しとどに濡れ、春の嵐を思わせる風になぶられても、野に咲く花としての矜持を忘れない。そんなことさえ窺わせるタンチョウソウとユキワリソウではないか。
いずれも、すでに花期の終わりを思わせる哀調が見て取れる。両者とも、これから若葉の季節となる。
【📸2024年3月29日13時48分:この花、実はまだ名前の同定ができていない。ジェーン‐ドウ(Jane Doe)なのだ。】
ある人は春咲きのノコンギクだという。また、ある人はチョウセンシオン(ヨメナ)の変種だという。しかし、その真の名前は、まだ不明のままだ。
ノコンギクは秋に咲く。チョウセンシオンは晩春から咲き始める花と言えよう。そのいずれにも似て、いずれにも似ていない不思議な花なのだ。
それにしても、こんな嵐の日に咲かなくても良かろうに。そして、こんな日に咲いてくれて有難うって。
【📸2024年3月29日13時45分:花びらの一片が折れている。】
同じ言葉を、同じように嵐に耐えたこの花にも掛けてあげたい。萼片の一片が折れていた、あのキタヤマオウレンにである。
いいものだね、わずか15ミリほどの花にしか過ぎないが、もっと、もっと大きく見えたよ。
【📸2024年3月29日13時46分:アズマシロカネソウ(東白銀草:キンポウゲ科シロカネソウ属の多年草)】
すっかりレギュラーの一員として定着した感のあるアズマシロカネソウ、今日も登場願った。
雨が続いたり、嵐に見舞われたりとすぐれない天候が続いているが、気温は平年並み以上という日が珍しくなくなった。
そんなことが幸いしたのだろう、にょき、にょきっとさらに花茎を上げてきた。さぁ、今度は君がほころぶ番かな。