◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/8月1日~10日

2017-08-02 08:39:25 | Weblog

※当季雑詠3句(夏の句・秋の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

◆俳句添削教室◆
http://www.21style.jp/bbs/kakan02
◆俳句日記/高橋正子◆
http://blog.goo.ne.jp/kakan02
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今日の秀句/8月1日~10日

2017-08-02 08:38:36 | Weblog

8月10日(2句)

★筆ペンを選ぶ初秋の文具店/多田有花
日常のさり気ない一断片を切り取って季題「初秋」を十分に詠み上げた。俳句の心髄を捉えた口語俳句だ。(高橋信之)

★葉の裏の土手に白きや葛嵐/桑本栄太郎
中七の「白き」に秋の季節感があって、下五の季題「葛嵐」が生き生きとしている。季題のおさまりがいいのだ。写生の技術も見事である。(高橋信之)

8月9日(2句)

★田畑の様子さまさま秋の雲/小口泰與
秋の雲が田畑の上に浮かぶ。田畑は、収穫が済んだもの、終わりそうなもの。耕した土。芽生えたものなど、さまざま。のどかで、広やかな田園だ。(高橋正子)

★自転車のぎこぎこと鳴り秋暑し/廣田洋一
愛用の自転車が秋の暑さにきしむかのように、ぎこぎこと鳴る。わが身も自転車も力あるかぎり。「秋暑し」と「ぎこぎこ鳴り」がぴったり。(高橋正子)

8月8日(3句)

★城崎の湯に流しけり山の汗/多田有花
山登りのあと流す、泉の湯はさぞ、気持ちの良いものだろう。志賀直哉の『城崎にて』も合わせて思い。情緒が深む。(高橋正子)

★夕菅や母の遺せし銀食器/小口泰與
夕菅と銀食器の取り合わせが懐古的でロマンティック。銀食器はよく磨かなければ、すぐに黒ずむ。それも手入れされてきたものだ。(高橋正子)

★とうぼうの風に後先なりしかな/桑本栄太郎
とうぼうが飛ぶ。ついっと向きを変えたり、宙にとどまるように見えたり。風の先をゆく、また風の後になる。とんぼうが飛ぶ風に透明感がる。(高橋正子)

8月7日(3句)

★干梅や大石丸き利根川原/小口泰與
利根川原の景色が「大石丸き」で想像できる。その利根川の川原に梅を拡げて干している。干梅がふっくらとして、丸い大石のように見えてくる。(高橋正子)

★秋めくや日の照る道を風過ぎる/廣田洋一
立秋は、暦の上ばかりではない。俳句を作り続けていると、実際に季節の変化に敏感になる。道に照る日も少し黄ばんで秋めいている。(高橋正子)

★絵を描きぬ夏の真昼の静けさに/多田有花
いい風景だ。絵画彫刻が好きだった少年時代を思い起こした。八歳上の姉が絵画を得意科目にしていたので、幼少の頃から姉の写生に付いて出掛けた。私もよく写生の真似事をした。校長室の壁に飾られた自分の絵を廊下越しに見て嬉しく思った。「夏の真昼の静けさ」が懐かしい。(高橋信之)

8月6日(2句)

★旅に出る朝の支度や蝉の声/廣田洋一
旅支度をしながら聞く蝉の声。蝉の声が哀愁を帯びて聞こえるのは「旅」へ出掛けるせいか。(高橋正子)

★ライターの炎の青き炎暑かな/多田有花
暑さが極まる。ライターの炎の青が涼しさと静かさと感じさせている。(高橋正子)

8月5日(2句)

★雲を出て海へ落下の虹の滝/谷口博望(満天星)
「落下の虹」とは、虹の足元が消えている虹。「雲を出て海へ落下の虹」が神話めく。(高橋正子)

★勇気こそ生きるすべてや草田男忌/桑本栄太郎
草田男忌は8月5日。「勇気こそ地の塩なれや梅真白/草田男」の句がまず思い浮かぶ。人間探求派の草田男らしい句だが、栄太郎さんも敢然と立ち向かう勇気こそ人間らしく生きるためのすべてだという。(高橋正子)

8月4日

★夏休み鉄道マニアの少年ら/多田有花
鉄道マニアの少年たちにとって、夏休みは鉄道を楽しむ絶好の機会だ。また、鉄道マニアの少年には、少年らしい夢と希望があるように思う。(高橋正子)

8月3日(2句)

★広々と青田の道を帰る人/多田有花
青田の中の道を通るとき、まるで海の中を歩いているような感じがする。洋々とした青田が快い。(高橋正子)

★百日紅坊主出てきて鐘を撞く/谷口博望(満天星)
寺には百日紅がよく植えてある。寺と百日紅の取り合わせが文人趣味的。そこに坊主がひょいと現れて鐘を突く。その「おかしみ」。(高橋正子)

8月2日

★パソコンを開く朝や日日草/小口泰與
日日草は暑さにも日照りにも強く、毎日咲いて、毎日散る。朝目覚め、日々咲く花に、夏の暑さを慰められる。パソコンも毎日開いて、日々の仕事や趣味に欠かせなくなった。淡々とした日々の花、日々の仕事や趣味は、気持ちを軽くしてくれる。(高橋正子)

8月1日(2句)

★夕映えに染む凌霄花雨後の空/小口泰與
凌霄花の花の色は、何に例えればいいんだろう。雨の後の夕映えに、その色を染みこませている。夕方には、夕映えに溶け込む色となる。雨後が心地よい。(高橋正子)

★八月と思う朝や窓の風/桑本栄太郎
今日から八月と思うと、朝、窓に入る風が違う。思うだけではないのだろう。実際、晩夏の、太陽が少し衰えた気分の風が、過ぎゆく夏を肌に感じさせてくれる。(高橋正子)
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8月1日~10日

2017-08-02 08:29:19 | Weblog

8月10日(5名)

●満天星
前を行く怪我の鶺鴒あはれみぬ★★★★
蝸牛海を夢見て木に眠る★★★
空蝉の魂抜けて宙に浮く★★★

●多田有花
筆ペンを選ぶ初秋の文具店★★★★
日常のさり気ない一断片を切り取って季題「初秋」を十分に詠み上げた。俳句の心髄を捉えた口語俳句だ。(高橋信之)

パーキングに鍵をあずけて秋浅し★★★
八月の道路工事は続きおり★★★

●小口泰與
鵯や夜雨の残りし芝の上★★★★
秋うらら席譲られし杖の我★★★
大石に雨のた走り下り簗★★★

●廣田洋一
梨の実の袋外され色めきぬ★★★★
梨を噛む音のみ響く夕餉かな★★★
洋梨や末広がりに仕上がりぬ★★★

●桑本栄太郎
葉の裏の土手に白きや葛嵐★★★★
中七の「白き」に秋の季節感があって、下五の季題「葛嵐」が生き生きとしている。季題のおさまりがいいのだ。写生の技術も見事である。(高橋信之)

校庭におどり用意の櫓かな★★★
ひぐらしや団地の庭の街灯に★★★

8月9日(5名)

●小口泰與
田畑の様子さまさま秋の雲★★★★
秋の雲が田畑の上に浮かぶ。田畑は、収穫が済んだもの、終わりそうなもの。耕した土。芽生えたものなど、さまざま。のどかで、広やかな田園だ。(高橋正子)

無花果の天ぷらそやす佐久の宿★★★
白服や次次名刺配りける★★★

●廣田洋一
自転車のぎこぎことなり秋暑し(原句)
自転車のぎこぎこと鳴り秋暑し★★★★(正子添削)
愛用の自転車が秋の暑さにきしむかのように、ぎこぎこと鳴る。わが身も自転車も力あるかぎり。「秋暑し」と「ぎこぎこ鳴り」がぴったり。(高橋正子)

駅出でて纏ひ付きたる残暑かな★★★
出かける気少し萎えさす残暑かな★★★

●多田有花
スーパーに並びし盆の供物かな★★★
蝉声のまだ高かりし長崎忌★★★★
少年の投球練習長崎忌★★★

●桑本栄太郎
ロザリオを握り祈りや長崎忌★★★
彷徨いの果ては縦断野分過ぐ★★★
ごろごろと畑に実のある晩夏かな★★★★

●谷口博望 (満天星)
濁世には美しすぎる蓮の花★★★
隊をなし逃げる川鵜や夕間暮★★★
朝涼やくるくる回るポプラの葉★★★★

8月8日(5名)

●多田有花
円山川眼下に望み夏惜しむ★★★
城崎の湯に流しけり山の汗★★★★
山登りのあと流す、泉の湯はさぞ、気持ちの良いものだろう。志賀直哉の『城崎にて』も合わせて思い。情緒が深む。(高橋正子)

嵐近づく立秋の夜明け★★★

●小口泰與
釣糸を切りたる魚や西日中★★★
夕菅や母の遺せし銀食器★★★★
夕菅と銀食器の取り合わせが懐古的でロマンティック。銀食器はよく磨かなければ、すぐに黒ずむ。それも手入れされてきたものだ。(高橋正子)

干梅や五戸より増えぬ谿の家★★★

●廣田洋一
今年また話題を作るお化け南瓜★★★
盗る人も居らずに実る土手南瓜★★★★
南瓜割る種を取り分け干しにけり★★★

●桑本栄太郎
風のふと乾きを覚ゆ秋に入る★★★
とんぼうの風の後先なりしかな(原句)
とんぼうの風に後先なりしかな★★★★(正子添削)
「の」の多用は避けたいです。意味がわからなくなっています。
とんぼうが飛ぶ。ついっと向きを変えたり、宙にとどまるように見えたり。風の先をゆく、また風の後になる。とんぼうが飛ぶ風に透明感がる。(高橋正子)

首傾げ踊りていたる子の四歳★★★

●谷口博望 (満天星)
鬼灯や日本髪の母あどけなく★★★
西空へ月食沈む夏未明★★★★
うるはしき女医に見とれて昼寝覚★★★

8月7日(5名)

●小口泰與
干梅や大石丸き利根川原★★★★
利根川原の景色が「大石丸き」で想像できる。その利根川の川原に梅を拡げて干している。干梅がふっくらとして、丸い大石のように見えてくる。(高橋正子)

びんびんと糸鳴り伝う山女かな★★★
夕焼の湖やきりりと帯締めて★★★

●廣田洋一
秋めくや日の照る道を風過ぎる★★★★
立秋は、暦の上ばかりではない。俳句を作り続けていると、実際に季節の変化に敏感になる。道に照る日も少し黄ばんで秋めいている。(高橋正子)

茶を喫すほのかな香り秋めけり★★★
さまざまの果物売られ秋めきぬ★★★

●多田有花
絵を描きぬ夏の真昼の静けさに★★★★
いい風景だ。絵画彫刻が好きだった少年時代を思い起こした。八歳上の姉が絵画を得意科目にしていたので、幼少の頃から姉の写生に付いて出掛けた。私もよく写生の真似事をした。校長室の壁に飾られた自分の絵を廊下越しに見て嬉しく思った。「夏の真昼の静けさ」が懐かしい。(高橋信之)

朝涼のうちに励みし畑仕事★★★
ちゃん付けで呼ばれしふるさとの墓参★★★

●谷口博望 (満天星)
流灯会御霊揺蕩う被爆川★★★
鬼灯や幼き母は女学生★★★
新松子海食洞に猫眠る★★★★

●桑本栄太郎
秋立つや人に哀しき過去のあり★★★
瓜垂れ葉蔭に透かし客の顔(原句)
瓜垂れて葉蔭に透かす客の顔★★★★(正子添削)

守宮見て今朝も張り付き居たりけり★★★

8月6日(5名)

●廣田洋一
旅に出る朝の支度や蝉の声★★★★
旅支度をしながら聞く蝉の声。蝉の声が哀愁を帯びて聞こえるのは「旅」へ出掛けるせいか。(高橋正子)

裏返る蝉を寝せたるアスファルト★★★
朝の蝉シャワーの音にかき消され★★★

●小口泰與
村道の汗の手力(たじから)道普請★★★★
遠雷に耳のそばだつ小犬かな★★★
赤赤と日は天心や蟇蛙★★★

●桑本栄太郎
落蝉の羽ばたき鳴かず白き腹★★★
君逝きて早やも十年酔芙蓉★★★
炎天の碑に鐘の音や広島忌★★★★

●多田有花
広島忌原爆ドームを描きけり★★★
コーヒーを入れる蝉時雨のベランダ★★★
ライターの炎の青き炎暑かな★★★★
暑さが極まる。ライターの炎の青が涼しさと静かさと感じさせている。(高橋正子)

●谷口博望(満天星)
潮騒や木の葉に眠る蝸牛★★★
原爆忌「平和の歌」の轟けり★★★★
草田男忌吾も人間探求派★★★

8月5日(5名)

●多田有花
円錐にナイフでくりぬくトマトのへた★★★
窓全開なるも風死す部屋にいて★★★
夏の夜にとどくカラフルバスタオル★★★★

●谷口博望(満天星)
雲を出て海へ落下の虹の滝★★★★
「落下の虹」とは、虹の足元が消えている虹。「雲を出て海へ落下の虹」が神話めく。(高橋正子)

岸壁の浜なでしこやかもめ飛ぶ★★★
かたつむり瀬戸を出て行く巨大船★★★

●廣田洋一
昇りつめぱっとはじける花火かな★★★
光の波丸く広げし大花火★★★★
行きずりの人立ち止まる花火かな★★★

●小口泰與
青嵐昔旧家のただならず★★★★
毛の国の山を称うや玉簾★★★
たち勝る滝は下野華厳寺★★★

●桑本栄太郎
勇気こそ生きるすべてや草田男忌★★★★
草田男忌は8月5日。「「勇気こそ地の塩なれや梅真白/草田男」の句がまず思い浮かぶ。人間探求派の草田男らしい句だが、栄太郎さんは敢然と立ち向かう勇気こそ人間らしく生きるためのすべてだという。(高橋正子)

つる先に眼あるやも葛の風★★★
ぽつかりと空に穴開く晩夏かな★★★

8月4日(5名)

●多田有花
夏休み鉄道マニアの少年ら★★★★
鉄道マニアの少年たちにとって、夏休みは鉄道を楽しむ絶好の機会だ。また、鉄道マニアの少年には、少年らしい夢と希望があるように思う。(高橋正子)

朝の電車浴衣の少女乗ってくる★★★
ひぐらしの声波のごと森に響く★★★

●満天星
道開け立ちはだかれる雲の峰★★★★
昼の月道に溶けゆく水母かな★★★
空蝉の風雨に負けぬ念力よ★★★

●小口泰與
少年の猛き言の葉日雷★★★
花合歓や遠山よりの雲の使者★★★★
均等に妻とたうぶるさくらんぼ★★★

●廣田洋一
大雨の予報続きて秋近し★★★★
寄せる波うねり大きく秋近し★★★
向日葵の首を垂れたり夏の果★★★

●桑本栄太郎
蜘蛛の囲の紡ぐを見つつ日暮れをり★★★★
吸い物の裏の垣根へ茗荷の子★★★
かなぶんの灯火慕いぬ夜更けかな★★★

8月3日(5名)

●多田有花
広々と青田の道を帰る人★★★★
青田の中の道を通るとき、まるで海の中を歩いているような感じがする。洋々とした青田が快い。(高橋正子)
ベビーカー押してハーフパンツの父★★★
駅へ行く百日紅咲く路地抜けて★★★

●満天星
百日紅坊主出てきて鐘を撞く★★★★
寺には百日紅がよく植えてある。寺と百日紅の取り合わせが文人趣味的。そこに坊主がひょいと現れて鐘を突く。その「おかしみ」。(高橋正子)

一口饅頭のごと夏みかん★★★
広島や三十五度越え夏うだる★★★

●小口泰與
フロントのガラスに斜め夕立かな★★★
玉の汗太鼓腹をば分けゆけり★★★
雲の峰大空振りの草野球★★★★

●廣田洋一
父親の抱えて踊る眠れる子★★★★
幼子も一人前に踊りをり★★★
杉古木山門囲み涼しけれ★★★

●桑本栄太郎
秋待つや今朝も二杯の濯ぎもの★★★
捨て生えの苦瓜鉢に育ちけり★★★
かなかなと聞いて嶺の端入日かな★★★★

8月2日(5名)

●多田有花
外は炎天氷上の夢を見る★★★
校庭に提灯連ね夏祭★★★★
短夜の灯りが点る山のホテル★★★

●小口泰與
パソコンを開く朝や日日草★★★★
日日草は暑さにも日照りにも強く、毎日咲いて、毎日散る。朝目覚め、日々咲く花に、夏の暑さを慰められる。パソコンも毎日開いて、日々の仕事や趣味に欠かせなくなった。淡々とした日々の花、日々の仕事や趣味は、気持ちを軽くしてくれる。(高橋正子)

サルビアや沼へ一筋夕日影★★★
萱草や水田へ朝日差しにける★★★

●廣田洋一
ハーブ茶が鉄瓶で出る南部かな★★★★
さんさ踊り腹ごしらえの母子かな★★★
老いも子も輪になり踊るさんさかな★★★

●谷口博望(満天星)
そろそろと書斎に風が夜の秋★★★★
走馬燈少年ひとり海に立つ★★★
青嵐川を飛びゆく千羽鶴★★★

●桑本栄太郎
予報士の予報ならざり夏台風★★★
そこはかと無き八月の風を聞く★★★
ざはざはと土間の騒めく夏蚕かな★★★★

8月1日(5名)

●多田有花
アイスショー入場を待つ日傘の列★★★
開場を待つ人々の扇子の波★★★
アイスショー見て大夕焼けの中帰る★★★★

●谷口博望 (満天星)
広き葉のカンナ見てをり母の忌雨★★★★
現代の魔女茫々と葛の花★★★
日雷「ジョーズ」のごとく近づきぬ★★★

●小口泰與
オカリナの湖へ染み入る茄子の花★★★
雨後の空夕映えに染む凌霄花(原句)
夕映えに染む凌霄花雨後の空★★★★(正子添削)
凌霄花の花の色は、何に例えればいいんだろう。雨の後の夕映えに、その色を染みこませている。夕方には、夕映えに溶け込む色となる。雨後が心地よい。(高橋正子)

日雷耳を立てたる小犬かな★★★

●廣田洋一
八月や海陸の霊空に満つ★★★
八月や歴史の想ひそれぞれに★★★★
八月や球児の夢の砕け散り★★★

●桑本栄太郎
八月と思う朝や窓の風★★★★
今日から八月と思うと、朝、窓に入る風が違う。思うだけではないのだろう。実際、晩夏の、太陽が少し衰えた気分の風が、過ぎゆく夏を肌に感じさせてくれる。(高橋正子)

そこはかと風のつぶやく八月に★★★
朝涼の塩飴口に家事手伝い★★★
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