◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

●自由な投句箱/12月21日~31日●

2015-12-31 11:50:25 | Weblog

※当季雑詠3句(冬の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

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http://www.21style.jp/bbs/kakan02
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今日の秀句/12月21日~31日

2015-12-31 09:48:16 | Weblog

[12月31日]

★雪雲や久々に見し日本海/谷口博望(満天星)
瀬戸内に住む作者にとって、日本海はまた別の感慨の湧く海であろう。温暖な瀬戸内では雪雲さえもたまにしかみない。久々に見た雪雲の下の日本海に、気持ちが昂ったことだろう。(高橋正子)

[12月30日]

★一年の煩悩拭う晦日の青空/河野啓一
一年の煩悩を払うのは、除夜の鐘だけではない。晦日のすっきりと晴れた青空を見れば、心が洗われる。煩悩も払われ、すがすがしく新年が迎えられそうな青空がうれしい。(高橋正子)

★吸物にひとかけ借りて柚子風呂へ/川名ますみ
冬至の柚子風呂に入れる前に、ひとかけ吸物用にいただいて、それから柚子風呂へ入れる。吸物も柚子風呂もどちらも楽しめてこの日は特に貴重な柚子に。(高橋正子)

[12月29日]

★裏白を採りつつ山を下りけり/多田有花
山を登り下りしたのは、作者の日常生活にとっての、大した関わりはないのだが、それが「裏白を採りつつ」とあれば、作者の年末の生活が鮮明に浮かぶ。正月を迎えるという生活であり、作者の生活の場である居室のいい風景が浮かぶ。(高橋信之)

[12月27日]

★白菜にザクッと包丁真っ二つ/高橋秀之
白菜の一玉に包丁を入れると、ザクッと小気味よい音がして真っ二つに割れる。割れると幾層にも緑色の変化する色が目に入る。白菜の清冽さを目に見せた。(高橋正子)

[12月26日]

★光るものどっさり飲み込む冬の川/迫田和代
今の季節光るものといえば、夜なら街の明かり様々、昼ならば太陽の光など。特に歳晩の夜はイルミネーション鮮やかでたっぷり。どっさりとも言える。冬の川は流れるままであるが、光るものは、たっぷりと注ぎ込んで来る。冬の川の魅力。(高橋正子)

[12月25日]

★寒風に鼻突き出して柴犬は/上島祥子
道を歩いていると犬に出会うことはしばしばだが、犬は、寒風に向かって、あるいは寒さに向かって、前へ前へひたすら歩いている。柴犬だけでなく、野良犬でもこういった光景をよく見る。ひたすらさは本性か。(高橋正子)

[12月24日]

★頂や背中いっぱい冬至の陽/多田有花
冬至の山頂というのは、格別の場所になっているのではと思う。空から降り注ぐ冬至の太陽を存分に、それも面積の広い背中に受けて暖かい。私一人が太陽の暖かさを独り占めしている感じか。(高橋正子)

[12月23日]

★頂きし柚子の数個は湯船に浮き/祝 恵子
沢山柚子をいただいた。料理にも使い、湯船にも浮かして柚子風呂に。冬至のころの日の短さは、慌ただしさを募らせる。そんなころ、沢山の柚子の黄色は、辺りを明るくしてくれる。(高橋正子)

[12月22日]

★ごつごつと胸に背に受く柚子湯かな
胸に背に柚子ごつごつと柚子湯かな/桑本栄太郎
柚子湯には、たくさんの柚子が浮かんで、胸にも背にもごつごつ当たる。柚子の形が目に見えるようで、柚子湯も男性的。(高橋正子)

[12月21日]

★捥ぎたての柚子ほっこりと冬至湯に/小川和子
捥ぎたての柚子がいきいきとして、湯のあたたかさ、湯の透明さが想像できる。「ほっこりと」は、柚子がほっこり湯に浮いている感じでもあり、ほっこりと温かい湯の感じでもある。いい冬至湯だ。(高橋正子)
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12月21日~31日

2015-12-21 11:35:55 | Weblog

12月31日(4名)

●谷口博望(満天星)
雪雲や久々に見し日本海★★★★
瀬戸内に住む作者にとって、日本海はまた別の感慨の湧く海であろう。温暖な瀬戸内では雪雲さえもたまにしかみない。久々に見た雪雲の下の日本海に、気持ちが昂ったことだろう。(高橋正子)

冬麗や綿雲流る浜田道★★★
遠山に薄雪被る浜田道★★★

●小口泰與
眼間の大晦日の榛名富士★★★★
仰ぎ見る浅間は雪を輝かせ★★★
大晦日小犬は膝を離れざる★★★

●桑本栄太郎
降りそうでふらぬ日射しや布団干す★★★★
大歳のどの家(や)も料る匂いかな★★★
信号に尾灯のつづく年暮るる★★★

●高橋秀之
温かき年越し蕎麦は5人前★★★
年越しのチャンネル権は子らのもの★★★
大晦日の夜に出かけるお参りに★★★★

12月30日(5名)

●小口泰與
水洟や歯ブラシを持つ朝まだき★★★
蕎麦刈や白き浅間は日を支う★★★★
噴煙の流るる先や年の暮★★★

●河野啓一
一年の煩悩拭う晦日の青空★★★★
一年の煩悩を払うのは、除夜の鐘だけではない。晦日のすっきりと晴れた青空を見れば、心が洗われる。煩悩も払われ、すがすがしく新年が迎えられそうな青空がうれしい。(高橋正子)

グーチョキパーと明日は大晦日★★★
大納言小豆の餡餅さてどうか★★★

●桑本栄太郎
拭き残る玻璃戸のくもり年の煤★★★
救急車近くに来たり年の暮★★★★
小春日のテラスに座り豆を選る★★★

●多田有花
蟹汁と海鮮丼で年惜しむ★★★
部屋ごとの暦かけかえ小晦日★★★
年の暮墓前に松を立てにけり★★★★

●川名ますみ
吸物にひとかけ借りて柚子風呂へ★★★★
冬至の柚子風呂に入れる前に、ひとかけ吸物用にいただいて、それから柚子風呂へ入れる。吸物も柚子風呂もどちらも楽しめてこの日は特に貴重な柚子に。(高橋正子)

枯山に雪なきことの貧しさよ★★★
年用意シチューの鍋をかけながら★★★

12月29日(3名)

●小口泰與
官庁街静かや年の歩みける★★★
待ちくるる人居て小屋の寒卵★★★
横向きの顔のみ通る社会鍋★★★★

●桑本栄太郎
白々と風の中洲や尾花枯る★★★★
小さき水脈曳いて番や鴨の陣★★★
蓮枯れて水面さざ波笑むなかり★★★

●多田有花
数え日の頂に午後の虹を見る★★★
裏白を採りつつ山を下りけり★★★★
山を登り下りしたのは、作者の日常生活にとっての、大した関わりはないのだが、それが「裏白を採りつつ」とあれば、作者の年末の生活が鮮明に浮かぶ。正月を迎えるという生活であり、作者の生活の場である居室のいい風景が浮かぶ。(高橋信之)

12月28日(2名)

●小口泰與

白波の斑の海や枯尾花★★★
正面に海迫り来る冬かもめ★★★
山あいへ雲固まるや冬紅葉★★★★

●桑本栄太郎
浮寝鳥風の波紋に揺らぎけり★★★★
降りそうで降らぬ時雨や青空も★★★
煤払い古希の吾身の煤落ちず★★★

12月27日(4名)

●小口泰與
押鮎を頭(ず)よりぱくっと孫も真似★★★
寒晴や男が捌く鯉料理★★★★
百千の大根干しけり雑木山★★★

●多田有花
クリスマスイブの頂光満つ★★★
万両や水琴窟に耳を澄ます★★★
門松を積むトラックの後走る★★★★

●桑本栄太郎
坂道の枯葉まろびて踊りけり★★★
冬日さすこのまま芽吹く季(とき)なるや★★★★
さんしゅゆの実の乾び居り冬の空★★★

●高橋秀之
大掃除終えてこれから賀状書く★★★
白菜にザクッと包丁真っ二つ★★★★
白菜の一玉に包丁を入れると、ザクッと小気味よい音がして真っ二つに割れる。割れると幾層にも緑色の変化する色が目に入る。白菜の清冽さを目に見せた。(高橋正子)

玄関に小さな葉牡丹二つ置く★★★

12月26日(3名)

●小口泰與
沼暮れて真中へ急ぐ小白鳥★★★★
掌(て)に持つとじわっと痛む氷柱かな★★★
上州は嬶天下や虎落笛★★★

●迫田和代
懐手何もできない散歩道★★★
嫌なことすべてを忘れる日向浴★★★

光るものどっさり飲み込む冬の川★★★★
今の季節光るものといえば、夜なら街の明かり様々、昼ならば太陽の光など。特に歳晩の夜はイルミネーション鮮やかでたっぷり。どっさりとも言える。冬の川は流れるままであるが、光るものは、たっぷりと注ぎ込んで来る。冬の川の魅力。(高橋正子)

●桑本栄太郎
赤き実をかざす枯木に日差しかな★★★
学校の冬の紅葉やプラタナス★★★
赤き実の垂るるにまかせ冬の庭★★★★

12月25日(3名)

●小口泰與
サーファーの数多や伊豆は冬ざるる★★★
ワイパーに枯葉飛ばさる峠かな★★★
冬霧の忽と袈裟斬り里の山★★★★

●上島祥子
クリスマス子に起こされて夜の明ける★★★
不揃いの柚子を浮かべて冬至の湯★★★

寒風に鼻突き出して柴犬は★★★★
道を歩いていると犬に出会うことはしばしばだが、犬は、寒風に向かって、あるいは寒さに向かって、前へ前へひたすら歩いている。柴犬だけでなく、野良犬でもこういった光景をよく見る。ひたすらさは本性か。(高橋正子)

●桑本栄太郎
”アメージンググレース”聴いて涙の聖夜かな★★★
想い出の次から次へ賀状書く★★★★
ぬぐつても拭いても吾身年の煤★★★

12月24日(4名)

●小口泰與
鈍色の宙へ投げ釣り息白し★★★★
枯尾花小舟ささふるささら波★★★
夕映えと電飾競うクリスマス★★★

●谷口博望(満天星)
賀状書く七福神の猿が居て★★★
霧流る山陽道や三原まで★★★★
いただきし野菜の恵み冬の鍋★★★

●多田有花
頂や背中いっぱい冬至の陽★★★★
冬至の山頂というのは、格別の場所になっているのではと思う。空から降り注ぐ冬至の太陽を存分に、それも面積の広い背中に受けて暖かい。私一人が太陽の暖かさを独り占めしている感じか。(高橋正子)

光りつつ光る海へと冬の川★★★
ざっくりと南瓜を割って今日冬至★★★

●桑本栄太郎
藁打ちの父は納屋なり頬被り★★★★
パティシエのケーキ届くやイブの夜★★★
馬小屋に星くず流る聖夜かな★★★

12月23日(4名)

●小口泰與
冬の芽の光り節節群雀★★★★
三山をつなぎし風や枯尾花★★★
霜畳息弾ませし小犬かな★★★

●祝 恵子
ブロッコリー葉より抜けだす房の見え★★★
裸木や青空につん枝延す★★★

頂きし柚子の数個は湯船中
頂きし柚子の数個は湯船に浮き★★★★(正子添削)
沢山柚子をいただいた。料理にも使い、湯船にも浮かして柚子風呂に。冬至のころの日の短さは、慌ただしさを募らせる。そんなころ、沢山の柚子の黄色は、辺りを明るくしてくれる。(高橋正子)

●桑本栄太郎
はたらけぬ亭主すてよか煤払い★★★
何もかも棄てて明るき枯尾花★★★★
せせらぎの空に冬芽や高瀬川★★★

●谷口博望(満天星)
待ちわびて退院の日や帰り花★★★★
万両や時空を超えて十王像★★★
若者に短歌のブーム十二月★★★

12月22日(6名)

●谷口望博(満天星)
愛すべきマフラーを編む妻の居て★★★★
シクラメン遠目に手挙ぐ妻の顏★★★
シクラメンわがままはすぐ聞きませう★★★

●小口泰與
熱燗や暖簾潜りて雨払う★★★
長火鉢雪駄の音の聞こゆかな★★★★
シーズ犬椅子にちょこんと日向ぼこ★★★

●河野啓一
歳末や妻いそいそと買い物に★★★
陽のぬくし冬至の朝は南から★★★★
水鳥の行く手を追えば枯れ葎★★★

●桑本栄太郎
散り惜しむ冬の紅葉や風の音★★★
ごつごつと胸に背に受く柚子湯かな
胸に背に柚子ごつごつと柚子湯かな★★★★(正子添削)
元の句の「受く」では、情況説明が不足。柚子湯には、たくさんの柚子が浮かんで、胸にも背にもごつごつ当たる。柚子の形が目に見えるようで、柚子湯も男性的。(高橋正子)

冬至湯やにきびの友のいま何処★★★

●高橋秀之
ほっこりと浸かる長風呂柚子香る★★★
風呂の湯にひとつの柚子が浮き沈み★★★
煌々とイルミネーション今日冬至★★★★

●福田ひろし
セーターの似合う女の首細し
セーターの似合う女の細き首★★★★(正子添削)
世間から今日は降りたしマスクする★★★
無頼なる暮らし憧れ冬至かな★★★

12月21日(4名)

●小川和子
黄昏て冬木いつしか影絵めき★★★
洒脱なる味もその名もラ・フランス★★★
捥ぎたての柚子ほっこりと冬至湯に★★★★
捥ぎたての柚子がいきいきとして、湯のあたたかさ、湯の透明さが想像できる。「ほっこりと」は、柚子がほっこり湯に浮いている感じでもあり、ほっこりと温かい湯の感じでもある。いい冬至湯だ。(高橋正子)

●小口泰與
枯草に鶏のうぶ毛や青き空★★★
冬帽を湖に奪われ仁王立★★★★
踏切や風にうたるる懐手★★★

●桑本栄太郎
冬菊の赤き小ぶりや石鼎忌★★★
冬入日うすき茜と水色に★★★
特急の追い越し行けり大枯野★★★★

●河野啓一
冬至雨厳しき朝の送迎車★★★★
デイの昼冬至南瓜の煮付けかな★★★
冬至湯に足りずこの柚子鍋に入れ★★★
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●自由な投句箱/12月11日~20日●

2015-12-20 20:00:45 | Weblog

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今日の秀句/12月11日-20日

2015-12-20 20:00:05 | Weblog

[12月20日]

★枯銀杏切られ川面の光けり/多田有花
枯れた銀杏がばっさりと剪定されたのだろう。銀杏の傍をながれていた川面が鋭く冬の光を反射している。枯銀杏が切られなければさほど川面の光には、気づかかなったかもしれない。広く明るくなった冬の景色。(高橋正子)

[12月19日]

★猪鍋の丹波篠山味噌の香に/桑本栄太郎
丹波篠山の奥深くに、ぐつぐつ煮える猪鍋をふうふういいながら食す。味噌の香りが何よりいい。(高橋正子)

★朝空をふと見上げれば鳥渡る/河野啓一
今日一日はどうであろうかと、何気なく朝空を見上げることがある。そんなとき、はからずも鳥が渡る姿を見た。自然の広さ、また、奥行。(高橋正子)

[12月18日]

★水仙花咲き出るを見て顔洗う/河野啓一
きよらかな水仙の花を見て洗面をすると、気持ちがさわやかになる。庭に咲き出した水仙なら特にうれしい。(高橋正子)

★冬ざるる街を映して新庁舎/上島祥子
新庁舎のガラス窓は、冬ざれの街を映して聳え立っている。わが街の四方八方を映す新庁舎は、市民の新しいシンボルである。(高橋正子)

[12月17日]

★星空や篝に映ゆる里神楽/小口泰與
寒い星空に篝火が映えて、神楽も佳境となる。奉納の里神楽は、里の大人も子供も神楽を楽しみにしている行事だ。(高橋正子)

★日々生きることも極月なりしかな/桑本栄太郎
日々生きるということは、その意味は誰が知っているか私にはわからないが、極月となれば、日々生きるということを実感する。同感だ。(高橋正子)

[12月16日]

★音程の外れ喇叭や社会鍋/桑本栄太郎
社会鍋という言葉も最近はあまり聞かなくなったが、戦後の匂いのする言葉だ。音程の外れた喇叭も人間味があって、庶民の助け合うあたたかさがある。(高橋正子)

[12月15日]

★髪刈って外眺むればば枯れ並木/河野啓一
髪を刈ってすっきりして外を見れば、枯れて寒々とした並木が目に入る。首筋の寒さも感じられ、枯木立がやけに印象に残る。(高橋正子)

[12月14日]

★ゆらゆらと鈴懸の実や冬の歌/谷口博望(満天星)
鈴懸はプラタナスの和名であるが、レトロな詩情がある。冬空に円い鈴懸の実が垂れ、ほどよい風にゆらゆら揺れている。その様子に詩情を感じ、歌を思った。(高橋正子)

[12月13日]

★缶蹴りの子らの遊びや冬うらら/桑本栄太郎
缶蹴りは、かくれんぼを変形とした伝承遊びでいろんな遊び方があるようだ。鬼と多少の駆け引きをしながら隠れたり、鬼のスキを見て缶を蹴ったり。かくれんぼと違って能動的な遊びだ。冬うららかな日は、缶蹴りがいかにも楽しそうだ。(高橋正子)

[12月12日]

★北風に押され雲の空渡る/上島祥子
上空は、地上で思うよりも強い風が吹いている。北風が雲を押して、空を渡らせる。上空の有様を想像するのも面白い。(高橋正子)

★枇杷の花誰かギターを弾いている/谷口博望(満天星)
枇杷の花は初冬から咲き始め、暮れまでいい香りで咲いている。密やかな枇杷の香りと、のんびりとギターを弾く人がいて、あわただしい暮れが明るくすがすがしく思える。(高橋正子)

[12月11日]

★落葉掃く機械の音や匂い来る/桑本栄太郎
公園や団地など広いところは機械で落葉を掃くこともあるのだろう。掃きたてられて、落葉がふっと匂う。落葉の匂いはいいものだ。(高橋正子)
コメント (10)
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