鴨着く島

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オリンピックは延期の公算

2020-03-23 13:44:00 | 災害
安倍首相がついに東京オリンピックの延期を言い出した。

外国の参加アスリートの間ではすでに1ヶ月も前からオリンピックは延期すべきとの声が出始めていたが、そのたびにIOCは通常の開催のほかあり得ないとか、通常の開催すべく努力をしていくとか、コメントを出し続けてきた。

しかしこの数日でIOCのバッハ会長自身が「いくつかの選択肢を考慮している」などとトーンダウンした。そこへもってきて、アメリカのトランプ大統領が「安倍首相の判断一つだ」と声明を出した。これが決め手だったろう。

シンゾーはドナルドの言い成りなのだということがよく分かるタイミングだった。

昼の時間帯の民放各局ではこのオリンピック延期の話題で持ちきりだったが、アスリート経験者のゲストコメンテーターは自分と同じ秋にずらしての開催を主張していたが、多くのコメンテーターが1年後(の夏)に言及していた。

1年も後になると今年の夏に照準を合わせてきたベテランアスリートにとっては酷な選択であろうし、また若手選手の下克上もあるはずだから当然出場選手の選考をゼロからやり直すことにもなるだろう。

秋なら選手選考のやり直しは考えなくてよいし、何よりも気候的には最上だ。また、せっかくアテネから到着した聖火も、3か月先なら十分絶やすことなく持ちこたえるだろう。

意外なのがあの陸上短距離・リレーで7冠を達成したアメリカのカール・ルイス選手の提案した2年後だ。二年後の冬季北京オリンピックと同じ年なら、2022年は「オリンピックイヤー」として祝祭の年になる――という。

なるほどそういう考えもあったか、だが、そうなると東京オリンピックは完全な「新規まき直し」となり、1年後と同様かそれ以上にやり直さなければならないことが多くなる。

第一、2年後だと安倍首相は任期を外れ、ただの衆議院議員になるし、元総理の森会長も命が持つか危うい。そして東京都知事の小池さんもその前に選挙があるからその座にいるかどうか分からない。

新型コロナウイルス感染も日本では終息に向かいつつあり今夏開催でも間に合いそうだが、世界の現状を考えると7月開催はもう100パーセント不可能だ。

それやこれや考えると2年後よりは1年後というのが一番現実的だろう(ただし春か秋にやってくれよ)。

「東北復興」を開催の意義に掲げた今度の東京オリンピックだったわけで、1年後ならまだまだ東北は「復興途上」だから、おおいに名分は立つ。東北頑張れ!