釣船 開進丸(鯛ラバ、ジギング、一つテンヤ)

釣れる日もあれば、釣れない日もある。楽しかったり、悔しかったり「船釣り」の一時を過ごしてみませんか。

1月23日 午前中なら

2016年01月23日 | 日記
朝、港を出るときには、冷たい雨がパラパラと降っていた。

もしかしたら、上空では雪なのかも知れない。

「もしかしたら、早めの帰港になるかも知れませんね」

「そうですね。この天気なら仕方ないでしょう」

お客様の塩田さんと、天気を心配しながら船を出した。

裸バエの横に出る前、猪崎鼻の岩場に打ち付ける白波が気になった。

案の定、沖波止を回ったときには、沖から高いウネリが入っていた。

「うわっ、波がある。これは沖に出るのは厳しい」

塩田さんが、いち早く判断された。

「内場に行きますね」

大島の南側のポイントに、船を走らせる。

当然のことだが、ここにも北東からのウネリが入ってくる。

沈み瀬の上では、そのウネリが大きく盛り上がってくる。



周囲には、一隻の船も見あたらない。

波を見ながら、水深50メートルのポイントに船を止める。

「ここから流してみましょう」

ベイトも幅広く映っている。

流し始めて暫くすると、塩田さんにアタリが来た。



最初の引きは強かったが、後は余り引く事もなく上がってくる。



型の良いアカハタだ。

最近は、真鯛のアタリが少ないが、根魚はそれなりに当たってくる。

2匹目のアカハタも直ぐに来た。

アカハタは、群れが固まっていることが良くある。



北東からのウネリに、船は上下動する。

しかし、仕掛け自体は真下に落ちていく。

「潮が動いていない」

知り合いの漁師さんから、教えて貰った情報では「底潮が濁っているから、魚の食いが悪い」との事だった。

底潮が濁っているのが影響しているのなら、この寒波による時化で底から捲り返してくれないだろうか。

そして、新しい潮が通してくれれば、釣果が上向くかも知れない。

潮の色は良いし、期待感を持ちたい。

大島の内場に出てくる船が、少しずつ増えてきた。

私たちも、少しでも潮が動いていそうな場所を探して移動するが、苦戦続きだ。

途中に何度か「当たった」と塩田さんの声がするが、上手く針掛かりしない。

その内、風が北から北西、そして真西へと変わってきた。

雲の流れも、寒波を運んでくる雨雲が、流れてきたようだ。

「船長、潮は動かないし、今日は帰りましょうか」

「そうですね。今日は諦めて、次回に向けて頑張りましょうか」

いつもは凄い粘りの塩田さんだが、動かない潮と、午後からの予想される寒波による時化を前に、帰港する事にした。

「また、頑張りましょう」