i氏の海外生活体験記

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福島沖、浮体式洋上ウィンドファーム実証実験へ

2012-03-07 14:47:04 | 下北の風力発電
3/7建設工業新聞で伝えています。

-丸紅、東大ら11者/浮体式洋上風力発電、福島県沖で実証研究へ/清水建設が施工-

 丸紅や東大ら11者で構成するコンソーシアムは6日、経済産業省の委託事業「浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業」に採択されたと発表した。福島県沖の海域に、浮体式風力発電機3基と洋上サブステーション1基を建設。施工技術は清水建設が担当する。漁業と共存する浮体式洋上風力発電事業について実証研究を進めながら、漁業関係者との対話・協議を通して将来の事業化を模索する。さらに浮体式洋上風力発電のノウハウの蓄積やビジネスモデルの確立を図り、日本の輸出産業の一つに育成していく考えだ。

 同事業は、11年度中に開始する第1期と、13~15年度に行う第2期とで進める。第1期では、発電能力が2メガワットのダウンウィンド型浮体式風力発電機1基(浮体形式=4コラム型セミサブ)、容量25メガボルトアンペア・電圧66キロボルトの浮体式洋上サブステーション、海底ケーブルを設置する。電圧66キロボルトの浮体式洋上サブステーションの建設は世界で初めてという。第2期では、発電能力7メガワット級の浮体式風力発電機2基を追加で設ける。機種は油圧式ドライブ型(同=3コラム型セミサブ)と、油圧式ドライブ型またはダウンウィンド型(同=アドバンストスパー)を予定している。

 設置場所は、海岸から20~40キロメートル離れた、水深100~150メートルの海域。年間の平均風速は秒速7・0メートル以上で、波の高さは10~15メートルの特徴を持つ。福島県では東日本大震災の復興に向け、再生可能エネルギーを中心とした新たな産業の集積・創出に期待を寄せており、同事業を契機に風車産業の一大集積地を目指している。

 コンソーシアムのメンバーと役割は次の通り。▽丸紅=プロジェクトインテグレーター▽東大=テクニカルアドバイザー▽三菱商事=事業調査や許認可など▽三菱重工業=浮体式洋上風力発電施設▽アイ・エイチ・アイマリンユナイテッド=浮体式洋上風力発電施設、サブステーション用浮体▽三井造船=浮体式洋上風力発電施設▽新日本製鉄=鋼材▽日立製作所=浮体式洋上変電所▽古河電気工業=海底ケーブル▽清水建設=施工技術▽みずほ情報総研=マニュアルの作成、委員会運営。

-引用終わり-

福島は今後、再生エネ100%を宣言しています。洋上風力は地熱と同様に震災復興のカギを握っていると言えます。

しかしながら、再生エネの自然条件ということであれば十分下北にもあります。プロジェクトの推進理由が必要であれば日本を救う「使用済み核の中間貯蔵施設化」という案がありましょう。

下北は対抗馬という意味ではなく、純粋に中間貯蔵施設は必ず必要なのですから、機運が高まっているこの時期に再生エネも同時利用して地域活性化につなげよう、ということなのです。

「国にも下北にもこれしか無い」と思っている私には「チャンスは今しかあり得ない」と結構切羽詰まっています。

原発事故で苦しみ再生エネ100%に変身する福島と、中間貯蔵施設を有し再生エネに期待する下北との関係は、結果的に日本のあるべき方向性に関与することになり、過去も現在も将来も切っても切れない繋がりに深い意味合いがあると考えています。

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秋田でエネルギー生産基地、移住街構想

2012-03-07 14:13:30 | しもきたインフラ
3/7産経新聞秋田版が伝えております。

-大潟村に「移住街」 三菱総研理事長が構想 秋田-

 正論メンバーで、プラチナ構想ネットワーク会長を務める小宮山宏・三菱総研理事長(67)が6日、県庁で記者会見。「秋田は風力や地熱、林業復活に伴う木材バイオマスなどでエネルギーの生産基地になれる」と述べる一方、大潟村で元気な高齢社会のモデルとして「移住街」を作るプロジェクトを進めていることを明らかにした。

 小宮山理事長は同ネットワークを平成22年8月に設立。CO2(二酸化炭素)削減などのエコロジー分野▽高齢者がいきいきと参加する社会▽ITを活用したタウン構想-を進めるため、シンポジウムやワーキンググループ活動を行い、2月25日現在、秋田県を含む104自治体が入会している。

 各地で構想に基づく試みや成果が生まれているが、大潟村への移住は、最終的に250棟約500人が住む5ヘクタールの街を作る計画で、ネットワークやNPOが支援している。移住者は快適な生活をしながら、蓄積した技術やノウハウを提供していくのが狙いという。

-引用終わり-

秋田は議論が活発ですね。大潟村は干拓やソーラー基地など従来から前向き志向の強い土地柄なのでしょうか。

成果も生まれている、とありますので少し調べてみましょう。

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原発の脱依存への道筋

2012-03-07 13:03:22 | 大間原発の中間貯蔵化
3/7毎日新聞の社説が伝えています。

-社説:震災1年(4)原発政策転換 脱依存の道筋早く示せ-

 大津波に続く東京電力福島第1原発の重大事故は、「安全幻想」を根底から打ち砕いた。格納容器が爆発したらどうなるのか。深刻な放射能汚染はどこまで広がるのか。当時の切羽詰まった状況を思い起こすと、今も身のすくむ思いがする。

 それから1年がたち、今恐れるのは、経済の論理が事故の恐怖を風化させてしまうことだ。あの衝撃、ふるさとを追われた人々の苦しみ、何十年にもわたる放射能との闘いを心に刻み、この先の原発政策、エネルギー政策を進めたい。

 そう考えた時に心もとないのは政治のあり方だ。

 ◇廃棄物と真剣に取り組め
 政府は原発への依存を減らす「減原発」の方針を打ち出している。それを翻したという話は聞かない。にもかかわらず、原発のリスクをどう評価し、脱依存のための政策を進めていくのか、ビジョンも手続きも、今もって見えない。

 そうした中で枝野幸男経済産業相は再稼働の必要性に言及した。電力需給状況や安全確認、地元了解を前提としているが、納得がいかない。

 再稼働の必要性を言うのであれば、その前に中長期的に脱原発依存をどう進めていくのか、政府が道筋を示すべきではないか。その上で、地震国で原発を動かすリスクと、動かさないことによるリスクを分析し、短期的に何基の再稼働が必要かを示すのが筋だ。

 減原発を進める以上、リスクの順位付けも必要だ。福島第1と同型の炉や老朽原発の廃炉は当然としても、それ以外のリスクをどう見積もるか。問題は判断基準自体が迷走していることだ。

 政府は欧州をまねたストレステスト(安全評価)を2段階で行い、1次評価で再稼働を判断しようとしている。すでに関西電力大飯原発3、4号機の1次評価について経産省の原子力安全・保安院が妥当との判断を示した。今後、地元の了解を得つつ再稼働を政治判断するというが、無理がある。

 まず福島の事故の原因が解明されていない。安全を担保する指針類の見直しも途上だ。評価主体である電力会社や保安院への不信もある。そもそも欧州のテストは個々の原発の弱点を明らかにするためのものだ。

 政府が再稼働を求めるのであれば合否判定のための暫定基準がいる。ストレステストは、評価結果を比較し相対的にリスクの高い原発を廃炉につなげるのに利用してはどうか。

 今回の事故ではプール貯蔵されている使用済み核燃料の危険性も白日のもとにさらされた。原子炉内と違って裸同然の状態にあるだけに、ひとたび水がなくなれば大量の放射性物質の拡散につながる。福島第1の4号機でプールの空だきが回避されたのは「幸運」に過ぎない。

 日本全国の原発のプールにはウラン換算で1万数千トンの使用済み核燃料が保管されている。国際的にみると保管方法の主流はプール水による湿式貯蔵から乾式貯蔵に移行している。自然空冷で除熱する仕組みで冷却水喪失事故は起きない。日本でも福島第1と日本原子力発電の東海第2原発に乾式貯蔵施設がある。今回の地震と津波の影響も分析し、乾式貯蔵の検討を急いだ方がいい。

 ◇廃炉ビジネスも視野に
 私たちは使用済み核燃料の再処理をやめ、日本の核燃料サイクル政策の幕引きを考えるべきだと主張してきた。再処理にせよ高速増殖炉にせよ、技術、安全性、コストのいずれも見合わないと考えるからだ。

 原子力委員会の小委員会のまとめでも今後20~30年を考える限り経済性も核不拡散上も直接処分が有利だ。青森県六ケ所村の再処理工場をこのまま動かす合理性はない。そもそも現時点で燃やせるあてのないプルトニウムを増やすことには核不拡散の観点からも大きな問題がある。

 再処理は使用済み核燃料を原発から運び出す理由付けとしても機能してきた。今後はそうした位置付けも白紙に戻し、原発政策全体を一から考え直すことが重要だ。

 その際には、原発による受益者が使用済み核燃料の問題についても責任を持つという考え方が必要だ。リスクを自分の問題として考えることが脱原発依存を進めるひとつの手掛かりとなる。

 福島第1原発では今後、何十年にもわたって廃炉に向けた困難な作業が続く。原発の新増設は事実上不可能であり、すべきでもない。そうした流れの中で人材の流出を懸念する声がある。

 しかし、ここは視点を大きく変えてみるべきではないだろうか。世界に430基以上ある原発が今後、次々と廃炉の時期を迎える。世界の原発政策がどうなろうとも廃炉の需要は大きい。

 福島と通常の廃炉は異なるが、福島の経験を生かすことはできる。ロボットや遠隔操作技術を廃炉ビジネスの切り札にすることを考えてはどうか。福島を原子力安全や放射線管理、除染などの拠点とし世界から人材を呼び込む戦略も立てたい。

 原発を40年以上稼働させながら先送りしてきた廃棄物の最終処分場問題も残されている。これを一歩進めるのも政治の責任である。

-引用終わり-

私も気持ちとしては記事に同感です。が、今一歩足りません。

廃炉ビジネスについては、わざわざビジネスと言わずとも日本の責務でしょう。特に議論の船頭役は中間貯蔵施設が建設途中の青森県の役割でしょう。増して建設地のむつ市にあっては自明です。

私はむつ市を中心とした下北の中間貯蔵施設への取り組みが日本を救う、と考えています。従来の繰り返しですが、大間、東通りも中間貯蔵施設に用途変更し、再生エネ拠点に大変身したらどうでしょう。最終処分方法が決まるまで50年リレーで・・・。


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再生エネルギー自給率グラフ

2012-03-07 04:21:42 | あおもり
現在、地熱の多い大分がトップですが、今後福島、秋田が伸ばしてくるでしょう。

青森は日本一の風力でここまで来ましたが、自給率増加のカギはきっと地熱でしょう。

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動き出す電力の固定価格買い取り制度

2012-03-07 03:26:24 | しもきたインフラ
3/7朝日新聞の社説で伝えています。

-自然エネルギー―普及のための工夫を- 

 風力などの自然エネルギーを電力会社が発電会社から固定価格で買い取ることを義務づける制度が、7月から始まる。

 買い取り価格や期間を実質的に決める委員会が6日、ようやく動き出した。委員の人事案を昨年末に国会に提出したが、与野党から「制度に反対だった人がいる」と再考を求められ、メンバーを一部入れ替えて承認された。時間はない。作業を急がなければならない。

 買い取り制度は自然エネルギー普及のカギを握る。長期間、適正な利潤が出るような固定価格が保証されれば、自然エネルギーへの投資が増える。

 ただし、買い取り費用は電気料金に上乗せされる。負担するのは消費者だ。

 買い取り価格が低すぎたり、期間が短すぎたりすれば普及が進まない。かといって、高すぎたり長すぎたりすれば、家庭や企業の負担が増える。投資バブルも引き起こしかねない。

 どうバランスをとるか。委員会の役割は、きわめて重い。

 一口に自然エネルギーといっても、太陽光、風力、地熱、バイオマスなど電源によって特性は異なる。発電所の規模によっても費用は違ってくる。

 委員会は、こうした細かい区分ごとに1キロワット時当たりの価格と期間を決める。技術の進歩や量産効果による発電コストの低下、金利動向などに目を配り、毎年、新規の設備に対する買い取り価格を改定する。

 議事は公開され、算定の基準や計算式も国会に報告する。

 早く参入したほうが有利になる設計も求められるだろう。電気だけでなく熱も利用できるような効率のいい設備の導入を促す仕組みも考えたい。

 既存の風力発電の中には、建設時に補助金は得たものの、買い取り価格が低すぎて経営難に陥っているところもある。

 今のところ新制度の対象外だが、発電量を増やす意欲のある事業者は、枠組みに入れることを工夫すべきだ。

 何より、電力大手の都合で送電網への接続が不当に阻まれることがないようにしなければ、新規事業者は安心して投資ができない。

 政府は厳しく監視するとともに、送電網の中立化へ電力システム改革を急ぐべきだ。電気料金も、消費者が自由に電源を選んで必要なコストを負担する体系にする。

 自然エネルギーの担い手を増やし、産業として自立できるよう、上手に育てる。法律の目的がそこにあることを忘れてはならない。

-引用終わり-

何か迫力に欠ける記事ですが、地熱の事を述べているらしい文章で「早く参入した方が有利になる方法」と「電気だけでなく熱も利用できるような効率のいい設備導入を促す仕組み」とあります。

裏を返すと、「買い取り価格制度設計」と「熱のカスケード利用」で工夫せよ、という事ではないかと思います。

例えば、地熱と水力は365日対応可能な電力であり、原発依存を早期に縮小させるカギを握っています。その重要性から買い取り価格を高めにする理由になり得るのではないかと思います。

カスケード利用は既に何度も意見したように段階的熱利用を産業や雇用に波及させるべく、街づくりの視点で自治体等と共同で開発すべきです。


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