◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/6月21日~6月30日

2023-06-22 09:04:09 | Weblog
※当季雑詠3句(夏の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
※★印の基準について。
「心が動いている」句を良い句として、★印を付けています。
主宰:高橋正子



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今日の秀句/6月21日~6月30日

2023-06-22 09:03:01 | Weblog
6月30日(1句)

★ピーマンのつやつやと生り夏の朝/多田有花
「つやつやと」は、生きいき、みずみずしい様子。明けの早い夏の朝、緑の色も濃いピーマンがつやつやとしているのを目にして、野菜の「元気」を見た。(髙橋正子)

6月29日(1句)

★水打って空へはじける飛沫かな/弓削和人
「水打つ」は長く使われている季語だが、「空へはじける飛沫」は、若々しい感覚で、打水がより涼しく感じられる。(髙橋正子)

6月28日(1句)

★ひもすがら湖周を巡り夏あざみ/弓削和人
一日をかけて、湖周を巡ったのであろう。湖周の野の草に夏あざみを見つけ、ゆかしく、心惹かれた。「夏あざみ」の象徴性が生かされた句。(髙橋正子)

★水清きふるさとありて額の花/多田有花
ふるさとの水が清らかであるのは、一番うれしいことかもしれない。清らかな水を吸ったかのような額の花の水色。ふるさとの水の循環が思われる。(髙橋正子)

6月26日(1句)

★開け放つ窓辺の雲や夏なりき/弓削和人
開け放った窓によると雲が見える。その雲はまぎれもなく、夏の雲。確かに夏が来ていることを実感するときだ。(髙橋正子)

6月25日(2句)

★あじさいの川面に浸かる高瀬川/桑本栄太郎
高瀬川沿いのあじさいが川面の水に浸かって、あじさいも水も涼やかに思われる。(髙橋正子)

★水洗ひしたる網戸の風新た/廣田洋一
水洗いしてきれいなった網戸。その網戸を抜ける風はまた、風が新しくなったような涼しさ。さっぱりと涼し気な句。(髙橋正子)

6月24日(1句)

★打水に幟小さくはためけり/廣田洋一
この句の前に打水の句があるので、場所は神楽坂だろうと思う。打水をすると小さな風が立つ。坂を風が流れる。そんなときに、幟が小さくはためいて、路地も涼しくなる。(髙橋正子)

6月23日(1句)

★紫陽花の青かがやけり雨の橋/弓削和人
「青かがやけり」でこの句は決まった。その感動がはっきりしているのがいい。(髙橋正子)

6月22日(1句)

★渓流のつり橋ゆれて水涼し/小口泰與
渓流にかかるつり橋の下を流れる水が、「水涼し」で目に見えるようになった。景色がすばらしい。(髙橋正子)

6月21日(1句)

★山頂へいたる新樹の鮮やかに/弓削和人
「新樹」はみずみずしい若葉をもった木のこと。山頂を目指す路に明るく、鮮やかな若葉が見られて、山登りの喜びがすっきりと詠まれている。(髙橋正子)

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6月21日~6月30日

2023-06-22 08:55:20 | Weblog
6月30日(5名)

小口泰與
夕焼や高処の奇岩雲拒む★★★
篁を染めし夕焼鳥の声★★★
雨蛙轍の中を進みけり★★★

廣田洋一
アスファルト継目に生えし草むしる★★★
乾杯や三年振りの暑気払★★★
夏帽子朝の気分で色を変え★★★★

桑本栄太郎
雨雲の峡駆け上がる六月尽★★★
底紅や日射し明るく雨上がる★★★
妻もどり田舎みやげの李((すもも)かな★★★

多田有花
青濃き紫陽花小さく裏庭に★★★
茄子紺をそのはじめより茄子は持ち★★★
ピーマンのつやつやと生り夏の朝★★★★

弓削和人
白鷺のますます細し夕の湖★★★
夏の虫いつのまにかの湯船かな★★★
丘陵を見渡しうなずく花菖蒲★★★

6月29日(5名)

小口泰與
雲の峰絶えず形を変えており★★★
沛然の名残りの薔薇のくびを下げ
「沛然の名残り」は無理があります。

翡翠や頭より魚を飲み込めり★★★

 廣田洋一
人知れず青梅育つ川辺かな★★★
川床の踊りを愛でつ舌鼓★★★
海外旅行4年振りの夏帽子★★★

多田有花
雨上がりうつむいて咲く茄子の花★★★
ほつほつと花南天の白咲けり★★★★
芋の葉やこぼし受けつつ梅雨の露★★★

桑本栄太郎
川べりのうたげ華やぐ合歓の花★★★
からももや故郷遠くなりぬべし★★★
手土産のすもも食べたり田舎より★★★

弓削和人
干し物に重なる蜘蛛の糸ひかり★★★
緑陰へ開けし道や通り雨★★★
水打って空へはじける飛沫かな★★★★

6月28日(5名)

小口泰與
青簾風のあわいに雀逃げ★★★

薫風や小沼の水輪二つ三つ(原句)
薫風や沼の水輪の二つ三つ(正子添削)
「小沼」の「小」は必要ですか。

利根川の岩の滑りや夏の雨★★★
「岩の滑り」の「滑り」が抽象的でわかりにくいです。(髙橋正子)
利根川の岩の滑るや夏の雨(正子添削)

廣田洋一
玄関前長靴干され梅雨晴間★★★
競ひては紅勝ちぬ立葵★★★
竹林の外に一本今年竹★★★

多田有花
廃屋に花の黄色き梅雨の朝★★★
青トマトこれより解毒して熟す★★★
夏の野へたんぽぽ旅立ちの準備★★★

桑本栄太郎
想い出のふるさと遠く杏の実★★★
梔子の花の朽ち居り八重の白★★★
メロディーの報らす濯ぎや梅雨晴間★★★

弓削和人
夏の灯や照らされたるは雨のいと★★★
ひもすがら湖周を巡り夏あざみ★★★★
夕蝉の鳴き嗄らしけり山の奥★★★
 
6月27日(4名)

小口泰與
河骨や沼をにぎわすがま蛙★★★
ぴちぴちとうぐい跳ねたる岸の上★★★
短夜や樋から水の溢れける★★★★

多田有花
ベゴニアの庭抜けだして路地に咲く★★★
水清きふるさとありて額の花★★★★
芋の葉や露こぼしまた露受けて★★★★

廣田洋一
駅前の幟はためく甘酒屋★★★
空の青共に食べたりさくらんぼ★★★★
毬の外一枚跳ねて額の花★★★

桑本栄太郎
カーテンを開けて茜の夏の空★★★
梅ジュース飲みて梅の実かじりけり★★★
雨上がり出入りしきりや蟻の穴★★★

6月26日(5名)

小口泰與
翡翠や狙い定めて一直線★★★
赤白黄と薔薇咲き揃う朝かな★★★
雨含みぽちっと落ちし庭の薔薇★★★

廣田洋一
ねじればなひょろひょろと伸びあがりけり★★★
木陰にて雨を待ちたる濃紫陽花★★★
六月なれど早くも咲きし凌霄花★★★

多田有花
紫陽花の小道抜ければ造成地★★★
青田面わずかに家を映しけり★★★
家々の裏路地をゆく夏の朝★★★★

桑本栄太郎
梅雨冷えや白き筋見せ青すすき★★★
くちなしの花の垣根や八重の白★★★
荒梅雨や慌て取り込む濯ぎもの★★★

弓削和人
開け放つ窓辺の雲や夏なら来
「夏なら来」の意味は?「夏なりき」ですか。(髙橋正子)
開け放つ窓辺の雲や夏なりき★★★★

老鶯や泉のありかを教えたり(原句)
老鶯や声は泉のあたりから(正子添削)

緋鯉の尾ゆるりたゆたう禅の寺★★★

6月25日(4名)

多田有花
玄関の空間広し梅雨の晴れ★★★
青柿や陽を照り返す葉の中に★★★★
梅雨晴や蜂蜜かけてチーズピザ★★★

廣田洋一
水洗ひしたる網戸の風新た★★★★
網戸より良き風入る夕間暮★★★
草刈りて空晴れ渡る丘の上★★★

小口泰與
滝音に鳥声まざる山の沼★★★
「山の沼」をもってきたので、内容が多すぎる結果になりました。「滝音に鳥声まざる」がよいです。(髙橋正子)

紫陽花や空さま弾け至りける★★★
夏めくや芭蕉俳句を諳んずる★★★★

桑本栄太郎
せせらぎを涼風渡る高瀬川★★★
あじさいの川面に浸かる高瀬川★★★★
叡山の遥か彼方に夏がすみ★★★

6月24日(4名)

小口泰與
雀来て木葉に隠る朝曇★★★
五月晴雀つぎつぎ餌台へ★★★
渓谷の木道二本四十雀★★★

廣田洋一
打水の神楽坂行く下駄の音★★★
打水に幟小さくはためけり★★★★
さくらんぼ匂ひ立つごと光りをり★★★

桑本栄太郎
集会へ急ぐ朝や夾竹桃★★★
凌霄花の火炎と云うも疑わず★★★
推敲の途中に寝落つ昼寝かな★★★

弓削和人
かきつばた赤むらさきに雨上がり★★★
滝落ちる音の遠くや杉木立★★★★
見上げると夏空ばかり日照り雨★★★★

6月23日(5名)

小口泰與
大沼へ忽と日照雨や蟇蛙★★★
出るやいな蚯蚓は鳥に啄ばまれ★★★
雷鳴や小犬は居場所定まらず★★★

多田有花
雨強くのうぜんかずらの朱を打てり★★★
病む人に癒えたる人に百合大輪★★★
梅雨冷やエスプレッソの豆を挽く★★★

桑本栄太郎
水滴の白き葉筋や青すすき★★★
あじさいの色褪せ来たる小雨かな★★★
凌霄花の火炎と云うも疑わず★★★

廣田洋一
雀鳴くキューガーデンや青葉風★★★
青葉して異国の旅や老二人★★★
川べりの公園散歩梅雨晴間★★★

弓削和人
もてあますときに寄る寺青葉雨★★★
傘もてどささず夕べの夏時雨★★★
紫陽花の青かがやけり雨の橋★★★★

6月22日(4名)

小口泰與
渓谷の大吊橋や時鳥★★★
犬の子の三匹生まれ明け急ぐ★★★
渓流のつり橋ゆるる水涼し(原句)
渓流のつり橋ゆれて水涼し(正子添削)

多田有花
鮨を食ぶ四方山話に花咲かせ★★★★
銀の匙添え食後のアイスクリーム★★★
夏至の日の曇りて午後より降り始む★★★

桑本栄太郎
夜立ち来るトイレの窓の音激し★★★
白雨止み午後より日差し来たりけり★★★
凌霄花の火炎と云うも疑わず★★★

弓削和人
みるみると点から一面梅雨走り★★★
紫陽花や街角はやと雨曇★★★
すもももぐ幸のこりたる指のさき★★★

6月21日(4名)

小口泰與
柿の花上毛三山雲の中★★★
樹洞よりひこと顔出しし四十雀★★★
老鶯やへら鮒釣の漆竿★★★

桑本栄太郎
夏至の日の程なく雨の午後となる★★★
つぶつぶの色香を囲み四葩咲く★★★
凌霄花の火炎と云うも疑わず★★★

弓削和人
玉苗の水田雲や浮くばかり(原句)
玉苗の水田や雲の浮くばかり(正子添削)

山頂へいたる新樹の鮮やかに★★★★
さくらんぼぎゅっとかたまり柄ははじけ★★★

多田有花
わが城はいつも白亜や万緑に★★★★
紫陽花に足止め城を仰ぎおり★★★
箸揃え小さき茄子の前菜に★★★
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