柊のはな 田添明美

晩秋の日差しに包まれた
柊の老木のもとで
ござを敷き
あなたと蒲団の皮をはいでいました
ぽろぽろと小さな白い花が
ふたりのまわりにこぼれおちていました

　

　　　　　昔話になるけれどね
　　　　　嫁に来てから　ずっと
　　　　　舅に苛められてきました
　　　　　着物を買うと
　　　　　箪笥をのぞかれ
　　　　　　「あたらしい着物だね」
　　　　　と言われたのですよ
　　　　　舅はね
　　　　　亡くなる数日前
　　　　　　「すまなかった
　　　　　　　ありがとう」
　　　　　と言いました
　　　　　　それで
　　　　　わたし
　　　　　今までのことは忘れましたよ

　　

あなたの白い髪に
しずかな暖かなひかりが満ちて
あなたを
眩しくみていた私がいました
光のなかで　綿がほうわり舞いました
嫁いだばかりの
二十四の私でした

　

あなたは
ここが魚屋　八百屋と教えながら
私を孫だと皆にひきあわせてくださった
そして　「おばあちゃん
　　　　　女孫はいなかったん
　　　　　　　　　　じゃないの」
と言われては
楽しそうに微笑んでおりました
廊下で出会うと
きゅっと抱きしめてくださり
そのたびに
驚く私を喜んでくださった

　

　一年だけのおつきあいでした
あなたは　もうおりません
ぐぐるる　ぽっぽう
枝にとまって鳩のないた
あの柊も　今はもうありません

　

つい先日　知りました
病床のあなたは
私にだけ
　　　「死にたい」と
言われたのですね
あんな私を、
つよい娘と
信じて甘えてくださった

　

たしかな
ぬくもりは
じゅんぐりにまわります

　

みていてくださいますか
これからの
私も
みていてくださいますか

　　　　　　　　　　　　　H5.10.22

初霜

今朝の夜明け前，気温は６度，空は澄み切って星がたくさん輝いていました。
新しい目薬は前よりは効果があって，自転車で４０分ほどは涙は流れなかったが，それ以降ははやりゴーグルをしないとだめでした。
手袋をしていても手がかじかむすこし手前になり，もうすこしで分厚い手袋が必要になりそうです。
今朝の写真はピンぼけなので省略。

続・自転車と目薬

気温が１０度前後の朝があるようになって，また自転車で涙が出るようになり，ゴーグルを装着して走っているが，先ほど目薬をもらいに眼科に行って現状を話すと，「炎症を抑える薬をもう少し強いのにしましょう」と言われた。
「フルメトロン」が0．05％から０．1％になった。結果は次に気温が１０度前後になる時に分かる。この薬を長く常用してもいいのかなぁー。

また，連れ合いも今年の春から，家の中にいても涙が出るようになり，一緒に眼科にいって，私が前にもらったセットの目薬も処方された。降圧剤と同様，同じ薬仲間となってしまった(^o^;)。