◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/11月21日~30日

2017-11-22 11:41:53 | Weblog

※当季雑詠3句(冬の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

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今日の秀句/11月21日~30日

2017-11-22 11:39:46 | Weblog

11月30日(1句)

★山茶花やはや街灯の点りおり/多田有花
冬の訪れに早々と咲く山茶花に、日暮れは早い。街灯が灯り、町は急に暮れる。師走も間近。(高橋正子)

11月29日(4句)

★白きもの岩打つ波と都鳥/古田敬二
眼前の白いものと言えば、岩を打つ波と都鳥。岩打つ波と可憐な都鳥が好対照。(高橋正子)

★一列に顔出す牛の息白し/小口泰與
牛舎の牛が一列に並んで顔を出し、一様に白い息を吐く。飼牛は寒さの中にも健康に気を付けられているのだろう。(高橋正子)

★黄葉かつ散りて深まる冬の山/多田有花
黄葉が散り、散り止み、また散る。この繰り返しに山は冬へ深く入っていく。(高橋正子)

★ふるさとの畝の数多や葱畑/桑本栄太郎
ふるさとを思うことの一つに葱畑がある。冬に帰郷すると葱が青々と育ち、寒さの中にもふるさとの家の人々の健在を思う。(高橋正子)

11月28日(2句)

★起重機のどかっと据わり冬茜/小口泰與
起重機の「どかっと据わり」の重量が、冬茜の広さや茜雲の模様などを想像させてくれる。安定した句。(高橋正子)

  <高速米子道>
★冬日燦々青く連なる遠嶺かな/桑本栄太郎
冬日の燦々と降り注ぐ遠い山々。枯れ色一つない冬連山の青い色。雪を頂かない山々の冬の青もまたいいものだ。(高橋正子)

11月27日(1句)

★短日の小枝を拾う森の道/多田有花
森の道で何かを拾うのは、グリム童話か何かの場面を想像して楽しくなる。有花さんは小さなストーブでコーヒーを沸かしたりすることを楽しんでおられるが、この小枝もそのストーブの薪だろう。この句の良さは「短日」。午後の日がはやも翳りを見せてきたのか。(高橋正子)

11月26日(1句)

★白樺の森へ朝日よ冬ざるる/小口泰與
11月の終わりころ小諸に行ったことがあり、白樺の幹をつくづく眺め、触れてもみたが、日が差し込んで幹の白さがやさしかった。この句では朝日なので、冬ざれのなかにも煌めくようなまだらに白い幹が並んでいたのだろうと想像した。(高橋正子)

11月25日(2句)

★水遣れば水沁みる音冬の土/川名ますみ
水を遣ると、冬の寒さに乾いていたのだろう、その土に水が音を立てて沁みこんだ。生き物でもない土が潤う音を聞き取った耳が鋭敏だ。(高橋正子)

★北風や黄緑色のプラタナス/谷口博望 (満天星)
北風が吹くころになってもまだ黄緑色のプラタナス。この黄緑色の生命の感じが微妙で、美しく、うれしい。(高橋正子)

11月24日(1句)

★限りなく空風吹くや通学路/小口泰與
からっ風で有名な上州。通学路にも容赦なく吹く。子どもは、空風に向かって歩く。風に鍛えら得た子供たちは元気で、きっと粘り強いのだろう。(高橋正子)

11月23日(2句)

★見上ぐれば襲い降りくる落葉かな/小口泰與
黄葉した大きな木を見上げていると、落葉が盛んに降ってくる。まるで襲い掛かるように降ってくるのだ。そのすざましさに圧倒される。(高橋正子)

★花八手組体操のごと立ち上がり/廣田洋一
花八手の白い花は、私には分子構造の模型のようにも見えるが、作者はもっと生き生きとしたものとして見た。
「立ち上がり」で八手の花はいきいきと動くのだ。(高橋正子)

11月22日(句)

★冬銀河火球を一つ零しけり/廣田洋一
このところ宇宙の話題が報道される。太陽系以外から惑星が太陽系に飛んで来たとか、この句のように火球が飛んで来たとか。火球は日本の広い範囲で観測されたとのことだが、悠久の宇宙が身辺の出来事として報じられる。「冬銀河」が効いた。(高橋正子)

★青空の遥かにありぬしぐれ雲/桑本栄太郎
青空の遥かに遠いところに時雨を降らす雲がある。京都に住む作者の京都をよく表している天候を詠んだ句だと思う。青空のみやびさに遥か彼方にあるうす暗い雲。ひとつの「美」。(高橋正子)

11月21日(2句)

★初霜や牛舎の子牛眼を開き/小口泰與
初霜に牛舎もことのほか冷えた朝だろう。牛舎の仔牛が初めての経験に眼を見開いている。緊張した寒さの中に、生き物の可愛さとあたたかさがある句だ。(高橋正子)

★冬空を電飾の鹿駆け上がる/廣田洋一
クリスマスの季節になった。街の電飾の鹿が空へ駆け上がる姿が浮かび上がる。本当に空を駆けそうな様子だ。子どもにも、大人にもクリスマスの夢を誘う光景だ。(高橋正子)
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11月21日~30日

2017-11-22 11:28:34 | Weblog

11月30日(5名)

●小口泰與
秀でたる星の数多やおでん種(原句)
秀でたる星の数多やおでん鍋★★★★(正子添削)
「おでん種」と「おでん鍋」の違いです。
逃げまどう瀞の落葉や風の中★★★
足尾へと向う列車や寒の月★★★

●古田敬二
鵯の樹間に遊ぶ露天風呂★★★
金婚の友と祝宴飲む新種★★★
明け初めし霜月の陽の帰港船(原句)
霜月の明け初めし陽や帰港船★★★★(正子添削)
「明け初めし」と修飾する「陽」が離れているためイメージが湧きにくくなっています。

●廣田洋一
銀杏黄葉黄緑の葉の点々と★★★
銀杏落葉蹴散らし走る子等の声★★★

空と陸銀杏黄葉の覆ひけり(原句)
銀杏黄葉空と陸とを覆ひけり★★★★(正子添削)
どこで「切る」かがポイントです。

●多田有花
山茶花やはや街灯の点りおり★★★★
頂のベンチ数多の落葉載せ★★★
ときどきは落葉の山を走りけり★★★

●桑本栄太郎
枯野には少し間のあり峡の里★★★

トンネルを抜けてしぐれや伯耆富士(原句)
トンネルを抜けてしぐるる伯耆富士★★★★(正子添削)

枯蔦の土塀這い居り里の村★★★

11月29日(5名)

●古田敬二
白きもの岩打つ波と都鳥★★★★
霜月の水脈白々と伊勢の海★★★
霜月の海カーブする白き水脈★★★

●廣田洋一
地鎮祭の祝詞高々冬日中★★★
コーヒーをテラスで喫す冬日中★★★
冬の日や喪中挨拶届けらる★★★★

●小口泰與
吾(あ)の影の水田を越えし冬旱★★★
一列に顔出す牛の息白し★★★★
法師湯の露天や暁の冬の空★★★

●多田有花
霧雨に今日は煙りし冬紅葉★★★
黄葉かつ散りて深まる冬の山★★★★
冬の汗拭いつ山を歩きけり★★★

●桑本栄太郎
発電のパネル斜面に冬日燦★★★
稜線の冬日まぶしく杉木立★★★
ふるさとの畝の数多や葱畑★★★★

11月28日(4名)

●古田敬二
晴天を賜り吊るす蜂屋柿★★★
誕生日明るき縁側柿を剥く★★★★
精一杯生きていますと冬の蝶★★★

●小口泰與
起重機のどかっと据わり冬茜★★★★
起重機の「どかっと据わり」の重量が、冬茜の広さや茜雲の模様などを想像させてくれる。安定した句。(高橋正子)
アイホンを放さず湯屋や夜半の冬★★★
底冷えやはっしと起きる静電気★★★

●廣田洋一
鋤焼きや笑顔の婦人取り仕切る★★★
鋤焼きや黒き平鍋煮立ちける★★★★
差し向かひ鋤焼きつつく笑顔かな★★★

●桑本栄太郎
<高速米子道>
冬日燦々青く連なる遠嶺かな★★★★
冬日の燦々と降り注ぐ遠い山々。枯れ色一つない冬連山の青い色。雪を頂かない山々の冬の青もまたいいものだ。(高橋正子)
トンネルを抜けて眼前や雪の嶺★★★
<JR山陰線>
列車待つ無人駅舎や石蕗の花★★★

11月27日(3名)

●小口泰與
冬ざれや置忘れたる薬箱★★★
寒犬や吾(あ)の影長き朝ぼらけ★★★
線香の香り定かや冬の朝★★★

●廣田洋一
独り酒電子レンジで燗をせり★★★
二軒目は熱燗とせる友の居て★★★
熱燗でじっくり祝ふ友の古希★★★

●多田有花
ベランダで焚火をしつつ本を読む★★★

小春日の沖が光りし播磨灘(原句)
小春日の沖が光れる播磨灘(正子添削)★★★
現在形に

短日の小枝を拾う森の道★★★★
森の道で何かを拾うのは、グリム童話か何かの場面を想像して楽しくなる。有花さんは小さなストーブでコーヒーを沸かしたりすることを楽しんでおられるが、この小枝もそのストーブの薪だろう。この句の良さは「短日」。午後の日がはやも翳りを見せてきたのか。(高橋正子)

11月26日(2名)

●小口泰與
白樺の森へ朝日よ冬ざるる★★★★
11月の終わりころ小諸に行ったことがあり、白樺の幹をつくづく眺め、触れてもみたが、日が差し込んで幹の白さがやさしかった。この句では朝日なので、冬ざれのなかにも煌めくようなまだらに白い幹が並んでいたのだろうと想像した。(高橋正子)

峠より流るる川や神の旅★★★
吹きまくる赤城の風や掛大根★★★

●廣田洋一
冬麗巫女の舞ひける婚儀かな★★★★
緋毛氈舞ひ来る落葉受け止めぬ★★★
木漏れ日の当たる枝先紅葉濃し★★★

11月25日(5名)

●川名ますみ
水遣れば水沁みる音冬の土★★★★
水を遣ると、冬の寒さに乾いていたのだろう、その土に水が音を立てて沁みこんだ。生き物でもない土が潤う音を聞き取った耳が鋭敏だ。(高橋正子)

散紅葉散り止む時の乾門★★★(正子添削)
原句の「とまる」の意味があいまいになっていますので、添削しました。

冬芒やさしき駅となりにけり★★★

●谷口博望 (満天星)
透かし見る樗の実より冬の月★★★
北風や黄緑色のプラタナス★★★★
北風が吹くころになってもまだ黄緑色のプラタナス。この黄緑色の生命の感じが微妙で、美しく、うれしい。(高橋正子)

木枯や女の俳句凛と立ち★★★

●廣田洋一
誉められしセーターの色薄緑★★★
看護師の白衣際立つ赤ジャケツ★★★★
セーターを首に巻きたる散歩道★★★

●小口泰與
山茶花や病棟の灯の消えにける★★★★
渓谷の瀞へ木の葉や風の中★★★
冬黄葉銀杏の木木の色違え★★★

●多田有花
時雨雲ひとつ過ぎ去りまたひとつ★★★
鷹の爪冬陽いっぱい浴び黄色★★★
陽を浴びていずこの山も冬紅葉★★★★

11月24日(4名)

●小口泰與
限りなく空風吹くや通学路★★★★
からっ風で有名な上州。通学路にも容赦なく吹く。子どもは、空風に向かって歩く。風に鍛えら得た子供たちは元気で、きっと粘り強いのだろう。(高橋正子)

冬ばらの莟や過疎の小売店★★★
無残やな狸の呻く九十九折★★★

●廣田洋一
銀杏の葉青くそよぎて冬ぬくし★★★
黒土の香り漂ふ冬暖★★★★
香煙を頭にかけて冬ぬくし★★★

●多田有花
コンビニに並ぶとりどりのマスク★★★
舞い降りる落葉浴びつつ山に入る★★★★
木枯に皇帝ダリア高く揺れ★★★

●谷口博望 (満天星)
木の葉髪分別足らぬ七十年★★★
オリオンや命の限り母の恩★★★★
帰り花工学部には見えぬとふ★★★

11月23日(4名)

●小口泰與
見上ぐると吾に襲いくる落葉かな(原句)
見上ぐれば襲い降りくる落葉かな★★★★(正子添削)
黄葉した大きな木を見上げていると、落葉が盛んに降ってくる。まるで襲い掛かるように降ってくるのだ。そのすざましさに圧倒される。(高橋正子)

自転車に体預けし今朝の雪★★★
榛名へと日矢指しており冬の草★★★

●廣田洋一
花八手組体操のごと立ち上がり★★★★
花八手の白い花は、私には分子構造の模型のようにも見えるが、作者はもっと生き生きとしたものとして見た。
「立ち上がり」で八手の花はいきいきと動くのだ。(高橋正子)

はちが去りはえが来たれる花八手★★★
古き駅少し明るく花八手★★★

●多田有花
落葉舞う峠の道を走りけり★★★
銀杏並木いずこも冬の黄金色★★★★
ほかほかの肉まん食べる運転席★★★

●桑本栄太郎
大根の葉を味噌汁に一葉忌★★★
稲架木のみ残る日向や冬田晴れ★★★
橙の色付き来たる土塀かな★★★★

11月22日(4名)

●小口泰與
山襞に沿いて冬霧下向せり(原句)
山襞に沿いて冬霧下りて来し★★★★(正子添削)
縁側で茶菓子ほおばる冬霞★★★
寒雷や犬の寝言のぴたり止む★★★

●廣田洋一
冬銀河火球を一つ零しけり★★★★
このところ宇宙の話題が報道される。太陽系以外から惑星が太陽系に飛んで来たとか、この句のように火球が飛んで来たとか。火球は日本の広い範囲で観測されたとのことだが、悠久の宇宙が身辺の出来事として報じられる。「冬銀河」が効いた。(高橋正子)

冬銀河おおいぬこいぬ吠え合ひぬ★★★
クラス会別れを惜しむ冬銀河★★★

●多田有花
紅葉山薄き冬陽の中にあり★★★★
小春日に宅配便を送り出す★★★
パソコン送る小雪の雨のなか★★★

●桑本栄太郎
青空の遥かにありぬしぐれ雲★★★★
青空の遥かに遠いところに時雨を降らす雲がある。京都に住む作者の京都をよく表している天候を詠んだ句だと思う。青空のみやびさに遥か彼方にあるうす暗い雲。ひとつの「美」。(高橋正子)

波郷忌の俳句の切れの思案かな★★★
小雪の窓の入日や嶺の奥★★★

11月21日(4名)

●小口泰與
初霜や牛舎の子牛眼を開き★★★★
初霜に牛舎もことのほか冷えた朝だろう。牛舎の仔牛が初めての経験に眼を見開いている。緊張した寒さの中に、生き物の可愛さとあたたかさがある句だ。(高橋正子)

奥の間に猫の集まる雪催★★★
雪雲や駄菓子を食ぶ子の手の赤し★★★

●谷口博望 (満天星)
鴨の飛ぶ優しき丸さ母恋し★★★★
頑なに殻閉ざしたる真弓の実★★★
可憐なる紅を露に真弓の実★★★

●廣田洋一
寒空や牛乳配達音高し★★★
寒空に宵の明星光増す★★★
冬空を電飾の鹿駆け上がる★★★★
クリスマスの季節になった。街の電飾の鹿が空へ駆け上がる姿が浮かび上がる。本当に空を駆けそうな様子だ。子どもにも、大人にもクリスマスの夢を誘う光景だ。(たか)

●桑本栄太郎
夕日透き風の一枝や冬紅葉★★★
バスに乗り銀杏落葉の家路かな★★★★
底冷えや推敲したる脚を這い★★★
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自由な投句箱/11月11日~20日

2017-11-12 10:08:44 | Weblog

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今日の秀句/11月11日~20日

2017-11-12 10:08:00 | Weblog

11月20日(1句)

★鴨来たり静かに川面に浮かびおり/多田有花
鴨が遠く飛来してきた。長旅を癒すかのようでもあるが、むしろ何事もなく、静かに川面に浮かんでいる。鴨にある静かな「今の時」。(高橋正子)

11月19日(1句)

★吾が影を黒々照らす冬の月/廣田洋一
冬の月のすざましさ。冬の月の研ぎ澄まされた光が吾が影を黒々と映し出す。そのとき、自分の存在のありありとしていることに気づく。(高橋正子)

11月18日(1句)

★冬の雨色とりどりの花屋かな/廣田洋一
冬の雨がしとしと降って、陰鬱な空模様だが、花屋には色とりどりの花があって、明るい気持ちにさせてくれる。生き生きとしているものに出会うと元気が出るものだ。(高橋正子)

11月17日(1句)

★快晴に電気ストーブ届きけり/多田有花
電気店に注文していた電気ストーブが届いた。それもストーブなど必要もなさそうな快晴の日に、だ。ピカピカの電気ストーブがこの冬活躍してくれそうだ。快活な句だ。(高橋正子)

11月16日(2句)

★紅葉散る野球の少年眩しくて/谷口博望 (満天星)
よく晴れた日、少年たちが野球をしているのを見ていると紅葉が散ってくる。少年たちは眩しいほどの光を浴びて元気いっぱいである。(高橋正子)

★冬銀河眺めて限り無し空の旅/廣田洋一
夜間飛行の旅で銀河に出会ったことは私はないけれど、限りなく広がる宇宙の星々を思う。(高橋正子)

11月15日(1句)

<伊予富士登山
★青空へ氷の花を咲かす木々/多田有花
青空に樹氷が花を咲かせるようにきらめく。青空となる空は昨夜、冷え込んだと思われる。寒さが厳しければ、それだけ美しく生き生きとした氷の花だ。(高橋正子)

11月14日(1句)

★駅出でてどっと押し寄す寒さかな/廣田洋一
駅を出たとたんに思わぬ寒さに出くわす。「押し寄す寒さ」に冬到来を思う。(高橋正子)

11月13日(2句)

★冬空に光湧き立つ丸の内/廣田洋一
丸の内の沢山の高層ビルに灯されている光は、「湧き立つ」ようだ。冬なればこその壮観な光の光景。(高橋正子)

<伊予富士登山>
★樹氷よりきらめくものが絶えず落ち/多田有花
樹氷に風が吹いているのだろう。絶えずきらめくものが落ちてくる。美しい。(高橋正子)

11月12日(1句)

★大根のお菜多くて冬に入る/桑本栄太郎
大根は一番消費量の多い野菜だと聞く。大根の美味しさは寒くなってから増して来て、食卓には大根料理がいろいろ並ぶ。冬に入ったことが、出されたお菜で知れる。季節とともにある生活。(高橋正子)

11月11日(1句)

★風吹けば肩に帽子に木の実降る/桑本栄太郎
一陣の風に木の実が降る。傍にいれば、肩にも、帽子にも降る。ぱらぱらと降る木の実の多さに驚く。「帽子」をいれたことで、作者の姿がはっきりと浮かんできた。(高橋正子)
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