◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/10月1日~10日

2017-10-02 09:13:29 | Weblog

※当季雑詠3句(秋の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

◆俳句添削教室◆
http://www.21style.jp/bbs/kakan02
◆俳句日記/高橋正子◆
http://blog.goo.ne.jp/kakan02
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今日の秀句/10月1日~10日

2017-10-02 09:10:37 | Weblog

10月10日(2句)

★秋祭の幟を見つつ山に入る/多田有花
秋祭りは農村の収穫を祝う祭り。山裾にも祭りの幟がはためいている。昔ながらの秋祭りの雰囲気があって懐かしさを呼ぶ。(高橋正子)

★電線に休む暇なく小鳥来る/廣田洋一
もとの句の電線を擬人化した表現が問題です。
いろんな小鳥がやってくる。まず電線にやって来て、飛び去る。飛び去ったかと思うとまた、新しい小鳥が来ている。小鳥来る楽しい季節だ。(高橋正子)

10月9日

※該当句なし

10月8日(2句)

★新米をずっしり重く車に積む/多田有花
新米をいただいたのか。車に積む時、その重さをひしと感じる。新米を積む嬉しさでもある。「車に積む」が生活のよさ。高橋正子)

★線路際人通りなき良夜かな/廣田洋一
線路際の道を歩くと、この良夜、だれも人が通らない。皓皓と月が照らす道を独り占めした、ほんとうに良夜。(高橋正子)

10月7日(1句)

★身に入みて点滴の落ちる速さかな/多田有花
上五の季題「身に入みて」には、心情的な響きがある。「身に入む(みにしむ)」は、秋闌けるころからの冷たさだが言葉に心情的な響きがある。(高橋信之)

10月6日(1句)

★澄む秋の泉南阿波の山望む/多田有花
本州姫路方面からの風景であろう。阿波は、私の先祖の地なので、生活の体験はないが、先祖の墓参りに出掛けるので、馴染みがある。私は幼い時に父を亡くしたので、父の墓参りに出かけることがある。(高橋信之)

10月5日(2句)

★鶏頭や再び鳴り出す警報機/多田有花
鶏頭の花の分厚さ。線路脇に咲く鶏頭には、鉄路を走る電車の音、警報機の音が容赦なく響く。それを鶏頭は受け入れているのだ。秋の深まりを感じる。(高橋正子)

★壁を這い色づき来たり蔦紅葉/桑本栄太郎
壁を這う蔦紅葉は、作者の日々見ている景色であろうが、「色づき来たり」は、年に一度だけ出会う嬉しい景色だ。(高橋信之)

10月4日(3句)

★群雀刈田の匂いうすうすと/小口泰與
刈田にこぼれた稲の実を雀が群れて啄んでいる。雀も可愛いが、刈田の匂い、稲藁のうすうすとした匂いが何とも言えず、思わず深く息をしたくなる。うすうすとした匂いがいい。(高橋正子)

★高黍の畑の周りや風巡る/桑本栄太郎
高黍畑を巡って風が吹く。ざわざわとした高黍の葉ずれの音が、秋の深まりとさびしさを感じさせる。(高橋正子)

★月光の皓皓としてビル白し/廣田洋一
月光が皓皓といて、街を照らす。明るくてビルの色が見える。「白」は月光に照らし出されて見えるビルのひと纏めの色。それが瀟洒でいい。(高橋正子)

10月3日(2句)

★きちきちの線路飛びゆく夕日かな/桑本栄太郎
線路沿いの草むらから、きちきちが飛び立つことがある。夕日が線路を染める頃、きちきちの翅が、夕日に浮かび上がる。小さな飛蝗の躍動する一瞬が見事だ。(高橋正子)

★爽やかに音なく髪を切られおり/川名ますみ
髪が軽く切られているのだろう。切り落とされた髪がさらりと落ちる。髪が切られるにつれ、首筋を爽やかな風がふくようだ。「爽やかに音なく」が優美。(高橋正子)

10月2日(2句)

★大安売秋果いろいろ買い求め/多田有花
いい生活句だ。平凡な生活であっても、楽しくて、いい生活が何よりである。(高橋信之)

★すでに早や風のみどりの穭田よ/桑本栄太郎
「穭田」の風景に今日の、明日の何かを期待する。私にとっては、松山郊外の懐かしい風景だ。勤めに出る朝の風景、勤めから帰る夕べの風景が懐かしい。(高橋信之)

10月1日(2句)

★運動会準備はためく万国旗/多田有花
運動会の万国旗が秋晴れの空にはためくのを見ていると、気持ちが爽快になる。子どものころは、準備が整っているのを見てうきうきした気分になったものだ。(高橋正子)

★裏庭の風に乾びぬ蘇芳の実/桑本栄太郎
蘇芳の実が気づけば乾いた実になっている。蘇芳色と言われる古風な花の色から、さらに渋く乾いた茶色への変化に
つうづく秋が深まるのを知る。地味な句だが、リアリティがある。(高橋正子)
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10月1日~10月10日

2017-10-02 08:42:17 | Weblog

10月10日(4名)

●小口泰與
木犀や流るる雲へ鳶の笛★★★
裾長きまほらの赤城花薄★★★
浅間へと日の退くや花木槿★★★★

●多田有花
秋祭の幟を見つつ山に入る★★★★
秋祭りは農村の収穫を祝う祭り。山裾にも祭りの幟がはためいている。昔ながらの秋祭りの雰囲気があって懐かしさを呼ぶ。(高橋正子)

地蔵堂わきを釣舟草船出★★★
晩秋の汗して急坂を登る★★★

●廣田洋一
電線の休む暇なし小鳥来る(原句)
電線に休む暇なく小鳥来る★★★★(正子添削)
もとの句の電線を擬人化した表現が問題です。
いろんな小鳥がやってくる。まず電線にやって来て、飛び去る。飛び去ったかと思うとまた、新しい小鳥が来ている。小鳥来る楽しい季節だ。(高橋正子)

ブランコの有る公園や小鳥来る★★★
図書館前泉水澄みて小鳥来る★★★

●桑本栄太郎
てるてる坊主吊るし明日の運動会★★★★
爺婆の玉入れ参加や園の秋★★★
園児らの騎馬戦ありぬ運動会★★★

10月9日(4名)

●多田有花
雨あがる今朝は秋祭日和★★★★
「秋祭日和」が言葉として、こなれていない感じがするが、雨に洗われて、祭りの日がさっぱりと気持ち良くなった。(高橋正子)

ひつじ田の前を祭の屋台ゆく★★★
コスモスや終日響く祭太鼓★★★

●小口泰與
山風や花粉まみれの秋の蜂★★★★
兜焼の目玉舐ぶりて新走★★★
ねんごろに書きたる色紙秋の闇★★★

●廣田洋一
ジム仲間夜のまどひの温め酒★★★
酒飲めぬ妻のお燗の温め酒★★★
日帰りの行楽終えて温め酒★★★★

●桑本栄太郎
<山陽新幹線を西に車窓より>
<新神戸>
トンネルを出でてトンネル秋の雨★★★
<明石>
煙突のあまた並びぬ秋の浦★★★
<岡山>
稲滓火の跡の田面の黒きかな★★★

10月8日(4名)

●多田有花
あいにくの雨模様なり秋祭★★★
新米をずっしり重く車に積む★★★★
新米をいただいたのか。車に積む時、その重さをひしと感じる。新米を積む嬉しさでもある。「車に積む」が生活のよさ。(高橋正子)

無花果をバケツいっぱいもぎ戻る★★★

●廣田洋一
地震揺れて夢を破られ無月かな★★★
コスプレの衣装美しきや秋の昼★★★
線路際人通りなき良夜かな★★★★
線路際の道を歩くと、この良夜、だれも人が通らない。皓皓と月が照らす道を独り占めした、ほんとうに良夜。(高橋正子)

●小口泰與
暖簾より流るる演歌稲架の月★★★
黒葡萄武甲山(ぶこう)の風を浴びにけり★★★★
高嶺より下山の人や秋の影★★★

●桑本栄太郎
生駒嶺の雨催い来る秋ぐもり★★★
街中に幾何模様なる刈田かな★★★
秋空に蒸気昇りぬハム工場★★★★

10月7日(3名)

●多田有花
身に入みて点滴の落ちる速さかな★★★★
上五の季題「身に入みて」には、心情的な響きがある。「身に入む(みにしむ)」は、秋闌けるころからの冷たさだが言葉に心情的な響きがある。(高橋信之)

うそ寒しCTスキャンの轟音も★★★
針抜きし跡を押さえてそぞろ寒★★★

●小口泰與
畦道やぴたつと止まる虫時雨★★★
紺瑠璃の山や朝餉の新豆腐★★★★
夕紅葉燃え立つような塒かな★★★

●廣田洋一
繋ぎたる手の暖かき秋の夜★★★
雨上がり色付き初めし庭の草★★★
駅中に月見飾りの無月かな★★★★

10月6日(4名)

●多田有花
澄む秋の泉南阿波の山望む★★★★
本州姫路方面からの風景であろう。阿波は、私の先祖の地なので、生活の体験はないが、先祖の墓参りに出掛けるので、馴染みがある。私は幼い時に父を亡くしたので、父の墓参りに出かけることがある。(高橋信之)

十六夜の月なく明日は雨という★★★
朝冷に上着を出してはおりけり★★★

●小口泰與
新そばや平らな湖の山の影★★★★
穭田や大曲せる足尾線★★★
単線の尾燈や林檎紅潮す★★★

●廣田洋一
栗の香を吹きこぼしけり栗ご飯★★★★
食べ過ぎに注意の色や栗ご飯★★★
栗ご飯こげを取り合う子らの居て★★★

●満天星
舶来の紅葉(こうよう)早き花水木★★★★
辛夷の実花に似合はぬ姿かな★★★
久々の山道寂し赤まんま★★★

10月5日(4名)

●多田有花
鶏頭や再び鳴り出す警報機★★★★
「鶏頭」に「警報機」を取り合わせたのがいい。「鶏頭」がいきいきとし、「警報機」に命を与えた。「警報機」が働いているのだ。(高橋信之)

初滑子飛行機雲の出る朝に★★★
道の辺に背高泡立草の黄色★★★

●廣田洋一
秋天やコスプレ衣装晴れやかに★★★
名月の横切りて行く車窓かな★★★★
大舞台闇に浮かべる無月かな★★★

●小口泰與
目覚めよし朝の赤城の爽気かな★★★★
風去るやコスモスちから抜きにける★★★
山風に秋蝶震え止まらずや★★★

●桑本栄太郎
壁を這い色づき来たり蔦紅葉★★★★
壁を這う蔦紅葉は、作者の日々見ている景色であろうが、「色づき来たり」は、年に一度だけ出会う嬉しい景色だ。(高橋信之)

嵯峨菊やその高貴なる大覚寺★★★
十六夜の月の隠れや雲あかり★★★

10月4日(5名)

●谷口博望(満天星)
花梨の実丸くなれない天邪鬼★★★
蘭嗅いで胸中どこか狂ひたり★★★
曲線の対称美(は)しき曼殊沙華★★★

●小口泰與
境内の桜紅葉の匂わしき★★★
群雀刈田の匂いうすうすと★★★★
刈田にこぼれた稲の実を雀が群れて啄んでいる。雀も可愛いが、刈田の匂い、稲藁のうすうすとした匂いが何とも言えず、思わず深く息をしたくなる。うすうすとした匂いがいい。(高橋正子)

水澄むとまずは湖にも聞いて見よ★★★

●多田有花
時々は雲がかすめる小望月★★★★
小望月テニスコートで見上げけり★★★
忽然と咲き忽然と消え彼岸花★★★

●桑本栄太郎
雨降れば雨に赤きや水木の実★★★
秋雨や見る間に庭の色づきぬ★★★
高黍の畑の周りや風の垣(原句)
高黍の畑の周りや風巡る★★★★(正子添削)
もとの句の「風の垣」が分かりにくいです。
高黍畑を巡って風が吹く。ざわざわとした高黍の葉ずれの音が、秋の深まりとさびしさを感じさせる。(高橋正子)

●廣田洋一
爽やかやポップコーンのはじけたり★★★
名月や急ぎ雲より離れ行き★★★
月光の皓皓としてビル白し★★★★
月光が皓皓といて、街を照らす。明るくてビルの色が見える。「白」は月光に照らし出されて見えるビルのひと纏めの色。それが瀟洒でいい。(高橋正子)

10月3日(6名)

●多田有花
小ぶりな梨切りてヨーグルトをかける★★★★
秋雨の降りしきるなか草むしり★★★
秋雨を聞きつ終日家籠り★★★

●小口泰與
鈍色の空を囃すや曼殊沙華★★★★
整然と並びし藁塚の倒れけり★★★
大沼を見下ろす岩や初紅葉★★★

●廣田洋一
青空をちと切り取りて柿実る★★★
里さびれ捥ぐ人の無き柿熟るる★★★
渋柿を甘くしたるや土地の酒★★★★

●谷口博望 (満天星)
朴の実や蕊と相似の色形★★★★
朴の実の真赤に熟れて昼の月★★★
朴の実やダビデの裸像高台に★★★

●桑本栄太郎
壁を這う蔓の紅葉や色深む★★★
きちきちの線路飛びゆく夕日かな★★★★
線路沿いの草むらから、きちきちが飛び立つことがある。夕日が線路を染める頃、きちきちの翅が、夕日に浮かび上がる。小さな飛蝗の躍動する一瞬が見事だ。(高橋正子)

ぱりぱりと乾び行きけり藁ぽつち★★★

●川名ますみ
爽やかに音なく髪を切られおり★★★★
髪が軽く切られているのだろう。切り落とされた髪がさらりと落ちる。髪が切られるにつれ、首筋を爽やかな風がふくようだ。「爽やかに音なく」が優美。(高橋正子)

点滴の雫数える秋の雲★★★
到来の里芋を炊き夕餉にす★★★

10月2日(5名)

●谷口博望 (満天星)
昼の月少し濃くなり穴惑★★★
銀杏の強き臭ひや沢蟹来★★★★
豆腐なら大豆の匂ふ「おぼろ」かな★★★

●多田有花
大安売秋果いろいろ買い求め★★★★
いい生活句だ。平凡な生活であっても、楽しくて、いい生活が何よりである。(高橋信之)

昨日よりきんもくせいの香の強く★★★
丁寧におさめし秋の扇風機★★★

●小口泰與
秋ばらを剪って疾風に対いけり★★★
木槿剪る俄かに赤城迫りけり★★★★
あびるほど飲めたる頃の流れ星★★★

●廣田洋一
秋の蚊やコップの中に横たわり★★★★
秋の蚊の群れて飛び来る散歩道★★★
襖占め秋の蚊遣りを焚きにけり★★★

●桑本栄太郎
すでに早や風のみどりの穭田よ★★★★
「穭田」の風景に今日の、明日の何かを期待する。私にとっては、松山郊外の懐かしい風景だ。勤めに出る朝の風景、勤めから帰る夕べの風景が懐かしい。(高橋信之)

人の世を鎮めたるかに秋の雨★★★
遠目にも昼の明かりや花オクラ★★★

10月1日(5名)

●小口泰與
十月の豊葦原の山河かな★★★
うそ寒や古老の担う顔の皺★★★
畦囃す白とびとびの曼殊沙華★★★★

●谷口博望 (満天星)
とんび舞ふ昼の月より天高く★★★★
病み上がりの名勝園や小げら来る★★★
秋の空連れづれに飛ぶ四十雀★★★

●廣田洋一
窓際の木の葉囁く秋の声★★★★
今にも滑り落ちさうな上弦の月★★★
夕月夜丸顔の友思ひけり★★★

●多田有花
運動会準備はためく万国旗★★★★
運動会の万国旗が秋晴れの空にはためくのを見ていると、気持ちが爽快になる。子どものころは、準備が整っているのを見てうきうきした気分になったものだ。(高橋正子)

午後の風きんもくせいの香を運ぶ★★★
運動会歓声流れ来る快晴★★★

●桑本栄太郎
帽子ぬぎどんぐりころころくぬぎ山★★★
遠目にも畑の灯かりや花オクラ★★★
裏庭の風に乾びぬ蘇芳の実★★★★
蘇芳の実が気づけば乾いた実になっている。蘇芳色と言われる古風な花の色から、さらに渋く乾いた茶色への変化に
つうづく秋が深まるのを知る。地味な句だが、リアリティがある。(高橋正子)
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