鴨着く島

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仲秋の名月(2023.09.29)

2023-09-29 21:36:07 | おおすみの風景

今日は旧暦の8月15日、午後6時58分、空には「仲秋の名月」が上って来た。

7時過ぎに庭の一角から東の空を眺めると、すでに10度くらいの角度で満月が上がっていた。

いつもならしばらく眺めていたいのだが、最近はやぶ蚊の出没が半端でなく、半袖、短パンだとあっという間に蚊の攻撃に遭うので、おちおち長く見ていられない。

子どもの頃のこの時期は、夜になれば肌寒く感じられるほどになり、虫の音がそこら中に聞こえるのが常だった。

ところがこの頃、特に今年は夏の暑さが尋常ではなく、薩摩半島側の鹿児島市では昨日だったか真夏日が連続して90日になったという。丸3か月連続の最高気温30℃以上は経験がない。

今日はもう9月が間もなく終わるというのに最高気温が33℃を超えた。平年より5℃も高い。

北海道では一昨日から最高気温が30℃を下回り、北部や北東部では最高気温が25℃を下回った。これとてやはり5℃から10℃も高い。

もう30年か35年くらい前になるか、北海道に行くことがあり、10月の初旬に札幌の農学校跡を訪ねたことがあったが、その朝何と小雪がちらついたのだった。当時としてはその時期なら珍しくなかった。

梅雨がなく台風もない北海道の夏は冷涼で快適そのもの、8月も下旬になると霜が降りることさえあった。

それが何ということだろう、この夏は北海道でも猛暑日を記録している。

地球温暖化とはいえ、森林大国日本ではまさか森が消え草原が砂漠化するようなことは未来永劫あるまいが、それにしても異常な気象環境だ。

今見えている仲秋の名月は別名「芋名月」だが、この時期にはちょうどサトイモが収穫期に入り、それをススキと一緒に名月にお供えして収穫への感謝を伝えようというのが古来の風習だ。

サトイモの皮をむいてゆでたものは丸い月を連想させるのだが、町場ではサトイモに代わって「団子」をお供えすることが多くなった。

それはそれでいいのだが、本来の風習も知っておくと感受性が広がるに違いない。


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