなかなかいきません。大阪桐蔭が攻勢を強めてる時間帯もありましたが、やはりこの日も、決める仕事、がなかなかできずに苦戦を強いられる。思い切って行くべき場面で感じることができずそれが過度な慎重さにつながってしまい相手に詰められるという場面が目立ちました。瞬時に決断実行しないと相手に詰められて、逸してしまいます。そういう意味では、後半33分に裏に抜け出しGKと1対1になった場面で躊躇することなく振り抜いた神埼FW途中から右MF8の同点ゴールには、見るべきものがありました。後半立ち上がりに先制点奪われた場面をはじめとして、集中力という課題も出たと思います。前節からスタメン4人入れ替わる。この時期メンバーがころころ入れ替わるのは例年通りですが、例年だとインターハイまでのレギュラーが不在なためにチームとしてのサッカーがぎこちなくなって見えましたが、今季は誰が出てもどんな布陣でも大差なくチームとしてのサッカーを維持できており、この例年にない選手層の厚さは、冬の選手権予選で、大きな武器になるかも知れませんね。
※履正社:旧チームのような派手な強さはありませんが、旧チームよりトーナメント向きなサッカーに仕上がりつつあると思います。最後まであきらめず走る意識やゴールへの意識の高さに見るべきものがあり、この日は引き分けに終わりましたが、内容的には勝っていたと感じました。フィジカルの強さを前面に押し出した縦に速く激しいサッカーはトーナメント向き。そこに徹底的にこだわるのか否かが浮沈の鍵かもですね。試合前のGKの練習を見てましたが大阪桐蔭のGKよりよく言えばダイナミック、悪く言えばおおざっぱな動き。キックも大阪桐蔭のGKが受け手の足元にしっかりと吸い込ませてたのに対し、履正社のGKのキックは受け手があっちこっちしなければいけないようなもの。GKに限らず全体的なサッカーもそんな感じ。特に前半はそういう部分を精度にこだわる?相手に突かれて劣勢を強いられる場面も目立っただけに、余計にそう思いました。
以上です