1週間前の3月12日、WHOがついにパンデミック宣言を出した新型コロナウイルス感染症は、全世界の150か国に広がり、感染者数が発現地の中国の8万余りを上回った。世界全体では間もなく20万の大台に乗るだろう。
感染による致死率は各国によってばらつきがあり、当の中国では3300人が死亡しているので約4パーセント。ところが中国より5万人も少ない3万2000人のイタリアでは2300人の死者を出しているので7パーセントを超えている。
また最も小さいのがお隣の韓国で、感染者8000人余りに対して60人余りだから致死率は0.75パーセントでしかない。
日本はクルーズ船ダイアモンド・プリンセス号内での感染者を除く国内感染者数は850人ほどだが、34人の死者を出しているので致死率4パーセントと、中国のそれとほぼ変わらない。これが平均というところだろうか。
韓国の致死率が飛びぬけて低いのは、PCR検査が徹底していて感染者の発見数が多いからだという。
向こうは当初から一日当たり1万人規模で監査を行っており、対する日本は最近やっと5000人規模になったというが、初期段階の検査体制の不備は免れず、検査数そのものが少なかったので、陽性者がこれまでは850人くらいしか見つかっていなかった――というべきだろう。
検査数が飛躍的に高まれば陽性者数もそれなりに増えるはずだ。
鹿児島では昨日の段階で193名を検査したがすべて陰性だったという。この193という検査数が多いのか少ないのか他県と比べようがないのだが、やはり少ない気がする。検査数がこの10倍に増えれば必ず見つかりそうな気がするが、それでも鹿児島は今のところ感染者の無い8県の一つだ。
九州では3、4日前までは鹿児島と長崎、佐賀が無感染だったのだが、それぞれ発見が相次ぎ、ついに九州では鹿児島だけになり、全国では現在、他に島根・鳥取・岡山・富山・山形・岩手・青森だけということになった。
鹿児島にはダイアモンドプリンセス号が停泊し、乗客が4ルートの遊覧バスで観光に出ているのに、またおそらくタクシーを使って個人客が市内を巡ったであろうはずなのに、関係者は誰も感染していない。不思議なことである。
もう一つ不思議なのが沖縄だ。沖縄では2月の半ばにタクシー運転手が件のプリンセス号の乗客を乗せたのが原因で初の感染者となり、ついで同じくタクシー運転手が罹り、同じころに別の男性が罹患しているが、この3名のままちょうどひと月の間、感染者が増えていないのである。
ダイアモンドプリンセスにかかわらず、沖縄では恒常的に中国本土からの観光客が多いはずなのに無感染なのだが、これは北海道とは全く対照的である。
北海道は1月下旬から雪まつりが開催されており、これを目当てにわんさかと春節休暇の中国人が訪れていた。スキー場も人気があって足を延ばす中国人も多かったのだろう、スキー場のゲレンデ以外では寒さのため密室化しており、同じころにやって来ていた道産子が多く感染したようだ。
中に小学生の感染者が2名も出たので、これが北海道知事の「緊急事態宣言」による小中学校の休校の決め手になった。(※この3日後に政府も全国規模での休校措置を宣言した。)
沖縄で感染者が最初に発見された時期と北海道で報告された時期とはほぼ変わらなかったのにその後の足取りは全く違うものになった。両者の極端な差を考えると、最も大きな違いを生んだ原因は「密閉された空間における飛沫感染」だろうか。
最近、政府(文科省・厚生省)は休校措置による自宅待機に関して、「密集を避けるのであれば、公園などに出て適度な運動するのは構わない」という見解を発表したが、遅きに失したきらいがある。
カラオケルームやグラウンドゴルフ場では大人がいつもと変わらずがやがやと遊んでいるのに子供たちはダメというのはおかしいではないか。
感染による致死率は各国によってばらつきがあり、当の中国では3300人が死亡しているので約4パーセント。ところが中国より5万人も少ない3万2000人のイタリアでは2300人の死者を出しているので7パーセントを超えている。
また最も小さいのがお隣の韓国で、感染者8000人余りに対して60人余りだから致死率は0.75パーセントでしかない。
日本はクルーズ船ダイアモンド・プリンセス号内での感染者を除く国内感染者数は850人ほどだが、34人の死者を出しているので致死率4パーセントと、中国のそれとほぼ変わらない。これが平均というところだろうか。
韓国の致死率が飛びぬけて低いのは、PCR検査が徹底していて感染者の発見数が多いからだという。
向こうは当初から一日当たり1万人規模で監査を行っており、対する日本は最近やっと5000人規模になったというが、初期段階の検査体制の不備は免れず、検査数そのものが少なかったので、陽性者がこれまでは850人くらいしか見つかっていなかった――というべきだろう。
検査数が飛躍的に高まれば陽性者数もそれなりに増えるはずだ。
鹿児島では昨日の段階で193名を検査したがすべて陰性だったという。この193という検査数が多いのか少ないのか他県と比べようがないのだが、やはり少ない気がする。検査数がこの10倍に増えれば必ず見つかりそうな気がするが、それでも鹿児島は今のところ感染者の無い8県の一つだ。
九州では3、4日前までは鹿児島と長崎、佐賀が無感染だったのだが、それぞれ発見が相次ぎ、ついに九州では鹿児島だけになり、全国では現在、他に島根・鳥取・岡山・富山・山形・岩手・青森だけということになった。
鹿児島にはダイアモンドプリンセス号が停泊し、乗客が4ルートの遊覧バスで観光に出ているのに、またおそらくタクシーを使って個人客が市内を巡ったであろうはずなのに、関係者は誰も感染していない。不思議なことである。
もう一つ不思議なのが沖縄だ。沖縄では2月の半ばにタクシー運転手が件のプリンセス号の乗客を乗せたのが原因で初の感染者となり、ついで同じくタクシー運転手が罹り、同じころに別の男性が罹患しているが、この3名のままちょうどひと月の間、感染者が増えていないのである。
ダイアモンドプリンセスにかかわらず、沖縄では恒常的に中国本土からの観光客が多いはずなのに無感染なのだが、これは北海道とは全く対照的である。
北海道は1月下旬から雪まつりが開催されており、これを目当てにわんさかと春節休暇の中国人が訪れていた。スキー場も人気があって足を延ばす中国人も多かったのだろう、スキー場のゲレンデ以外では寒さのため密室化しており、同じころにやって来ていた道産子が多く感染したようだ。
中に小学生の感染者が2名も出たので、これが北海道知事の「緊急事態宣言」による小中学校の休校の決め手になった。(※この3日後に政府も全国規模での休校措置を宣言した。)
沖縄で感染者が最初に発見された時期と北海道で報告された時期とはほぼ変わらなかったのにその後の足取りは全く違うものになった。両者の極端な差を考えると、最も大きな違いを生んだ原因は「密閉された空間における飛沫感染」だろうか。
最近、政府(文科省・厚生省)は休校措置による自宅待機に関して、「密集を避けるのであれば、公園などに出て適度な運動するのは構わない」という見解を発表したが、遅きに失したきらいがある。
カラオケルームやグラウンドゴルフ場では大人がいつもと変わらずがやがやと遊んでいるのに子供たちはダメというのはおかしいではないか。