◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/1月11日~20日(2021年)

2021-01-15 14:08:10 | Weblog
※当季雑詠3句(新年・冬の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

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今日の秀句/1月11日~20日

2021-01-15 14:06:35 | Weblog
1月20日(2句)

★大寒の天に伸び行く梢かな/桑本栄太郎
大寒という寒さのなかで、天に伸びる梢が快い。寒さで縮こまりがちな人の背筋も伸びるようだ。(高橋正子)

★大寒や御嶽伊吹鈴鹿峰/古田敬二
大寒の厳しい寒さと対峙するように、御嶽、伊吹、鈴鹿峰の雄峰が聳えている。それらが見える位置に立つという力強さが素晴らしい。(高橋正子)

1月19日(1句)

★さざ波に舫いておりぬ鴨の陣/桑本栄太郎
鴨が陣を張っている。さざ波に揺れて、波まかせに一陣が揺れている。その一体感は、まるで舟が舫うようである。(高橋正子)

1月18日(2句)

★湖へ径真直ぐや雪催/小口泰與
湖へ真っすぐ伸びている径。今にも雪が舞いそうな底冷えの径。径の真っすぐさが、印象に残る。(高橋正子)

★鍬はじめ大根取りて帰りけり/古田敬二
鍬はじめは、大根を取って帰る。寒いときの大根はありがたいながら普段の野菜。普段の暮らしの中に、畑に旬の大根がある豊かさがいい。(高橋正子)

1月17日(1句)

★寒暁や阪神淡路震災忌/多田有花
26年前の1月17日、のちに阪神淡路大震災と呼ばれる大地震が起こった。
そのとき、松山にいた私たちは、高速道路が曲がり、橋からトラックが落ちかかった映像や、刻々増える死者の数に驚いてテレビを見ていた。数日して被害者となっ若い女性の棺が帰った。私にして、そんなことが思い出される「寒暁」だ。(髙橋正子)


1月16日(2句)

★探梅の寺苑に来たり大原野/桑本栄太郎
京都大原野には、桜や梅の名所といわれなくても、花のある寺もが多くあることだろう。探梅で歩くうちに寺苑に来た。梅だけでない、寺苑の良さにも魅了されたことだろう。(高橋正子)

★三日月へ寒中の花火あがりけり/多田有花
寒中の花火。厳しくも澄み切った空気に、打ち上げられた花火が印象強く目に入る。三日月も鋭さを増して寒中の厳しさを見せている。寒中の花火の良さ。(高橋正子)

1月15日(2句)

★あけぼのの赤城榛名の吹雪けり/小口泰與
赤城山、榛名山、どちらを見ても吹雪いている。あけぼの雄大な景色がいい。(高橋正子)

★どんど火の社に高く大原野/桑本栄太郎
どんど焼き、地方では、多く、河原や田んぼなど広い場所で行われるが、この句では、紫式部が氏神と崇めた大原野神社のどんど焼きのようだ。境内が広くどんどの火も社に高く上がったのである。高く上がれば願いが叶うという話もある。「社に高く大原野」で終止したのがいい。(髙橋正子)

1月14日(1句)

★竜の玉探して上る寺の坂/古田敬二
寺の坂は日差して暖かい。坂の縁には龍のひげが植えられているので、坂を上りながら、青く光る実、龍の玉を探しながら上った。子供のころの遊びに、龍の玉を麦藁の先を開いてのせ、息を吹いて躍らせるものがあった。遊び心がたのしい。(高橋正子)

1月13日(1句)

★冬芽立つ桜の枝を愛しめり/廣田洋一
俳人にとって、桜の楽しみは花の開花だけではない。冬芽が立つと喜び、芽が膨らみ、蕾が膨らみ、蕾の先に色を見ては喜ぶ。今は冬芽が立った桜の枝がなんとも愛しいのだ。(高橋正子)

1月12日(2句)

★枯葉坂いつも離れて妻が来る/古田敬二
枯葉の降り積もった坂道を妻と上っている。今日に限らずなのだが、妻はいつも少し離れて来る。妻には妻の見るところがあるのか、歩幅が違ってそうなるのか。付きすぎるわけでも、離れすぎるわけでもない距離。枯葉坂のこの距離感の淡さがいい。(高橋正子)

★明け遅し雪しんしんと降る朝は/多田有花
関西や日本海沿岸に大雪が降った朝なのか。雪はしんしんと降り、そんな朝は、明けるのが遅い。白とうすねず色の雪の朝が日本画のように美しい。(高橋正子)

1月11日(1句)

★夕映えの沼を綾なす小白鳥/小口泰與
夕映えの沼に小白鳥が群れをなして浮かんでいる。小白鳥によって、夕映えの沼に綾が生まれる。その時を逃さず句にした。(高橋正子)
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1月11日~20日

2021-01-15 13:42:01 | Weblog
1月20日(4名)

小口泰與
室咲や祝辞短き程良かれ★★★
冬桜奇岩巨石の妙義山★★★★
固まりし雀黒ぐろ枯桜★★★

廣田洋一
大寒や庭の草々揺れてをり★★★
大寒や空青々と澄みにけり★★★
新築の庭の植木や春隣★★★★

桑本栄太郎
山の端の宵のみずいろ寒雷忌★★★
大寒の天に伸び行く梢かな★★★★
大寒という寒さのなかで、天に伸びる梢が快い。寒さで縮こまりがちな人の背筋も伸びるようだ。(高橋正子)

早梅のうすきピンクや丘公園★★★

古田敬二
大寒や朝の光の色濃くて★★★
大寒の朝くっきりと御嶽山★★★
大寒や御嶽伊吹鈴鹿峰★★★★
大寒の厳しい寒さと対峙するように、御嶽、伊吹、鈴鹿峰の雄峰が聳えている。それらが見える位置に立つという力強さが素晴らしい。(高橋正子)

1月19日(4名)

小口泰與
大利根の古き旅籠や寒蜆★★★★
寒梅や沼に綾なす夕日影★★★
蝋梅や朝日いただく榛名富士★★★

廣田洋一
寒の雨細かき粒の吹かれをり★★★
鯉二匹浮かび来たれる寒の雨★★★
荒畑のしっとり濡れし寒の雨★★★★

多田有花
仕事する行く一月を追いかけて★★★
寒卵茹でてふたつに割りにけり★★★
マフラーのまま朝の車を運転す★★★

桑本栄太郎
吹きすさぶ風に狂いぬ飛雪かな★★★

さざ波に舫うようなり鴨の陣(原句)
さざ波に舫いておりぬ鴨の陣★★★★(正子添削)
鴨が陣を張っている。さざ波に揺れて、波まかせに一陣が揺れている。その一体感は、まるで舟が舫うようである。(高橋正子)

群がりて地を啄むみぬ寒すずめ★★★

1月18日(4名)

廣田洋一
公園の木々のびやかに日脚伸ぶ★★★
いつも通り終えたる散歩日脚伸ぶ★★★
平幕の勝ち進みたり日脚伸ぶ★★★★

小口泰與
日当りに犬眠りけり巴焼★★★
天と地の難事次次虎落笛★★★
湖へ径真直ぐや雪催★★★★
湖へ真っすぐ伸びている径。今にも雪が舞いそうな底冷えの径。径の真っすぐさが、印象に残る。(高橋正子)

桑本栄太郎
寒風の地道にありぬ靴の跡★★★
堰水の七段落つや蘆枯るる★★★
寒晴れやテニスコートの音弾む★★★

古田敬二
子供らの歓声公園の枯れケヤキ★★★
約束のふくらみこぶしの冬花芽★★★

鍬はじめ大根取りて帰りけり★★★★
鍬はじめは、大根を取って帰る。寒いときの大根はありがたいながら普段の野菜。普段の暮らしの中に、畑に旬の大根がある豊かさがいい。(高橋正子)

1月17日(4名)

小口泰與
白鳥の鋭声つづりて翔ちにけり★★★
また一人寒鮒釣に来たりけり★★★
白銀の雪の浅間へ朝日かな★★★

廣田洋一
冷酒を水と間違へ初笑★★★
久しぶり出会ひし人と初笑★★★
小吉の御神籤引きて初笑★★★★

桑本栄太郎
ともし火の「がんばろう」とや阪神忌★★★
散策の出鼻をくじく寒の雨★★★
雪雲の垂れ込め重く蓋いけり★★★

多田有花
寒の水で朝のコーヒーを入れる★★★
寒暁や阪神淡路震災忌★★★★
26年前の1月17日、のちに阪神淡路大震災と呼ばれる大地震が起こった。
そのとき、松山にいた私たちは、高速道路が曲がり、橋からトラックが落ちかかった映像や、刻々増える死者の数に驚いてテレビを見ていた。数日して被害者となっ若い女性の棺が帰った。私にして、そんなことが思い出される「寒暁」だ。(髙橋正子)

一月の仕事はポモドーロテクニック★★★

1月16日(5名)

古田敬二
メジロ来る自慢の胸を反らせて来る★★★★
飛騨川の瀬高変らず初山河★★★
綿虫と遊び一日早く閉じ★★★

廣田洋一
畝一つ取り残されて葱太し★★★
小さき庭並び立ちたる葱五本★★★
大根の首をさらせる日向畑★★★★

小口泰與
白鳥の水脈の綾なす夕日影★★★★
争うや脚を狙いて小白鳥★★★
白鳥へひと筋の日矢羽ばたけり★★★

桑本栄太郎
探梅の寺苑に来たる大原野(原句)
探梅の寺苑に来たり大原野★★★★(正子添削)
京都大原野には、桜や梅の名所といわれなくても、花のある寺もが多くあることだろう。探梅で歩くうちに寺苑に来た。梅だけでない、寺苑の良さにも魅了されたことだろう。(高橋正子)

せつかちは吾の家系や梅探る★★★
新月のとがりて在りぬ寒の暮れ★★★

多田有花
窓からの風に春の遠からじ★★★
音もなく降り始めたり寒の雨★★★
三日月へ寒中の花火あがりけり★★★★
寒中の花火。厳しくも澄み切った空気に、打ち上げられた花火が印象強く目に入る。三日月も鋭さを増して寒中の厳しさを見せている。寒中の花火の良さ。(高橋正子)

1月15日(3名)

小口泰與
あけぼのの赤城榛名の吹雪けり★★★★
赤城山、榛名山、どちらを見ても吹雪いている。あけぼの雄大な景色がいい。(高橋正子)

ひと筋の夕日の綺羅やかいつぶり★★★
濃紺の榛名九嶺寒紅梅★★★

廣田洋一
テレビ寄席名人芸に初笑★★★
整然と畝の並びし葱畑★★★★
引き売りの主より買ひし葱一把★★★

桑本栄太郎
連れもつて妻の出掛けや女正月★★★

どんど火の社に高く大原野★★★★
どんど焼き、地方では、多く、河原や田んぼなど広い場所で行われるが、この句では、紫式部が氏神と崇めた大原野神社のどんど焼きのようだ。境内が広くどんどの火も社に高く上がったのである。高く上がれば願いが叶うという話もある。「社に高く大原野」で終止したのがいい。(髙橋正子)

山際の黒きうねりや寒夕焼け★★★

1月14日(4名)

古田敬二
青空へクロガネモチの実の赤し★★★

竜の玉探して上る寺の坂★★★★
寺の坂は日差して暖かい。坂の縁には龍のひげが植えられているので、坂を上りながら、青く光る実、龍の玉を探しながら上った。子供のころの遊びに、龍の玉を麦藁の先を開いてのせ、息を吹いて躍らせるものがあった。遊び心がたのしい。(高橋正子)

コロナ禍や余白の多き新暦★★★

小口泰與
浅間越え赤城越え来る鴨の陣★★★
風花や木へかたまりし群雀★★★★
餌まくや真鴨大鷭翔けにける★★★

廣田洋一
夢に見し蛇のご利益竜の玉★★★
一茎に三輪開き水仙花★★★
浮氷日を返しつつ動きをり★★★★

桑本栄太郎
老犬と老婆連れ行く寒ゆるむ★★★
さざ波の寄するばかりや冬の池★★★
曲がり根の浮かび地割れや冬ざるる★★★

1月13日(4名)

廣田洋一
水仙や並びて門を向きてをり★★★
先っぽの少し色付く冬芽かな★★★

冬芽立つ桜の枝を愛しめり★★★★
俳人にとって、桜の楽しみは花の開花だけではない。冬芽が立つと喜び、芽が膨らみ、蕾が膨らみ、蕾の先に色を見ては喜ぶ。今は冬芽が立った桜の枝がなんとも愛しいのだ。(高橋正子)

小口泰與
見張りせる上枝の二羽の寒雀★★★
山風の秀づ上州麦芽ぐむ★★★
笹鳴や下校の子らの家遠し(原句)
笹鳴や下校の子らに家遠し★★★★(正子添削)

桑本栄太郎
クレーン車に乗りて作業や寒晴るる★★★
きらきらと光る梢や枯銀杏★★★
冬耕の畝の乾びて日差しけり★★★

多田有花
大霜やフロントガラスにぬるま湯を★★★
夕映えの白鷺城や日脚伸ぶ★★★
日脚伸ぶ幼子ジャンプを繰り返す★★★

1月12日(5名)

小口泰與
風つのる牡丹冬芽へ朝日かな(原句)
風つのり牡丹冬芽へ朝日かな★★★★(正子添削)

リズム打つ霰や森の丸太小屋★★★★
燃えさかる紅蓮の炎どんどかな★★★

廣田洋一
草の影光あふるる竜の玉★★★★
草の葉のしずく溜め込み竜の玉★★★
散歩道流れる川や竜の玉★★★

古田敬二
水痩せて見下ろす冬の飛騨の川★★★
落ち葉降る寺迄緩き坂上る★★★
枯葉坂いつも離れて妻が来る★★★★
枯葉の降り積もった坂道を妻と上っている。今日に限らずなのだが、妻はいつも少し離れて来る。妻には妻の見るところがあるのか、歩幅が違ってそうなるのか。付きすぎるわけでも、離れすぎるわけでもない距離。枯葉坂のこの距離感の淡さがいい。(高橋正子)

桑本栄太郎
登校の一列つづく雪の朝★★★★
朝からの雪がみぞれに枝の先★★★
雪雲の峡にとどまる日暮れかな★★★

多田有花
明け遅し雪しんしんと降る朝は★★★★
関西や日本海沿岸に大雪が降った朝なのか。雪はしんしんと降り、そんな朝は、明けるのが遅い。白とうすねず色の雪の朝が日本画のように美しい。(高橋正子)

瀬戸内の雪は優しきままに溶け★★★
ゆったりと流れるピアノ日脚伸ぶ★★★

1月11日(4名)

小口泰與
夕映えの沼を綾なす小白鳥★★★★
夕映えの沼に小白鳥が群れをなして浮かんでいる。小白鳥によって、夕映えの沼に綾が生まれる。その時を逃さず句にした。(高橋正子)

風垣やチワワ二匹の大鼾★★★
冬雲雀赤城のすそ野眼間に★★★

廣田洋一
乳母車赤児の声に初笑★★★
茜空狭まり行きぬ寒夕焼★★★
寒夕焼浅瀬の波をきらめかせ★★★

スカイプの孫とつなぎ居る鏡割★★★
山の端のうすき茜や寒夕焼け★★★
赤き実を食べ過ぎたのね雪うさぎ★★★
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