崩された姿を
組み立てる
しぐさを くりかえしている
光景があり
その過程で姿は
転んだり
溶けたり
消えたりするのだが
あわてて追いかけると
姿はこちらを
振り向き
やがて
現れ
夢のなかで夢を追うように
音もなく波うつように
ととのっていく
R4.11.27
崩された姿を
組み立てる
しぐさを くりかえしている
光景があり
その過程で姿は
転んだり
溶けたり
消えたりするのだが
あわてて追いかけると
姿はこちらを
振り向き
やがて
現れ
夢のなかで夢を追うように
音もなく波うつように
ととのっていく
R4.11.27
小雨が降っている
薬が切れ
徒歩五分の内科へ行こうとし
「歩けるかな」と聞くと
「歩けるよ」と夫がいうので
両足にサポーターをし歩き出す
面白い程 ゆらゆら歩く
九十才近くの向かいの幼稚園長夫人は
「一、二。
一、二。
と歩いています」といい
同じく九十才近くの義母は
「歩数を数えながら、歩いている」といったが
どちらも
しゃんと胸を張っていた
こちらは
そんなことを思い出しながら
うつむき加減に
ゆらゆらしている
帰宅し しばらくすると
隣のサッカー公園で
子供の声が
聞こえはじめ
雨上がる
R4.11.26
(幸田文は
叔母さんと
どこが似ていたの?)と聞くと
「そうだな
二人とも
着物のまえを
しゃしゃっ とかき合せる
ところが似ていたな」と父が応えた
説明いらずの、
言葉である
父の言葉がなつかしい
R4.11.25
今朝は秋の花々を脇役にして,ひどい名前をつけられた
植物(たぶん,ヘクソカズラ)の種をテーマに撮影しました。
ここ数年は嗅覚が劣化したのか,夏の最盛期のヘクソカズラに
鼻を近づけても不快な匂いは感じなくなりました。
プンプンカズラとか,その花のように可愛く改名してもいいような……(^o^;)。
幾重にもわかれた道を
いきつもどりつして
みわたすかぎり
句読点がつながるように
風が寄せて
吸って
吐いて
遠くに
風は
抜けては止まるのだろうと
空白に憩っていると
それは間 です
隙間 です
ふと
心得たように
あかるい声もする晴天の日
R4.11.24
雨がつゞく
雨音が止まない
一面を濡らし
しずかに
弱まったかとおもうと
はげしく
濡らし
降りつゞける
音
おーい
おーい
それは
話すたび
まだ
まだ
話足りない
と
話しかけている
音なのか
話しはじめが
面白く
むやみに
強弱をつけ
話しつゞける言葉
なのだろうか
R4.11.23
今朝は雨の降る前にポタリングが出来ました。
その杉並区善福寺公園では,まだ “トロールの森” の催しが
続けられていて,歩道脇のあちこちにオブジェが
配置されています。
今回紹介のオブジェは,どちらも作者や作品名の標識が
なかったり,剥ぎ取られているのでその意味が不明です。
ひとつはどう見てもお尻にしか思えません。
もうひとつのビンは何かの観測装置のようでもあります。
曇り空の下ではちょっと地味な印象でした。
深夜
雨が降っています
トイレにあかりが点いています
ブランコは ブランコに
砂場は 砂場に
すべり台は すべり台に
なりきっています
とりまく木々と
落ち葉と
遊具のほか
誰もいない小公園
R4.11.22