今日は朝から日が差して、久し振りの青空です。昨日の天気予報では山口県は一日中曇りでしたのに、ヘンなのお…
まあ、洗濯物が乾くのならいいわ…と思っていましたら、急に暗くなって、そうです、時雨雲でした。エエッとは思ったものの、そのままにしていたら、すぐまた日が差して…これもまた、ヘンなの!合間合間にさっと時雨れても、結局晴の勝ちで洗濯物は乾きました。ヨカッタ!
先日から、忙しすぎてブログが追いつきません。27日、28日も俳句教室の日でしたので、その添削で時間がなくなりました。今日は原稿の〆切が近いので、今度は朝からそれに…。まだ終わってはいませんが、でも疲れたのでちょっと息抜きに書いています。
27日の兼題は「笹鳴」でした。鶯のホーホケキョという鳴き声は春になっての雄のさえずりで、秋から冬は雌雄ともにチャッ、チャッという舌打ちに似た地鳴きをします。それが「笹鳴」なんです。
笹鳴の鳴き移るさま見ゆるかに 右城墓石
鶯は、早春からホーホケキョと美しい声でよく鳴くので知られていますが、なかなかその姿は見ることができない鳥です。要するに〝声はすれども姿は見えず〟が多いんですよ。ところが、笹鳴きになると冬ですので、藪や林などは枯れて葉を落してしまいます。それで隙間が多くなって鳴きながら動いている鶯の姿が見えるようだと詠んだのでしょう。だからこれはきっと林の木立の中での景なんでしょうね。
ところで、〝鳥〟を俳句に詠むときは、その鳥の生態をよく知った上で詠まないととんでもない恥を掻くことになりますよ。みなさん気を付けましょう。今回は兼題ですからその意味を説明してありますのでいいのですが、笹鳴きがうぐいすの地鳴きで、冬の季語だということを知らない初心の方は多いものです。
以前にも〝岩雲雀〟(いわひばり)を、海岸の岩場で鳴いていたので詠んだという句があって、〝本当にいたの?〟と聞くと、〝確かに姿を見たし、鳴き声も聞いたんです〟と。もちろん岩雲雀は雲雀に似た鳴き声ですし、岩場に生息します。それで〝岩雲雀〟という名前がついているのですが、根本的なことが違っているんです。夏場はこの鳥は、日本では本州中部の高山で山頂近くの岩場に生息しますので、天地がひっくり返らない限り海辺では生きてはいけません。私が出会ったのも乗鞍へ行ったときでしたから。綺麗な声で鳴いていましたので双眼鏡で確認すると、姿も間違いありませんでした。その話をして、最後にもう一度〝本当に岩雲雀を知っているの?〟と聞くと、〝実は何か鳥の声がしたので、ある人に聞くとそうだと教えてくれたんです。だから詠んでもいいのかと…〟と。とんでもないことでしょう?もし海だと分からないような岩場だけの景を詠んだ句なら、この鳥を知っている人は誰だって高山を連想してしまいますものね。作者は海で詠んでいるというのに…
こういう話よくあるんですよ。音数と響きがいいからこの鳥を季語に使ったのだとか、鳥でなくて花でもよく知らないのにかっこよさそうだからとかいう人が…。そんな時は、俳句ってそんなもんじゃないでしょ!と言いたいですよ。つまり、俳句をする以上は何でも知っているに越したことはないということ。だから、もっともっと勉強しましょう。さあ、みなさんもどうぞ! 知ってソンはしませんからね。
写真は、先日実家へ行ったときの、庭の椿。きれいな色でしょ!亡くなった兄がとっても植物好きで、これも兄の植えたものなんでしょう。こんなに大きな木になって…。もう兄が亡くなって20年になりますものね。