釣船 開進丸(鯛ラバ、ジギング、一つテンヤ)

釣れる日もあれば、釣れない日もある。楽しかったり、悔しかったり「船釣り」の一時を過ごしてみませんか。

5月2日 止まれ、止まらん!

2016年05月02日 | 日記
「今日も、昼頃から風が変わるかも知れませんね」

「南が入ると嫌ですね」

「一番に、この前のポイントに入りましょう。大きな鯛が当たるかもですね」

水深60メートルのポイント目指して、船を走らせる。

途中は北西の風が吹いているが、ポイント付近に行くと、風は余り吹いていない。

「この調子が一日続きますように」

お日様に手を合わせ、釣りを開始する。

潮の色は青味があって、良い色をしている。

「底潮が速いですね。底取りが5回位までしか取れない」

底潮は下り潮になっているようで、ドンドンラインが出ていく。

右田さんも、塩田さんも、底潮の速さに苦労しているようだ。

そんな中、右田さんにアタリが来た。



下り潮の底潮に引かれて、重々しいアタリに見える。

上がってきたのは、ガンゾウヒラメ。



「潮が速いせいか、重かった」

ちょっと、拍子抜けと言った感じだった。

次の当たりも右田さんに来た。



最初の引きは、強烈な走りだった。

「何だろう。重いだけの引きになった」

上がってきたのは、良型のオオモンハタ。



ポツポツとアタリは出ているが、やはり底潮の速さは相当のようだ。

「ポイントを変えましょうか」

「少し、浅場に移動します」

水深、40メートルのポイントに移動する。

ここは、魚礁とその近くの沈み瀬が、特長となっているポイント。

鯛ラバを引いている、塩田さんにアタリが来た。



「さっきから、何度もアタリは有るのに、漸く針に乗った」

竿先を叩く、鯛独特の引きだ。

上がってきたのは、2㎏クラスの真鯛。



「取り敢えず、1枚釣れて一安心」と笑顔だ。

右田さんにもアタリが来た。



今度も、オオモンハタ。

「今日は、ハタ日かな」と笑顔。

塩田さんもバイトは出るが、なかなか針掛かりしない感じなので、再度のポイント移動。

今度は、沖合の水深70メートルのポイント。

「ここは、私一人で2度来たことがあるのですが、叶わない相手に2度ともラインを切られているポイントです」

「窪みが特長になっています」

魚探に映るベイトを見ながら、説明する。

朝の内からすると、底潮がだいぶ緩くなっているようだ。

すると、塩田さんに強烈なアタリが来た。

「来た!ホール中に来た!」

竿が手元から海面に突き刺さるように、曲がっている。

ドラッグ音もけたたましく、ラインが容赦なく引き出される。

塩田さんが船の前に走る。

「船で追い掛けます!」

エンジンを掛けて、船で追い掛ける。

獲物は、力の限りの走りを見せている。

ドラッグを一度締めたが、それでも引き出される。

「止まれ!止まらん!」

もう一度締めて、走りを留めようとしたとき、ラインが切れた。

「くそっー、切られた。口惜しい」

この走りを止められない相手は、何なのだろう。

「巨大なヒラマサかカンパチやろうか…」

兎に角、口惜しい。

気持ちを切り替えて、仕掛けを作り直すが、やはり口惜しい。

船首に立って竿を振っている右田さんにアタリ。



レンコ鯛だった。

この後、ポイントを変えて行くが、南西の風が吹き始めた。

「風が変わりましたね。波がこれ以上出る前に帰りましょうか」

強く吹き始めた、南西の風を避けるように帰港した。

「あのポイントは、次、朝一番に攻めてみましょう」

口惜しい気持ちは、ポイントに残してきた。