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上古天真論篇 第一 第七節-男 十六歳

2009-10-01 07:00:44 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

柴崎保三著 鍼灸医学大系 黄帝内経素問 上古天真論篇 第一

第七節 

(原文)

二八腎氣盛、天癸至、氣溢瀉(寫・うかんむりであるので寫が正しく、誤植)、陰陽和。故能有子。

 (読み方)

二八にして腎氣盛んに天癸至り、氣溢瀉(イツシャ・寫)し、陰陽和す。故に能く子あり。

(通解)

十六歳の頃になると、腎気はもりあがり、經水は充実し精液はうちに充満して外へ移すことが出来るようになり、従って女子と媾交して子を作ることが出来るのであります。

 

氣溢寫し

精気 五臓六腑の精を受けて之を腎に蔵するもので、人間活動のエネルギー源であるが、ここでは特に所謂男子の精液の意を含む。

溢 水と益の組み合わせの文字であり、益について<説文>には「益とは饒(ゆたか)なり」と解説している。

つまり皿の上になみなみと水を満たした姿を見せた会意文字である。

それに更に水を添えたのが溢の字で、「中が液でいっぱいになること」である。

寫 日本訓では「うつす」と読み、「書物を寫す」「寫真」などを用いている。

<説文>では「寫とは物を置くなり」と解説している。

「物を置くなり」というてもどこえでも勝手に置くわけではない。

徐灝(じょこう・人名・ざんずいに景に頁)が「古(いにしえ)は物を屋下に置くを寫という。

故に宀(うかんむり・いえ)に従うなり」と解説しているように宀(うかんむり・いえ)の記号が添えてあるのである。

さて物を屋下に置くというからには、他所から此の家に転置することを意味するものであろう。

つまり「荷物を彼方から此方に運んで来て屋下におく」それが寫の原義である。

それから転じて内容物を一方の器物から他の器物にうつすことを一般に寫というようになったのである。

陰陽和す 陰は女性。陽は男性を意味し、「陰陽和す」とは男女が媾交(交媾・こうこう・交接、交合)し得ることを意味するもので「琴瑟(きんひつ・夫婦の仲)相和す」というのと同じ意である。(柴崎先生)

 

元服 昔、貴族階級の男子の成人式。初めて、おとなの服を着、冠をかぶった。(新明解国語辞典)

元服 昔、男子がおとなになったしるしに、髪をゆい、冠をつけた儀式、シナでは二十歳、わが国では十五歳ごろ。(明解漢和辞典)

元服 奈良・平安時代、十二歳以上十五、十六歳の男子が大人となったことを表わすために服を改め、髪を結い、冠を加えた儀式。

幼名を廃して烏帽子名(えぼしな)をつける。

身分のある者はこの時叙位される。

江戸時代には、貴人の外は略式として前髪を剃るだけとなった。(広辞苑)

 

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