釣船 開進丸(鯛ラバ、ジギング、一つテンヤ)

釣れる日もあれば、釣れない日もある。楽しかったり、悔しかったり「船釣り」の一時を過ごしてみませんか。

1月9日 鯛が釣りたい

2016年01月09日 | 日記


朝日が雲間から、顔を出してきた。

「今日も、宜しくお願いいたします」

今日の釣果を願って、手を合わせる。

潮は上り潮が、緩く沖に払い出している。

潮の色も青味があって、今にも大物が釣れそうな色をしている。

すると、塩田さんの本日1投目に、アタリが来た。

「来た!いきなり来た!」

塩田さんの歓喜の声が、船上に響き渡る。



上がってきたのはオオモンハタ。

その後に続く様に、チダイも来た。



「今日は、良い出足だ」

連続する釣果を喜んでいたら、今度は矢越さんにアタリが来た。



上がってきたのは、サゴシ。

「この時期になっても、まだサゴシが釣れるの」

やはり最近の天候は、おかしいのかな。

この後塩田さんに、体ごと引きずられる様な、アタリが来る。



船の後方で、竿を出していた塩田さんに、強烈なアタリ。

「うわっ、これは何、止まらん」

針掛かりした獲物が、船の前方に走っている。

「塩田さん、前に行ってください」

「矢越さん、船で追い掛けるから、指示してください」



矢越さんも心配する中、塩田さんが船の前に立ち、必死に頑張っている。

ドラッグ音が鳴り響き、ラインがどんどん出ていく。

暫くすると、獲物の走りが止まった。

すると、ラインが巻き取れる様になった。

どんどん巻き取っていくと、オオモンハタが上がってきた。



「えっ…何…」

一瞬、何が釣れたのか?の状態になった。

あの強烈な走りは何?体ごと引きづられた強烈な引きは何?

上がってきたオオモンハタをよく見てみると、体の色んな処に傷が付いている。

鱗も剥げているところがあり、背鰭は骨が出ていて、尾鰭も裂けている。

「これは、何かに食いつかれた痕じゃないかな」

鮫ではない様だ。

こんな大きなオオモンハタを、くわえ込む事のできる魚になる。

となると考えられるのは、巨大なアラくらいかな…。

3人で色々なことを考えたが、結論は出ない。

その後、北西の風が強くなってきたので、ポイント移動。

「今日は、どうしても鯛が欲しい」

塩田さんの、お嬢さんの成人祝いの鯛を釣りたい、と強い希望。

大島東側に移動して、何カ所かのポイントを攻めてみるがアタリが来ない。

「ちょっと沖合のポイントに、行ってみましょう」

すると、移動しての1投目にアタリが来た。

それを見ていた矢越さんが「そのアタリは鯛ですよ」と、声援を送られる。



矢越さんの言葉通り、上がってきたのは3キロ弱の立派な真鯛。

「良かった。これで成人祝いの鯛が釣れた」

塩田さんの嬉しそうな笑顔が、船内を楽しくする。

矢越さんも負けるものかと頑張っているが、今日は塩田さんに海の女神が微笑んだ様だ。

船を、鯛が釣れたポイントに戻す。

すると、又しても塩田さんにアタリが来た。

「おっ、又来た!」

小気味良く竿が曲がって、鯛独特の竿を叩くアタリが来ている。



上がってきたのは2キロオーバーの立派な鯛。

成人祝いの鯛が、2匹釣れた。

「今日は、嬉しいです。娘のお祝いが出来る」

塩田さんの、笑顔が良い。

お嬢さん思いの、優しいお父さんだ。

帰りの船中は、2匹の鯛と正体が分からなかった“大物”の話で盛り上がった。