米空軍の輸送機オスプレイ一機が屋久島の近海に墜落事故を起こして今日で9日、米軍は搭乗していた8名のうち6名が死亡収容されたことと、残り未発見の2名についても彼らの名前と所属および役職を明らかにした。
それによると実に若い人たちだ。最も若いのが最初に発見された24歳の軍曹で、あとは25歳、32歳が3名、33歳、34歳、36歳となっている。士官や医官もいる。所属先は横田基地と嘉手納基地である。
そもそもオスプレイは開発途上から事故の多い機体で、これまでに総数50名ほどが事故死しているそうだが、今回の一度に8名の事故死は最悪だそうだ。
米軍は今度の事故原因について詳細は公表していないが、飛行中の彼らの操作ミスではないことには言及している。おそらく機体の不具合(プロペラがヘリ仕様の回転翼に変換する際のギアの不具合)によるものだろうと示唆している。
(※米軍が引き揚げた残骸についても遺体についても、日本人から隠すよう(秘密裡)に持ち去ったのだが、彼らの氏名と所属先などを公表したことは彼らの操作ミスではなかったということを、米国民に知らせ、関係者の失望感を和らげようとする「情報戦略」なのだろう。)
今日(12月8日)の新聞でいつもと違うのは、例年太平洋戦争の開戦ということでそれに関する多くの記事が載せられるのだが、今朝はほとんど鳴りを潜め、一面にはでかでかと日本の米軍基地にあるオスプレイはすべて飛行停止になったとあった。
全国の米軍基地には約450機のオスプレイが配属されているらしいが、今度の日本国内での事故死は初めてである。
陸上自衛隊にも40機ばかりが導入されており、今後同じような不具合が起きる可能性は大だ。
実は今度のような軍機による大量死事故は、今年の4月にもあった。
陸上自衛隊のヘリコプターが宮古島の隣りの池間島近海で墜落し、九州の陸上自衛隊第8師団長の坂本という人が亡くなっている。同乗の10名全員が死亡し、坂本氏をはじめ8名が幹部だったというから衝撃的な事故であった。
宮古島の自衛隊基地を飛び立ち、島伝いに海岸線を視察している最中の事故で、師団長の坂本氏は就任したばかりだった。墜落した機体を含め同型のヘリコプターは比較的最近に整備を終えており不具合は無かったということで、原因究明は難航している。
10名のうち引き上げられたのは半分の5名に過ぎず、海上事故救援の難しさを浮き彫りにした。
(※2年前だったか、北海道の知床遊覧船の転覆で20数名が遭難したが、やはりいまだに行方不明者がいることでよく分かる。)
これが戦時の撃墜だったら、海に落ちる前に機体も遺体もバラバラになり引き上げどころの話ではなくなるだろう。何にしても戦争はやってはいけない。