鴨着く島

大隅の風土と歴史を紹介していきます

迫り来る大震災

2023-09-05 12:00:56 | 災害

いやはや暑かった。昨日9月4日の当地鹿屋の最高気温は35.8度を記録した。今夏で35℃を超えたのは数回しかなかったが、おそらくこれが最高気温だろう。

しかも9月に入ってからの35℃超えはまず記憶にない。何ということだろう。台風12号が太平洋を北西に向かって来ながら、2日前には勢力を弱めて熱帯低気圧に逆戻りして影響は無くなったが、その余波だろうか?

さて、今年の9月1日は関東大震災100周年の記念すべき「防災の日」だった。

これについては9月1日のブログで書いたが、翌9月2日、さらに3日にかけて関東大震災当時の白黒写真でをカラー化し精細化したものを取り上げて惨状にリアリティを加えた番組が放映された。

写真よりも当時開発されたばかりの記録ビデオ(もちろんフィルム仕様)の威力は大きく、人々の息遣いまで聞こえてくるようだった。

例の「火災旋風」は何か所も発生したようで、中でも陸軍被服廠跡地は面積が大きかったせいで多くの人が避難しており、そこで起きた火災旋風は3万7千もの命を奪っている。

関東大震災の震源地は神奈川県の小田原で、ここは相模湾トラフの領域であった。

次に首都圏を中心に起こるであろう直下型大地震の震源域は東京湾の奥だというから、江東区、墨田区、台東区、葛飾区、足立区など隅田川、荒川、江戸川沿いの軟弱地盤かつ一部マイナス地帯を含む低地一帯は壊滅的な被害を受けるのではないだろうか。

かつての関東大震災では被害の主原因は火災だったが、今度のはこれに加えて津波(洪水)が大きいに違いない。東京都区内の東半分はほぼ壊滅し、千代田区に位置する政官庁の機能は完全にマヒするはずである。

首都圏を襲うもう一つの大地震は「南海・東南海トラフ由来の地震」で、特に東寄りの東南海トラフに発生する地震は地震の揺れそのものよりも津波が怖い。東京湾内に到達した津波の高さが仮に小さ目に見て10mにしても、江東区以下の低地では大災害をもたらす。

以上を見据えると、もう遅いかもしれないが、首都分散の手を打っておくべきだ。この点については中国などの専制的国家の方が決断が早いかもしれない。残念ながら日本では土地や家屋に対する私的財産権が分散の邪魔をするし、「国会審議」という民主主義的手法では時間がかかり過ぎる。

防衛費5年間で43兆円という「ツルの一声」を見習うべきだが、あれは米国による「2027年に中国が台湾に侵攻する」という見通しへの忖度で、日米同盟あればこその専制的決断だった。

それなら序でにアメリカに「首都は分散させよ。首都圏にはアメリカ人が沢山住んでいるぞ」と言ってもらおうか。

いずれにしても、首都圏の分散は待ったなしだ。公共機関がしないとあらば、少なくとも江東区を始めとする低地帯に住んでいる民間人は、千葉、茨城、埼玉、栃木、群馬などの関東圏域周辺に移住したほうが良いだろう。