前橋の美術2020 トナリのビジュツ
協力企画 主宰:前橋の美術 2020 実行委委員会
場所:GALLERY 0-TWO 前橋市荒牧町2−16−10
℡:027−235−1331
会期:2020年1月24日(金)〜2月2日(日) *火曜定休
*出品作家 (あいうえお順)
新井 コー児 大島 康幸 奥秋 由美 加藤 有蔵 金井 訓志
香莉 みあき 高岡 香苗 中村 貴寛 松本 亮平 他
作家さんへの取材はできませんでした。画像が中心です。
作家コーナー別に順不同に並べました。
*新井 コー児 コーナー
猫・犬は新作 エッチング画も新作?
立体:紙粘土、アクリル
元気の良い猫(ミケ)に挟まれ、困った様子の犬(ダックスフンド)
悪戯っ子
自立していますが、転倒防止のため「ひっつきむし」で固定されています。
「可愛い」と思っても、抱き上げないで下さい。
*金井 訓志 コーナー
今回の展示は3点のみと少ない。
花
花??
花????・・・・・
削ぎ落としに落とした究極のデザイン
Cowの表記違いじゃない?
自分には「後ろを振り向く牛」にしか見えました。
表面はコーティングされていて、鮮やかな配色を一層際立たせています。
*松本 亮平 コーナー
招き虎
自分が付けたサブタイトル?
①大人気(おとなげ)ない虎猫
カナブン、カエル、白蛇 VS 虎猫
首に鈴がついているので、虎ではなく「虎猫」(雄)であることが分かります。
「いい加減にして、こっちに来なさい!」と白い「招き猫」(雌)が呼んでいます
②弱肉強食 or 食物連鎖
蛇 > 蛙 > カナブン
そこに 虎猫 が加わって
虎猫 > 蛇 > 蛙 > カナブン
そして、多分 白猫 > 虎猫
「ストーリー」を創造するのは作品を見た「あなた」です。
松本氏からの補足説明
虎は日本においては想像上の動物であるが、中国には実際に虎がいる。
中国古画の虎にヒントしている。目は古画のを特徴を表している。
虎の肉付きはあくまでもリアリティを重視。古い画には「影」はないが、「影」を付けることによって現代画らしくした。
招くは何か?
蛙は「無事帰る」、黄金虫は「金」つまりお金。白蛇は「幸運」を示している。
弱肉強食と言う意味も含んでいる。見た人の想像が膨らめば、自分の描いた意図に沿っている。
床の間に合いそうです。 小雀がアクセントになっている
孔雀の羽の一筋一筋が繊細に描かれています。「絵標本」をみるかのようです。観察力が凄い。
「生物学専攻」かと思いましたが、異色の経歴。
最終日2月2日(日)午後、松本氏が来るらしい。時間は分かりません。
*香莉 みあき コーナー
テーマは「不思議の国のアリス」でしょう。
お手頃価格なので、プレゼント用にも適しているようです。例えば、お雛様飾りを贈る代わりに
手法が詳細に説明されています。時間と手間の掛かる地道な作業です。
*高岡 香苗 コーナー
今回のテーマは「花と動物』 テーマにあった作品を揃えました。
今回の「テーマ」に合わせた新作かもしれません。
会場中央に据えられた大作
金が浮き上がって見えます。会場に行って斜め横から見て下さい。
*中村 貴寛 コーナー
一枚の胴・真鍮の板を打ち出して作る。気の遠くなるような手間が掛かる。
中央の作品の額は「フィレンツェの骨董市」で入手したものらしい。見事なまでに調和しています。
斜め横から見ると
金魚が一杯。これはランチョウらしい。
僕の好きな「家守」
置き台の下に隠れていたのは「眠り猫」
土日には作者が来ています。
皆様がお声を頂ければ、実演してくれるます。
展示コーナーにあった生花
常客が週替わりで活けてくれています。2月2日生け替え(草月流)
*大島 康幸 コーナー
枯木
これが一番高価な作品。
これって枯れ枝に木彫りの鳥を付けただけじゃない?
となれば、タイトルは「鳥」とすべきじゃないだろうか?
と見えるのですが・・・・・
やはり、「枯木」なのです。
これが小枝なら、割れが入ります。ありません。
芯持ち材は乾燥過程において必ず割れが入る。
我が家の柱には割れがない? それは背割りをして防いでいるから。あるいは中身が集成材だからです。
割れた部分を回避しつつ、百舌鳥を彫る。
留まり小枝を含め、一本の木材からこれらを全て削り出したのだとしたのなら・・・・・・・
気の遠くなるような、神経を使う作業が続く・・・・
何にも描かれていないキャンバス
そのキャンバスも弛んでいる。
これで作品なの?
未完成品じゃないの?
お手を触れないで下さいって?
痒い、痒い・・・・
何も描かれていない弛んだキャンバスも含めて、作品なのです。
蚊の足がキャンバスに張り付いている?様子を虫眼鏡で観察して下さい。
作家は木の遠くなるような手間を掛けている。
作家は明らかに遊んでいる。
観る人を見て楽しんでいるのじゃないか。
概ね、「美術館」向け作品だと思います。
*奥秋 由美 コーナー
キャンバス、額も含めて創作
生花
*加藤 有造 コーナー
乾漆造り 仏像と同じ技法?
作品ごとに手法が異なる。古くある技法と現代技法をミックスした作品が面白い。
・参考
・ミクスト・メディア https://artscape.jp/artword/index.php/ミクスト・メディア
・乾漆造 https://kotobank.jp/word/乾漆像-48856
・FRP https://ja.wikipedia.org/wiki/繊維強化プラスチック
◯個展・グループ展をみていつも思うこと。
作者側からみれば、自分の作品を見てもらう場、かつ、生活の糧を得る場です。
評価が得られれば嬉しい。励みになる。
売れれば嬉しい。
販売には厳しい現実がある。
鑑賞者側からみれば、入館料を支払って、美術館に行くのが気楽です。
作家の評価、作品価値の定まっている場合に適しているでしょう。
しかし、若い作家の作品に触れることはできません。
美術館での柵で遮られた鑑賞とは別の生の接触もできる。
運が良ければ、作家と直接話が出来る。
そうしていると、若い作家を応援したくなる。
一番の応援は作品を購入することはわかっているのだけれど、懐具合が許さない。
自分が出来るのは、ブログで応援する位かな〜