◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

●自由な投句箱/5月11日~20日●

2016-05-12 09:09:12 | Weblog

※当季雑詠3句(夏の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

◆俳句添削教室◆
http://www.21style.jp/bbs/kakan02
◆俳句日記/高橋正子◆
http://blog.goo.ne.jp/kakan02
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今日の秀句/5月11日~20日

2016-05-12 09:08:42 | Weblog

[5月20日]

★山法師吹かれて風の鮮やかに/川名ますみ
山法師の白い花は、平らで空を向いている。遠目には、葉に紛れたように見える。風が吹くと、枝が揺れ山法師の花が鮮やかな白さを見せる。風によって蘇る花。(高橋正子)

[5月19日]

★緑陰となりし車内や並木行く/桑本栄太郎
街路樹の並木をバスで走っているのだろう。その並木の緑色が車内まで差し込んで、車内が緑陰をなった快さ。(高橋正子)

[5月18日]

★蜻蛉生(あ)れぬ緑の池の片隅に/河野啓一
蜻蛉が緑の池の片隅でひそやかに生まれた。生まれるとしばらくは葉に止まり、翅を輝かす。片隅の緑の静謐な空間に透明な翅が輝く命が生まれた。私は、5月15日都内の自然教育園の小さい池の立て札に、しおから蜻蛉とやごが止まっているのを見た。いよいよ夏だ。(高橋正子)

[5月17日]

★輝ける欅若葉や「第九」鳴る/満天星(谷口博望)
欅若葉が美しい季節になった。若葉の美さは、生命の美しさとも言えるほど。そこにベートーベンの第九交響曲が鳴り、「歓喜の歌」が生命を称えていると思える。(高橋正子)

★スコールに包まれ車止めにけり/廣田洋一
スコールはすぐに止む急な大雨。猛烈な勢いで降る雨に前も見えない。スコールにすっぽりと包まれた車。その車の中にいて、スコールに包まれた空間の感覚の経験。経験したものが知る感覚だ。(高橋正子)

[5月16日]

★青葉潮高速艇の水脈長し/谷口博望(満天星)
青葉豊かなころの潮は、緑濃い青い色。高速艇が引く水脈が豊かな潮に長くどんどん伸びてゆく。青葉潮を実感するのは、やはり瀬戸内海であろう。(高橋正子)

[5月15日]

★麦秋や鳩の胸元ふっくらと/小口泰與
「麦秋や」の季語を受けたこの句の鳩は、山鳩のようである。くーくーと胸をふくらまして鳴く鳩に夏のすがすがしさが思われる。(高橋正子)

[5月14日]

★澄む色を取り戻したり夏の川/多田有花
季節は春から夏へ。川は空を映して青く、春の長雨や雪解けの水の濁りもすっかり消えて流れている。涼しそうな澄んだ水の色に、さっぱりとした夏の川となった。(高橋正子)

[5月13日]

★早朝の円形花壇露に濡れ/河野啓一
イメージが鮮明で、広々とした円形花壇の景色がすぐ目に浮かぶ。早朝の爽やかさは何にも代えがたい。露に濡れた花が生き生きとしている。因みに「露」の季語は秋。

[5月12日]

★クレーン伸ぶ如く高々桐の花/佃 康水
高い空を見上げるとき、高々とクレーンが伸びている景色が脳裏に浮かぶのだろう。そのような位置に、今日は薄紫の桐の花が咲いている。現代的な景色と、古典的ともいえる桐の花との取り合わせの妙。(高橋正子)

[5月11日]

★燕来る街道沿いに一直線/河野啓一
燕が街道を知っているとは思えないが、街道に沿えば、邪魔な建物も木々などもなく、どこまでもあのスピードをもって、真っすぐに飛べる。そういう燕に出会えば、こちらまで、爽快になる。(高橋正子)
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5月11日~20日

2016-05-12 08:07:45 | Weblog

5月20日(6名)

●満点星(谷口博望)
鱚釣や曇天かぶる安芸小富士★★★
ジャラジャラと音のしそうな小判草★★★
白色のブラシの花や五月晴★★★★

●小口泰與
真っ直ぐな道や夏霧湖へ起つ★★★
鶯や牧草ロールおちこちに★★★
緋目高や時を伝える古時計★★★★

●河野啓一
アマリリス夏のラッパを吹き鳴らす★★★★
高気圧低気圧と来て夏の風邪★★★
自動車道左右に躑躅従えて★★★

●廣田洋一
新緑の谷戸渡る鶯の声★★★
緑陰にせせらぎの音絶え間なし★★★
卯の花やせせらぎの縁飾おり★★★★

●桑本栄太郎
葉桜の木蔭舗道に散歩かな★★★
若竹の天を目指すや青き空★★★★
耐えて尚色見せ箱根空木かな★★★

●川名ますみ
人影の消ゆ大楠の木下闇★★★
山法師吹かれて風の鮮やかに★★★★
山法師の白い花は、平らで空を向いている。遠目には、葉に紛れたように見える。風が吹くと、枝が揺れ山法師の花が鮮やかな白さを見せる。風によって蘇る花。(高橋正子)

匂うかに車窓の薔薇の咲き乱れ★★★

5月19日(3名)

●満天星(谷口博望)
夏めきてブラシの花やアボリジニ★★★
豊後梅若葉の中に実を潜め★★★★
中天にほの昼月や雲見草★★★

●小口泰與
朝虹の赤城榛名とまたぎけり★★★★
葉柳を翔せし朝の風の声★★★
老鶯や切株おおう草叢よ★★★

●桑本栄太郎
つつじ燃え夕の闇にも色失せず★★★
緑陰となりし車内や並木行く★★★★
街路樹の並木をバスで走っているのだろう。その並木の緑色が車内まで差し込んで、車内が緑陰をなった快さ。(高橋正子)

夏場所やスカイタワーの高らかに★★★

5月18日(6名)

●河野啓一
蜻蛉生(あ)れぬ緑の池の片隅に★★★★
蜻蛉が緑の池の片隅でひそやかに生まれた。生まれるとしばらくは葉に止まり、翅を輝かす。片隅の緑の静謐な空間に透明な翅が輝く命が生まれた。私は、5月15日都内の自然教育園の小さい池の立て札に、しおから蜻蛉とやごが止まっているのを見た。いよいよ夏だ。(高橋正子)

若竹の伸びて惜しきや揺れるのみ★★★
蜻蛉生れし今年は何色ならん塩蜻蛉★★★

●満天星(谷口博望)
どんよりと安芸の小富士や海鵜浮く★★★★
遠眼鏡鵜の浮き沈み妻が追ひ★★★
船虫や自然海岸節理立つ★★★

●小口泰與
蒼天へ吸い込まれゆく夏ひばり★★★★
噴水や三山の空曇遊ぶ★★★
かき氷湖畔に停めしサイドカー★★★

●廣田洋一
話し終え戻らぬ人も百物語★★★★
百物語九十九までは数へけり★★★
厨人亡き妻らしき幽霊かな★★★

●多田有花
山頂の青芝に寝て青き空★★★
ブナの森抜け風薫る頂に★★★★
快晴の風に青条揚羽かな★★★

●桑本栄太郎
あはあはと嗤う烏や夏の朝★★★
若竹の青き天まで届きけり★★★
緑蔭の祇園白川勇歌碑★★★★

5月17日(8名)

●満天星(谷口博望)
輝ける欅若葉や「第九」鳴る★★★★
欅若葉が美しい季節になった。若葉の美さは、生命の美しさとも言えるほど。そこにべートーベンの第九交響曲が鳴り、「歓喜の歌」が生命を称えていると思える。(高橋正子)

潮騒やとべらの花の匂う道★★★
原生林夏の椋鳥通せんぼ★★★

●小口泰與
道の辺へあだにくずれし牡丹かな★★★
外に出づや日々新しく牡丹褪す★★★
洗鯉日は浅間へと落ちにけり★★★★

●佃 康水
夕虹や小雨の残る瀬戸の海★★★
緑陰の葉擦れの音へ将棋指す★★★★
学徒碑に触れんばかりや花楝★★★ 

●河野啓一
赤い屋根六甲牧場夏近し★★★★
夜通しの雨上がりけり赤いバラ★★★
先にパン屑撒けば風薫る★★★

●迫田和代
本当の白い花もつ雪柳★★★
鮮やかな新緑新緑じっと見る★★★
誘われて空には大きい夏の月★★★★

●廣田洋一
スコールに包まれ車止めにけり★★★★
スコールはすぐに止む急な大雨。猛烈な勢いで降る雨に前も見えない。スコールにすっぽりと包まれた車。その車の中にいて、スコールに包まれた空間の感覚の経験。経験したものが知る感覚だ。(高橋正子)

夕立や雨宿りの縁結びけり★★★
待ちわびし夕立上がり澄める風★★★

●桑本栄太郎
軒に沿う祇園の路地や夏つばめ★★★
葉桜の木洩れ日結ぶ高瀬川★★★
夏日さす地上に出でし阪急線★★★★

●祝恵子
いくたびも生まれしメダカを子のもとへ★★★
夏暖簾くぐりて地下の座敷へと★★★★
新樹光駅の真上のロープウエイ★★★

5月16日(5名)

●谷口博望満天星
緑さすメタセコイヤの麗しき★★★
青葉潮高速艇の水脈長し★★★★
青葉豊かなころの潮は、緑濃い青い色。高速艇が引く水脈が豊かな潮に長くどんどん伸びてゆく。青葉潮を実感するのは、やはり瀬戸内海であろう。(高橋正子)

潮騒の山路秘かに蛇苺★★★

●小口泰與
青鷺の影を残せし水田かな★★★★
畑人へ空よりの影青鷺よ★★★
あしびきの赤城の裾に蟾蜍★★★

●廣田洋一
梅雨前線北上中の天気図かな★★★
古希過ぎて泳ぐ婦人の速きこと★★★
故郷の川で覚えし泳ぎかな★★★★

●桑本栄太郎
見上げいる高き葉上や朴の花★★★★
阪急の電車地上へ夏日さす★★★
往きに会う人の帰りも街薄暑★★★

●川名ますみ
薫風になびく毛並みの静かなり★★★
動物の産む声交ざり風薫る★★★★
青空と欅若葉に獣産む★★★

5月15日(6名)

●谷口博望(満天星)
高々とゆりの木の花ゆめの色★★★
緑なるヒマラヤスギの球果かな★★★★
青鷺の羽根を広げばコンコルド★★★

●小口泰與
麦秋や鳩の胸元ふっくらと★★★★
「麦秋や」の季語を受けたこの句の鳩は、山鳩のようである。くーくーと胸をふくらまして鳴く鳩に夏のすがすがしさが思われる。(高橋正子)

畑人へ鳥語はげしき初夏の朝★★★
餌をやる我にすいすい目高かな★★★

●河野啓一
水の前に集まる車椅子★★★
山法師箕面市役所通りにて★★★
麦秋やうどんの里なる讃岐かな★★★★

●多田有花
快晴の五月の空をヘリコプター★★★
林道の両側に揺れ谷空木★★★★
パラグライダー青葉若葉を見下ろして★★★

●廣田洋一
薔薇咲きて海風そよぐ英国館★★★★
花嫁のドレス際立て薔薇の花★★★
生垣にゆったり並ぶ赤き薔薇★★★

●桑本栄太郎
何ごとかあらん頭巾や山法師★★★
鴨川に早もせり出す川床座敷(ゆかざしき)★★★★
風吹けば天の息吹や青嵐★★★

5月14日(6名)

●谷口博望(満天星)
人恋うて被爆柳に四十雀★★★
硬さうな石榴の莟咲き初めぬ★★★★
莢(さいかち)の若葉に遊ぶ雀かな★★★

●小口泰與
甘酒や谷川岳の尾根伝い★★★
缶ビール浅間見あぐる露天風呂★★★
甘酒や下山せし嶺仰ぎける★★★★

●小川和子
草叢に囲まれている植田かな★★★★
白鷺を中州に止む新河岸川★★★
盲導犬あるじに頓と聖五月★★★

●河野啓一
余花嬉し八十路辿りて佇みて★★★
大和路の朴葉寿司かな風薫る★★★★
イタリアンパセリの香り風に乗り★★★

●桑本栄太郎
青梅や頬くれないの年頃に★★★
時惜しむかに降りそそぐ竹落葉★★★★
ひなげしや肩巾せまき君を抱く★★★

●多田有花
澄む色を取り戻したり夏の川★★★★
季節は春から夏へ。川は空を映して青く、春の長雨や雪解けの水の濁りもすっかり消えて流れている。涼しそうな澄んだ水の色に、さっぱりとした夏の川となった。(高橋正子)

はつ夏の亀が並んで甲羅干し★★★
椎の花強く匂いし森をゆく★★★

5月13日(6名)

●谷口博望(満天星)
山桃の早や青き実をひそやかに★★★
青桐の巨き若葉が日を透けて★★★★
青蔦や離れて見れば樟大樹★★★

●河野啓一
丘越えて苑見晴らせばバラ満開★★★
早朝の円形花壇露に濡れ★★★★
イメージが鮮明で、広々とした円形花壇の景色がすぐ目に浮かぶ。早朝の爽やかさは何にも代えがたい。露に濡れた花が生き生きとしている。因みに「露」の季語は秋。

佇めば水辺に青き風薫る★★★

●上島祥子
藤棚の白き花房鎮魂碑★★★
花房の朝陽のまとう白き藤★★★★
五月晴れメタセコイアの緑張る★★★

●小口泰與
簗番へ鋭声の晩鴉騒ぎけり★★★
新緑や瀬音かすかに丸太小屋★★★
片蔭を拾い医院へ向いけり★★★★

●廣田洋一
懐かしや井戸に吊るせしマクワ瓜★★★★
蜜豆や寒天を先ず掬ひけり★★★
五月空西に一つの雲浮かび★★★

●桑本栄太郎
若竹の天に届くや青き空★★★
惜しむかに竹の落葉の煌めきぬ★★★
麦笛や学校帰りのかくれんぼ★★★★

5月12日(5名)

●谷口博望(満天星)
川蝉のバッジを買ひぬ愛鳥日★★★★
水槽の黄色輝く燕子花★★★
水底の浮雲動く未草★★★

●佃 康水
クレーン伸ぶ如く高々桐の花★★★★
高い空を見上げるとき、高々とクレーンが伸びている景色が脳裏に浮かぶのだろう。そのような位置に、今日は薄紫の桐の花が咲いている。現代的な景色と、古典的ともいえる桐の花との取り合わせの妙。(高橋正子)

葉桜や影と木漏れ日揺れ遊び★★★
鍬入れてひょいと跳び出す青蛙★★★ 

●小口泰與
白昼の畷に出づる蚯蚓かな★★★★
青鷺や古木の松へ曇一朶★★★
釣上げて蛇と見まがう水しぶき★★★

●廣田洋一
蜜豆や多彩なれども黒き豆★★★
蜜豆や吾は麦酒で付き合えり★★★
缶詰の蜜豆開ける友来たる★★★★

●桑本栄太郎
万歳の天にもろ手や今年竹★★★
友よりの個展案内麦の秋★★★★
たかし忌の鼓聞こえり能楽堂★★★

5月11日(6名)

●満天星
ゆりの木の緑はためく空に雲★★★
さざ波の向うに見える山法師★★★★
キャンパスの海桐の花の匂ふかな★★★

●小口泰與
畑人へ声降らしたる夏ひばり★★★★
パソコンの指の動きや風かおる★★★
蛞蝓に忽と我が手を引きにけり★★★

●河野啓一
燕来る街道沿いに一直線★★★★
燕が街道を知っているとは思えないが、街道に沿えば、邪魔な建物も木々などもなく、どこまでもあのスピードをもって、真っすぐに飛べる。そういう燕に出会えば、こちらまで、爽快になる。(高橋正子)

雨を得し八十八夜の気を吸いぬ★★★
雨弾き明るく伸びし新樹かな★★★

●廣田洋一
デザートはメロンに限る和食堂★★★
開きたる花は混色皐月かな★★★★
つやつやと葉を光らせて皐月咲く★★★

●桑本栄太郎
見上げれば駅の軒端や燕の巣★★★
確かなる足跡ありぬなめくぢら★★★
老鶯の声ひびき居る団地かな★★★★

●多田有花
箕面大滝楓若葉の中を落つ★★★
山間を出て代田の中歩く★★★★
夏嵐去りにし川の濁りかな★★★
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