◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/6月11日~20日

2017-06-12 10:14:41 | Weblog

※当季雑詠3句(夏の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

◆俳句添削教室◆
http://www.21style.jp/bbs/kakan02
◆俳句日記/高橋正子◆
http://blog.goo.ne.jp/kakan02
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今日の秀句/6月11日~20日

2017-06-12 10:12:59 | Weblog

6月20日(2句)

★見晴るかす潮の彼方や青岬/桑本栄太郎
見晴るかす潮の向こうに見えるのは、青岬。青岬の見える景色に作者の思いは遥か。(高橋正子)

★木の匙に水饅頭の抵抗す/川名ますみ
「抵抗す」が面白い。木の匙は「切る」働きが弱い。けれど、手触りがあたたく、素朴なのがいい。葛饅頭と戯れの格闘もいいではないか。(高橋正子)

6月19日(2句)

★郭公や今朝は新聞休刊日/小口泰與
郭公の声が今朝はのどかに聞こえる。新聞も休刊日。世の中の喧騒と離れた静かな時間。(高橋正子)

★名勝園沢蟹道を横切りぬ/谷口博望(満天星)
広島の「縮景園」であろうか。私が広大大学院時代に訪ねた「縮景園」を懐かしく思い出す。(高橋信之)

6月18日(2句)

★割り箸の素直に割れて庭涼し/小口泰與
割り箸は、日本人の清潔好きから使われていると聞く。一度限り使う割り箸が抵抗なく割れて、庭の佇まいも風も涼しい。さっぱりとしたところに涼しさが生まれる。(高橋正子)

★郭公や神社の杉の高みより/廣田洋一
郭公の鳴き始めを畑仕事の合図としているところもある。神社の杉の高くで鳴く郭公の声に耳を澄ませば、いろんな思いが湧くであろう。涼しさも、淋しさも。(高橋正子)

6月17日(2句)

★懐かしき川べりの声蛍かな/廣田洋一
昔は川べりで蛍を楽しんだ。今また久しぶりに川べりを通ると昔蛍を楽しんだ声が聞こえる。懐かしさと嬉しさが湧く。(高橋正子)

★放したる目高器を我が物に/小口泰與
目高は、川でなくても、放されたところは、広い水。器のなかであろうと、そこは自由なところ。
(高橋正子)

6月16(2句)

★霊園の山より匂ふ栗の花/谷口博望(満天星)
「栗の花」には、独特な匂いがあって、遠くまで匂う。「霊園」との取り合わせは、更に独特な思いを読み手に与える。(高橋信之)

★激しさは快晴の日のほととぎす/多田有花
四国の松山にかっていた頃は、郊外をよく散策した。松山と高知との県境の山峡を一人歩くのを楽しみにしていた。ほととぎすが声高に鳴くのを聞いた日を懐かしく思う。(高橋信之)

6月15日(2句)

★梅雨空へ黄色いアドバルーンあがる/多田有花
梅雨空のグレーとアドバルーンの黄色の取り合わせが洒落ている。空高く揚がっているアドバルーンの軽さがいい。(高橋正子)

★時鳥こぞりて湖の白き波/小口泰與
時鳥が盛んに鳴き、梅雨時期の風があるのだろう、湖に白波が立っている。時鳥の声が刺さって湖が波立つようだ。(高橋正子)

6月14日

★山盛りの梅の実売らる道の端/廣田洋一
父は徳島の士族の出身で、私は、大阪の生まれだが、母は農家の出身で、妻も農家の出身なので、私は、農家の生活に馴染んできた。「梅の実」も懐かしい。母が自家製の梅干しや沢庵を作ってくれたのを喜んで食べ、育った。(高橋信之)

6月13日

★どんな過去コップの中の夏薊/満天星
コップの中の小さな世界を詠み、その世界を拡げた。作者の内面の世界の拡がりを見せてくれた。(高橋信之)

★鞍馬嶺の容(かたち)確たり梅雨晴間/桑本栄太郎
梅雨の晴間の季節をうまく詠んだ。街中に居て、遥かな「鞍馬嶺」の「容(かたち)確たり」と見た。「晴間」の喜びでもある。(高橋信之)

6月12日

★湖の色忽とかわりし夏座敷/小口泰與
湖の見える夏座敷。湖をずっと眺めているわけではないが、ふと湖に目を遣ると湖の色が変わっている。急に空に黒雲が湧き、夕立が来そうになったのか。変わりやすい天気の様子が見えて面白い。(高橋正子)

6月11日(2句)

★朝曇庭の花ばな仏壇へ/小口泰與
作者の優しさを読む。亡き人を悼む心は、先祖崇拝に繋がる。日本人の原点を見る。(高橋信之)

★あめんぼの流さることに倦みて跳ぶ/桑本栄太郎
俳句らしい俳句であり、しっかりした句である。(高橋信之)
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6月11日~20日

2017-06-12 10:08:34 | Weblog

6月20日(5名)

●谷口博望(満天星)
夏の月曙色の瀬戸遥か★★★★
夏の月被爆九輪の曲がりたる★★★
百日紅被爆鐘楼傾きぬ★★★

●小口泰與
杳として魔の山見ゆや朴の花★★★
きらきらと湖の光るやバンガロー★★★★
何時までも寝床に居たし時鳥★★★

●廣田洋一
万緑に紫煙たなびく三室戸寺★★★★
三室戸寺朱色際立つ紫陽花かな★★★
梅雨空に金色光る鳳凰堂★★★

●桑本栄太郎
<法要帰省三句>
夏潮や風の伯耆の発電塔★★★
見晴るかす潮の彼方や青岬★★★★
見晴るかす潮の向こうに見えるのは、青岬。青岬の見える景色に作者の思いは遥か。(高橋正子)

法要の父の話題や父の日に★★★

●川名ますみ
木の匙に水饅頭の抵抗す★★★★
「抵抗す」が面白い。木の匙は「切る」働きが弱い。けれど、手触りがあたたく、素朴なのがいい。葛饅頭と戯れの格闘もいいではないか。(高橋正子)

日の沈み紫陽花と空同じ碧★★★
紫陽花と日の沈みたる空の碧★★★

6月19日(5名)

●廣田洋一
葉の合間ぽつぽつ光る蛍かな★★★
あっちだよ指差す先に蛍かな★★★★
蛍園子の泣き止まぬ闇深し★★★

●小口泰與
郭公や今朝は新聞休刊日★★★★
郭公の声が今朝はのどかに聞こえる。新聞も休刊日。世の中の喧騒と離れた静かな時間。(高橋正子)

ぬか雨にばら崩れけり鳥の声★★★
薫風や燻製どれも川の物★★★

●谷口博望(満天星)
朝練の子の息荒く時計草★★★
名勝園沢蟹道を横切りぬ★★★★
広島の「縮景園」であろうか。私が広大大学院時代に訪ねた「縮景園」を懐かしく思い出す。(高橋信之)

黄鶲や曙色に瀬戸の海★★★

●高橋信之
 鶴見川源流
源流の涼しさに立ちわが旅よ★★★★
鶴見川の源流の泉は、源流の泉のひろばとなっている。たしかに泉は平らかに湧き、澄んだ水は流れでて
立っているだけで涼しい。小さな旅だが、旅と泉は、ドイツ的なイメージだ。(高橋正子)

泉湧く喜び胸に泉去る★★★
蟻が這うどの蟻も親しと思う★★★

●高橋正子
源流の泉のかたち丸くあり★★★★
「泉のかたち」を「丸く」とした素直な表現は、率直な表現であるが、まさに的確な表現である、といってよい。丸く、とは完結を意味する丸い円のことでもある。ものの初めは丸い。(高橋信之)

源流の泉一羽の鴨が住み★★★
源流を流れ出し水植田まで★★★

6月18日(3名)

●谷口博望(満天星)
天仰ぐ亀凝然と杜若★★★
ビオトープのせせらぐ音やあめんぼう★★★★
カヤックの立つて手を振る夏の川★★★

●小口泰與
打ちつけに子犬吠えけり浦島草★★★
割り箸の素直に割れて庭涼し★★★★
割り箸は、日本人の清潔好きから使われていると聞く。一度限り使う割り箸が抵抗なく割れて、庭の佇まいも風も涼しい。さっぱりとしたところに涼しさが生まれる。(高橋正子)

竹落葉我は足より衰えし★★★

●廣田洋一
郭公の声に追われる畑仕事★★★
人影の消えし畑の閑古鳥★★★

郭公や神社の杉の高みより★★★★
郭公の鳴き始めを畑仕事の合図としているところもある。神社の杉の高くで鳴く郭公の声に耳を澄ませば、いろんな思いが湧くであろう。涼しさも、淋しさも。(高橋正子)

6月17日(3名)

●谷口博望(満天星)
花菖蒲毛利元就ゆかりの地★★★
競水の母子像の背を濡らしをり★★★★
被爆川どろ舟浮いて翡翠来★★★

●廣田洋一
お堀端石垣照らす蛍かな★★★
源平の争わず飛ぶ蛍かな★★★
懐かしき川べりの声蛍かな★★★★
昔は川べりで蛍を楽しんだ。今また久しぶりに川べりを通ると昔蛍を楽しんだ声が聞こえる。懐かしさと嬉しさが湧く。(高橋正子)

●小口泰與
棚田へと水重なるや四十雀★★★
放したる目高器を我が物に★★★★
目高は、川でなくても、放されたところは、広い水。器のなかであろうと、そこは自由なところ。
(高橋正子)
支え立つ鉄塔のよう滝落つる★★★

6月16日(4名)

●谷口博望(満天星)
霊園の山より匂ふ栗の花★★★★
「栗の花」には、独特な匂いがあって、遠くまで匂う。「霊園」との取り合わせは、更に独特な思いを読み手に与える。(高橋信之)

いにしへの刑場跡へ梔子の香★★★
やまももやにじむ夕日はビルの端に★★★

●多田有花
夏燕ビルの谷間を旋回す★★★
激しさは快晴の日のほととぎす★★★★
四国の松山にかっていた頃は、郊外をよく散策した。松山と高知との県境の山峡を一人歩くのを楽しみにしていた。ほととぎすが声高に鳴くのを聞いた日を懐かしく思う。(高橋信之)

頂を鳴きつつ飛び立つほととぎす★★★

●小口泰與
青胡桃河原の石に嵌りけり★★★★
火の山の裾野は佐久や夏ひばり★★★
見逃しの三振の子や蝉の殻★★★

●廣田洋一
夕焼けの空を横切る戦闘機★★★★
ビルの窓過ぎ行く度に夕焼濃し★★★
夕焼けや母の呼ぶ声重なりぬ★★★

6月15日(5名)

●谷口博望(満天星)
車足の老犬我へアマリリス★★★
山深くかるがも親子川の中(原句)
かるがもの親子深山の夏川に★★★★(正子添削)
白鷺の田圃の中に佇みぬ★★★

●多田有花
満々と水をたたえて梅雨入の田★★★
町内会花壇植替え梅雨晴間★★★
梅雨空へ黄色いアドバルーンあがる★★★★
梅雨空のグレーとアドバルーンの黄色の取り合わせが洒落ている。空高く揚がっているアドバルーンの軽さがいい。(高橋正子)

●小口泰與
心せし山の梅雨寒あわず済む★★★
夕暮の薔薇散る心憎かりし★★★
時鳥こぞりて湖の白き波★★★★
時鳥が盛んに鳴き、梅雨時期の風があるのだろう、湖に白波が立っている。時鳥の声が刺さって湖が波立つようだ。(高橋正子)

●廣田洋一
東北絆まつり
東北の御魂をつなぐ踊りかな★★★
太鼓打ち裳裾をはねるさんさ踊り★★★★
踊り子のしなやかな手に見惚れたり★★★

●桑本栄太郎
茄子畑の支柱アーチの並びけり★★★★
遠き日の想い出今に枇杷熟るる★★★
あとすざりこの世地獄と知りしより★★★

6月14日(4名)

●谷口博望 (満天星)
沙羅咲いてフリルの女バスを待つ★★★★
簪をひとつ添えたし花菖蒲★★★
磴登る喪服の人や栗の花★★★

●多田有花
<日光の旅三句>
夏の夕静かに田母沢御用邸★★★
青葉して創業の地の金谷ホテル★★★★
金色(こんじき)の溢れ薄暑の陽明門★★★

小口泰與
新緑やダム放流の硬き水★★★★
新緑や残雪のこる照葉峡★★★
日曜日起床うながす時鳥★★★

●廣田洋一
山盛りの梅の実売らる道の端★★★★
父は徳島の士族の出身で、私は、大阪の生まれだが、母は農家の出身で、妻も農家の出身なので、私は、農家の生活に馴染んできた。「梅の実」も懐かしい。母が自家製の梅干しや沢庵を作ってくれたのを喜んで食べ、育った。(高橋信之)

青梅の雫光れる雨上がり★★★
青梅を落とした後の赤き屋根★★★

●桑本栄太郎
アパートの影の水面や青田晴れ★★★★
あとずさりこの世地獄と知りしより★★★
雨を乞う色の四葩となりにけり★★★

6月13日(4名)

●満天星
葉と茎と花の哀しき夏薊★★★
夏薊どこかの国の夕陽色★★★
どんな過去コップの中の夏薊★★★★
コップの中の小さな世界を詠み、その世界を拡げた。作者の内面の世界の拡がりを見せてくれた。(高橋信之)

●小口泰與
新緑や瀬音と共に鳥の声★★★★
萬緑やダムの放流藤原湖★★★
老鶯や森を映せる奈良俣湖★★★

●廣田洋一
連勝の大志を乗せる扇子かな★★★
通勤の鞄に一つ扇子入れ★★★★
白檀の香りゆかしき扇子かな★★★

●桑本栄太郎
鞍馬嶺の容(かたち)確たり梅雨晴間★★★★
梅雨の晴間の季節をうまく詠んだ。街中に居て、遥かな「鞍馬嶺」の「容(かたち)確たり」と見た。「晴間」の喜びでもある。(高橋信之)

あじさいの水面に浸かり高瀬川★★★
太宰忌のせりふ最後に「グッドバイ」★★★

6月12日(4名)

●小口泰與
湖の色忽とかわりし夏座敷★★★★
湖の見える夏座敷。湖をずっと眺めているわけではないが、ふと湖に目を遣ると湖の色が変わっている。急に空に黒雲が湧き、夕立が来そうになったのか。変わりやすい天気の様子が見えて面白い。(高橋正子)

夕暮の渓流釣りや一夜酒★★★
老鶯や田水に映る山の木々★★★

●谷口博望 (満天星)
噴水の大気の中に水おどる★★★
昼餉の子泰山木の花の下★★★★
屋根瓦拾ふ人々夏の川★★★

●廣田洋一
葭簀立て海水浴の白昼夢★★★
水をかけ風待ちしたる葭簀かな★★★★
脱衣所にためらう乙女葭簀小屋★★★

●桑本栄太郎
尺蠖の枝の余りて躊躇いぬ★★★
歩みゆき命急ぐや天道虫★★★
沙羅の花咲いて闇夜と知りにけり★★★★

6月11日(4名)

●小口泰與
朝曇庭の花ばな仏壇へ★★★★
作者の優しさを読む。亡き人を悼む心は、先祖崇拝に繋がる。日本人の原点を見る。(高橋信之)

夏料理鳥語瀬音とありにけり★★★
あの頃の夜行列車や月見草★★★

●廣田洋一
乙女らの円錐描く夏の脚★★★
腐葉土の草より出でし蛍かな★★★
マスターの泳ぎ促す声高し★★★★

●谷口博望 (満天星)
クレーンの後ろに出たり入道雲★★★★
晩鐘や翡翠を見に河原まで★★★
傾きて頭でつかち百合の花★★★

●桑本栄太郎
あめんぼの流さることに倦みて跳ぶ★★★★
俳句らしい俳句であり、しっかりした句である。(高橋信之)

夾竹桃風の一枝となりにけり★★★
蜘蛛の子や千の未来へつなぐ糸★★★
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