たしか
いっしょでしたの木にのぼって
ただしいもじの迷いかた
する
そう したってゆった男の子は
べつの男の子でそのまま
しらない男になっていつだって
べつのゴリラの手をひいて
「これはサラ」
と名前をおしえた
もう待てないやくそく
じゅんぐりにうらぎって それでも
いつも
下絵みたいに
うしなわれず
疑問ふ のかたちをして
あのままの
木のうえで
あなたはねむっている
しゅうねく
樹皮のようなガムかんで
わるい三月
「サラ」
わたしたち男だった
けれど女だったかもしれない
さすられて あの
木をいれられる
ちぃとかにくとかがある
鉢
ふいに こいしい
H9.3.19