◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

●デイリー句会投句箱/4月21日~30日●

2015-04-20 09:26:55 | Weblog

※当季雑詠3句(春の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。

◆俳句日記/高橋正子◆は、下記のアドレスです。
http://blog.goo.ne.jp/kakan02
コメント (71)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今日の秀句/4月21日-30日

2015-04-20 09:26:07 | Weblog
[4月30日]
★代掻の始まる時期よ獅子囃子/祝恵子
母の実家が農家だったので、高校生頃にはよく手伝いに行った。叔父と張り合って頑張った思い出が懐かしい。(高橋信之)

★藤棚で一日過ごす写生会/上島祥子
私の子ども達も三十才を越えたが、幼いころにはよく写生会に付き合ったものだ。私も絵が好きで、懐かしい写生会の思い出がある。特に家族の思い出を残すのがいい。(高橋信之)

[4月29日]
★緑蔭となれる車内や阪急線/桑本栄太郎(正子添削)
詳しくは知らないが、大阪の梅田を中心に伸びる阪急線にも、時には沿線の木々の陰を走ることがある。汗ばむ季節には、車内が緑蔭となる爽快な気分は捨てがたいものだろう。
(高橋正子)

[4月28日]
★故郷やこよなく晴れて柿若葉/佃 康水
故郷と言えば、大方の家に柿の木がある。今も帰ってみれば、柿の若葉が美しい緑を広げている。晴れた空によく似合い、青空に柿若葉はさらに美しくなる。故郷の美しいころ。(高橋正子)

★鯉のぼり教会の十字架の前/内山富佐子
鯉のぼりが高く泳いでいる。ところが、それが、ちょうど教会の十字架を背景にしている。少し違和感のある風景だが、日本のどこでも、男の子は鯉のぼりを建てて祝われる。(高橋正子)

[4月27日]
★揚ひばり赤城山(あかぎ)は裾野美しき/小口泰與
赤城山の裾野より揚がる雲雀。揚雲雀によって、雄大な赤城山の裾野がさらに、のびやかに、「美しく」なった。(高橋正子)

★芽吹く木の中に轟く滝の音/多田有花
芽吹く木の在り場所が、滝の音でわかってくる。水しぶきをあげて轟き落ちる滝と、芽吹く木との出会いが、いきいきとして、気持ちがさわやかになる句だ。(高橋正子)

[4月26日]
★メーデーのプラカード文字黒太し/古田敬二
メーデーは勤労者の祭典。メーデーも大衆化され、昨今では意味も薄れつつあるが、プラカードの文字を黒々と書き、仲間意識のうちに、まだまだ意気軒高な人たちがいる。(高橋正子)

★風音の先に見ゆるは竹の秋/高橋秀之
快い風の音を耳にしながら、目を先にやると、そこに竹があり、黄葉した葉を降らしている。あかるい空の下に竹だけが凋落の季節を迎え、燃え上がる新緑を抑えているかのようだ。(高橋正子)

[4月25日]
★夕近くどこかで香るリラの花/迫田和代
もうすぐ夕方。まだ明るくて窓を開けていると、どこかから、風にのってリラの匂いが漂ってくる。リラの花のほのかな匂いに、夕べが優しく、ロマンティックになった。(高橋正子)

★花楓雫の中の薄みどり/祝恵子
雨の雫が滴るなか、花をつけた楓は薄みどりの世界を作っている。透き通る雫と薄みどりの花楓の美しい情景が詠まれている。(高橋正子)

★藤棚の隙間に青き空光る/高橋秀之
藤房が垂れる隙間に青空が見える。豊かな藤房に青空が光る、いきいきとした句だ。(高橋正子)

[4月24日]
★蜂飛んで空の青さに吸い込まれ/河野啓一
小さいながらも力強い蜂と、隈なくひろがる空の青が好印象。蜂は飛んで、いつの間にか青空の中に吸い込まれた。消えたのではなく、「吸い込まれ」というのが実感で、蜂の生態、蜂らしさをよく掴んでいる。(高橋正子)

[4月23日]
★黄の色の幼稚園バス桜散る/内山富佐子
黄色い色のバスがかわいらしさを呼び込んで、桜の散る風景を童話風に詠んでいる。幼稚園バスの園児たちの笑顔が窓からのぞいている。(高橋正子)

★静かなる香り木の芽を採るときに/古田敬二
木の芽を採るとき、木の芽の匂い、つまり、山椒の若葉の匂いがする。その匂いを「静かなる香り」と感じ取ったところがいい。山の静かさを含めて、山椒の葉の形や色が手元にあるように読み取れる。(高橋正子)

(友人のお母さまのご逝去に)
★小手毬の花を分けゆく川の風/川名ますみ
小手毬の白い花が川風に吹きわかれている。小手毬が咲くころの風は薫風と言われて、そのかぐわしい風が却って、さびしさを呼び起こしてしまう。(高橋正子)

[4月22日]
★みちのくの棚田水田や蕗の花/小口泰與
春の遅いみちのくにも、棚田に水が入り、畔にはあちこちに蕗の花が咲くようになった。田植えの準備が進季節が、蕗の花の咲くころと重なるのが「みちのく」だ。(高橋正子)

★軒端までせまる紫雲英よ街の田よ/桑本栄太郎
街の住宅地のなかに残ろる紫雲英田は、住宅の軒端まで迫っている。遠く紫雲英田まで出かけなくてもすぐそこに紫雲英があるのはうれしいことだが、紫雲英田の長閑さとは違うような気がする。(高橋正子)

[4月21日]
★桜蕊降る音混じる雨しとど/小川和子
雨がしとどに降る日々に、その雨音のなかに、桜蕊が落ちる音がする。小さな桜蕊であるが、しきりに降り続くと音となる。行く春を降り込める雨に桜蕊の降る音が聞けるのは繊細な感覚。(高橋正子)

★風薫る一つも憂いなきように/福田ひろし
快く新緑を吹く風が届く。薫る風は、人の憂いをなきようにしてくれる。しばし、憂いをよそにやって、薫風に吹かれようではないか。(高橋正子)
コメント (16)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4月21日~30日

2015-04-20 09:25:21 | Weblog
4月30日(6名)

●小口泰與
いとけなき落花追いたる幼かな★★★
藤の昼山風吹かぬ日和にて★★★★
次次に風に乗りたる落花かな★★★

●桑本栄太郎
亡き母の着物矢柄や昭和の日★★★
緑蔭の木洩れ日頬に散歩かな★★★
ジャスミンのつぼみつんつん青空へ★★★★

●祝恵子
代掻の始まる時期よ獅子囃子★★★★
母の実家が農家だったので、高校生頃にはよく手伝いに行った。叔父と張り合って頑張った思い出が懐かしい。(高橋信之)

昼休み異国の言葉藤の下★★★
迎え水井戸に置かれて春の畑★★★

●河野啓一
辻々に色盛り上げて躑躅咲く★★★
森の緑かすめて泳ぐ鯉幟★★★
魚跳ねる水の飛沫や夏近し★★★★

●上島祥子
藤棚で一日過ごす写生会★★★★
私の子ども達も三十才を越えたが、幼いころにはよく写生会に付き合ったものだ。私も絵が好きで、懐かしい写生会の思い出がある。特に家族の思い出を残すのがいい。(高橋信之)

写生子に祖母は日傘を差しかけぬ★★★
黒板に自己紹介の文字進級す★★★

●高橋秀之
街灯に新緑の木々浮き上がる★★★★
住宅街の夜道明るく春の月★★★
門燈が照らす小さな鯉のぼり★★★

4月29日(4名)

●小口泰與
曇天を開けよとばかり揚雲雀★★★★
山里の社の庭の落花かな★★★
寺の庭落花を被き鳥の声★★★

●桑本栄太郎
緑蔭となれる車内や阪急線★★★★(正子添削)
詳しくは知らないが、大阪の梅田を中心に伸びる阪急線にも、時には沿線の木々の陰を走ることがある。汗ばむ季節には、車内が緑蔭となる爽快な気分は捨てがたいものだろう。
(高橋正子)

つつじ燃ゆ特急電車の停車駅★★★
木の枝の風に悲鳴やかかり凧★★★

●高橋秀之
新緑の眩しき木陰でバーベキュー★★★★
春落ち葉踏めばサクッと音がする★★★
公園の入り口小さな花畑★★★

●高橋正子
鯉のぼり男の児のはやも日焼けたり
水やって遊ぶ男に鯉のぼり
坂道に日を眩しみて昭和の日

4月28日(6名)

●小口泰與
あえかなるばらの新芽の揺れにける★★★
うぐいすや田にも畑にも人の居り★★★★
親を追う仔犬のしっぽ雪柳★★★

●多田有花
春雲が大地に映す影を見る★★★
見渡せば遠山にあり遅桜★★★★
春光や鳶空中に静止して★★★

●佃 康水
故郷やこよなく晴れて柿若葉★★★★
故郷と言えば、大方の家に柿の木がある。今も帰ってみれば、柿の若葉が美しい緑を広げている。晴れた空によく似合い、青空に柿若葉はさらに美しくなる。故郷の美しいころ。(高橋正子)

松手入れ終えし香りの夜風かな★★★
せせらぎを覆いさゆらぐ青楓★★★

●内山富佐子
鯉のぼり教会の十字架の前★★★★
鯉のぼりが高く泳いでいる。ところが、それが、ちょうど教会の十字架を背景にしている。少し違和感のある風景だが、日本のどこでも、男の子は鯉のぼりを建てて祝われる。(高橋正子)

のどけしやローカル線の無人駅★★★
夕暮れて城址の濠の浮き葉かな★★★

●桑本栄太郎
菜の花の島とも見えぬ中洲かな★★★
八重とても一木囲み花の塵★★★
医科大の構内大樹や若葉風★★★★

●川名ますみ
レタス剥く水へ親指さすように★★★
陽をはじきレタス優しく剥かれたり★★★★
さよりの身ほぐせし紅き塗りの箸★★★

4月27日(6名)

●小口泰與
菜の花や牧舎の屋根の赤赤と★★★
さらさらと境内かける落花かな★★★

揚ひばり赤城山(あかぎ)は裾野美しき★★★★
赤城山の裾野より揚がる雲雀。揚雲雀によって、雄大な赤城山の裾野がさらに、のびやかに、「美しく」なった。(高橋正子)

●多田有花
山上の池の辺に拾う忘れ角★★★
芽吹く木の中に轟く滝の音★★★★
芽吹く木の在り場所が、滝の音でわかってくる。水しぶきをあげて轟き落ちる滝と、芽吹く木との出会いが、いきいきとして、気持ちがさわやかになる句だ。(高橋正子)

渓流の音を近くに八重桜★★★

●桑本栄太郎
教会の道のすがらやスイートピー★★★★
山吹や教会への道逸り居り★★★
春霞む生駒嶺遠く浮かびけり★★★

●河野啓一
はらからの集う昼餉や春更けて★★★★
放談の弾みて窓の君子蘭★★★
つばくらめ箕面の滝をかすめ飛ぶ★★★

●川名ますみ
うつくしき細魚(さより)をほぐす箸の先★★★★
春の夜にドラセナ玄関まで香る★★★
南国の花の香春夜に高々と★★★

●高橋秀之
一膳の筍ご飯に舌鼓★★★★
筍汁遅い帰宅を忘れさせ★★★
照明が照らすつつじは色映える★★★

4月26日(5名)

●古田敬二
ハルニレの梢へ芽吹く高さかな★★★
メーデーの準備の老人意気高し★★★

メーデーのプラカード文字黒太し★★★★
メーデーは勤労者の祭典。メーデーも大衆化され、昨今では意味も薄れつつあるが、プラカードの文字を黒々と書き、仲間意識のうちに、まだまだ意気軒高な人たちがいる。(高橋正子)

●小口泰與
眼間の榛名山(はるな)定かや初燕★★★★
サロンパス塗りたる脚や山笑う★★★
改築の八畳一間春の雨★★★

●多田有花
山の色明るし霞桜かな★★★★
春深ししおやとんぼの群れ止まる★★★
植えられて葉をそよがせる梅苗木★★★

●桑本栄太郎
あかときの前歯傾ぎし春の夢★★★
花韮の愁いの色や庭の風★★★★
眼の前の大地響かせ椿落つ★★★

●高橋秀之
庭園の園路に山吹咲き乱る★★★
山吹の黄色が続く散策路★★★

風音の先に見ゆるは竹の秋★★★★
快い風の音を耳にしながら、目を先にやると、そこに竹があり、黄葉した葉を降らしている。あかるい空の下に竹だけが凋落の季節を迎え、燃え上がる新緑を抑えているかのようだ。(高橋正子)

4月25日(7名)

●迫田和代
散歩道本当に白い雪柳★★★
山近く都忘れに見入る吾★★★

夕近くどこかで香るリラの花★★★★
もうすぐ夕方。まだ明るくて窓を開けていると、どこかから、風にのってリラの匂いが漂ってくる。リラの花のほのかな匂いに、夕べが優しく、ロマンティックになった。(高橋正子)

●小口泰與
岩座を仰ぎ日の出のつばくらめ★★★★
馬棚より首出す子馬葱坊主★★★
ひこばえや水の押し来る利根本流★★★

●桑本栄太郎
暁の前歯傾ぎし春の夢★★★
見上げ居る棚の爆音虻の昼★★★
山吹や子等おらび居り滑り台★★★★

●古田敬二
森の形芽吹けばまるく膨らめり★★★★
留守なれば玄関に置く春野菜★★★
春眠や孟浩然を諳んじる★★★

●河野啓一
デイの門くぐれば新樹手を伸ばし★★★★
葛城の谷間を埋めて山躑躅★★★
つちふるや日本列島ドローン落ち★★★

●祝恵子
鐘楼に静かに春雨降り続く★★★
花楓雫の中の薄みどり★★★★
雨の雫が滴るなか、花をつけた楓は薄みどりの世界を作っている。透き通る雫と薄みどりの花楓の美しい情景が詠まれている。(高橋正子)

一日を雨と歩いて京の春★★★

●高橋秀之
藤棚の隙間に青き空光る★★★★
藤房が垂れる隙間に青空が見える。豊かな藤房に青空が光る、いきいきとした句だ。(高橋正子)

藤棚に甘き香りの風が吹く★★★
目の前に重なる藤房かき分ける★★★

4月24日(5名)

●小口泰與
渓流のいとど濁るや芦の角★★★
渓流の釣果いとわし別れ霜★★★
あけぼのの雨脚太し花楓★★★★

●古田敬二
山菜の斜面へ小さき流れ越え★★★
山菜を籠に優しく膨らます★★★
籠背負い山菜の香を溢れさす★★★★

●河野啓一
蜂飛んで空の青さに吸い込まれ★★★★
小さいながらも力強い蜂と、隈なくひろがる空の青が好印象。蜂は飛んで、いつの間にか青空の中に吸い込まれた。消えたのではなく、「吸い込まれ」というのが実感で、蜂の生態、蜂らしさをよく掴んでいる。(高橋正子)

春深し真っ赤に躍るべにかなめ★★★
街角を曲がれば吾と花ミズキ★★★

●多田有花
春三日月傾くを見つつテニス★★★★
春闌けて山の緑のいろいろに★★★
街の灯がゆるゆる点る春夕べ★★★

●桑本栄太郎
花虻や棚の彼方の青きこと★★★
グランドの掛け声つづく遅日かな★★★★
春宵の夕餉手酌や妻の留守★★★

4月23日(8名)

●内山富佐子
折られてもひと枝咲かす桜かな★★★
黄の色の幼稚園バス桜散る★★★★
黄色い色のバスがかわいらしさを呼び込んで、桜の散る風景を童話風に詠んでいる。幼稚園バスの園児たちの笑顔が窓からのぞいている。(高橋正子)

花の宴済みて鴉の睥睨す★★★

●多田有花
桜蘂一面散り敷く強風雨★★★
雨二日過ぎぬ山つつじの開く★★★
たっぷりと日差しに揺れる八重桜★★★★

●小口泰與
安達太良山(あだたら)の空やおちこち花の雲★★★★
見下ろすや両岸に沿う花の雲★★★
陸前の材木岩や名の木の芽★★★

●河野啓一
今年また車窓一望げんげ畑★★★★
そよ風に揺れて泳ぐや金魚草★★★
ヤクルトの小瓶一本薄暑かな★★★

●上島祥子
幾重にも花を囲って蜜蜂は★★★
八重桜白さ極めつ散り始む★★★★
止まり木を定めて燕声高らか★★★

●桑本栄太郎
パンジーの鉢のずらりと菓子舗かな★★★★
バス待ちのターミナルかな花水木★★★
春ひと日暮れゆく闇の深さかな★★★

●古田敬二
早緑の風となりけり土佐みずき★★★
静かなる香り木の芽を採るときに★★★★
木の芽を採るとき、木の芽の匂い、つまり、山椒の若葉の匂いがする。その匂いを「静かなる香り」と感じ取ったところがいい。山の静かさを含めて、山椒の葉の形や色が手元にあるように読み取れる。、(高橋正子)

峪向こう若葉の風が動くらし★★★

●川名ますみ
(友人のお母さまのご逝去に)
小手毬の花を分けゆく川の風★★★★
小手毬の白い花が川風に吹きわかれている。小手毬が咲くころの風は薫風と言われて、そのかぐわしい風が却って、さびしさを呼び起こしてしまう。(高橋正子)

小でまりの揺れ青空に誘われ★★★
こでまりや肌のきれいな人と別れる★★★

4月22日(6名)

●多田有花
ザックから顔出すチワワ春の山★★★
飛行機雲桜の上の青空に★★★★
春雨の朝なり髪を切りにゆく★★★

●小口泰與
みちのくの棚田水田や蕗の花★★★★
春の遅いみちのくにも、棚田に水が入り、畔にはあちこちに蕗の花が咲くようになった。田植えの準備が進季節が、蕗の花の咲くころと重なるのが「みちのく」だ。(高橋正子)

白河の関曇天や花の雲★★★
安達太良山(あだたら)に日の差しいるる連翹かな★★★

●祝恵子
人びとの傘の行列花覆う★★★
吊り句札くゆりくるりと花の雨★★★★
触れてゆく桜雫を落としつつ★★★

●河野啓一
よもぎ摘み狭庭の朝のそよ風に★★★★
青空の下児らの声春うらら★★★
連翹も桜も散りて丘静か★★★

●桑本栄太郎
天王山の隘路通過や柿若葉★★★
軒端までせまる紫雲英よ街の田よ★★★★
街の住宅地のなかに残ろる紫雲英田は、住宅の軒端まで迫っている。遠く紫雲英田まで出かけなくてもすぐそこに紫雲英があるのはうれしいことだが、紫雲英田の長閑さとは違うような気がする。(高橋正子)

車窓なる京大農場梨の花★★★

●古田敬二
竹かごから香りこぼして摘む山菜★★★★
すぐそばに鶯聞いてコシアブラ★★★
コシアブラ芳香す籠に入れる時★★★

4月21日(6名)

●小口泰與
川辺へとこぼるる花のおちこちに★★★
里は今花の盛りや蔵王嶺★★★ 
あけぼのの房のまま落つ桜かな★★★★

●河野啓一
雨止みて笑うがごとく箕面山★★★
春愁を載せてあてなし車椅子★★★
銀杏並木みどりの強さ競いおり★★★★

●桑本栄太郎
平らかに門扉飾りぬ花水木★★★★
桜蘂降る雨の舗道となりにけり★★★
春ひと日暮れゆく闇の深さかな★★★

●小川和子
遊具みな濡らし鮮やか花の雨★★★
桜蕊降る音混じる雨しとど★★★★
雨がしとどに降る日々に、その雨音のなかに、桜蕊が落ちる音がする。小さな桜蕊であるが、しきりに降り続くと音となる。行く春を降り込める雨に桜蕊の降る音が聞けるのは繊細な感覚。(高橋正子)

岩木嶺の花時を知る友在さず★★★

●福田ひろし
炭鉱のシャッター街に風薫る★★★
霧雨にふらここ一つ佇みて★★★

風薫る一つも憂いなきように★★★★
快く新緑を吹く風が届く。薫る風は、人の憂いをなきようにしてくれる。しばし、憂いをよそにやって、薫風に吹かれようではないか。(高橋正子)

●多田有花
花水木並木を散歩トイプードル★★★
峰の風大きく受けてみづめ桜★★★★
桜咲く彼方に雪の氷ノ山★★★
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

◆デイリー句会再開◆

2015-04-17 07:56:16 | Weblog
◆デイリー句会の投句を再開いたしました。ご投句をお待ちしています。◆
2015年4月17日
高橋正子(主宰)・高橋信之(管理)
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●デイリー句会投句箱/4月11日~20日●

2015-04-17 07:55:27 | Weblog

◆デイリー句会の投句を再開いたしました。ご投句をお待ちしています。◆

※当季雑詠3句(春の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。

◆俳句日記/高橋正子◆は、下記のアドレスです。
http://blog.goo.ne.jp/kakan02
コメント (35)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする