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黄帝内経素問 脈要精微論篇 第十七 第十五節 語句の意味

2012-04-05 09:42:46 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

黄帝内経素問 脈要精微論篇 第十七

第十五節

(原文)

 尺内兩傍則季脅也。尺外以候腎、尺裏以候腹中。附上左外以候肝、内以候鬲。右外以候胃。内以候鬲→脾。上胕上右外以候肺、内以候胸中。左外以候心、内以候膻中。前以候前、後以候後。上竟上者胸喉中事也。下竟下者少腹腰股膝脛足中事也。

内以候鬲。

 鬲→脾と訂正します。鍼灸医学大系の原文が間違っていました。

語句の意味

 

尺=脈の位置。すなわち尺脈のこと。尺部(しゃくぶ)、寸関尺(すんかんしゃく)。薬量の単位。腹中をさすことあり。

 

尺部=腕関節の橈骨茎状突起を中心に三指をあてて、肘に近い部をいう。両関より尺沢穴に至る長さが約1尺でその部をいい、またそのうちの茎状突起より1寸の部を区切って尺部ともいう。

 

旧カネボウ資料・尺沢=(59)肘窩のこと。経穴名・手太陰肺経に属す。

 

季脅=季脇・ききょう。季肋をいう。側胸第11・第12肋軟骨部分をいう。章門穴の別名。肋骨の下部。

 

尺外とは尺脈の外表近い部分であり、尺裏とは内部つまり深部ということになるであろう。鍼灸医学大系

 

平成薬証論

上附上=脈をみる方法の一つで、両手の寸部をさす。

<素問脈要精微論>「上附上、右の外は肺を候い、内は胸中を候う。左の外は心を候い、内は膻中を候う。」

 

附上=上附上が寸部であるので、附上は関部であろう。

 

鬲=膈に同じ。鬲ともいう。横隔膜のこと。<人鏡経>「隔膜は心肺の下より、脊、脇、腹と周囲し相い著くこと幕の漏れざるが如し。以て濁気を遮蔽し、清道を燻ぜざらしむる是れ也。」。

 

膻中=だんちゅう・二つの乳の中央の部位。

<霊枢海論>「膻中は、気の海と為す。」。

心包のこと。

<素問霊蘭秘典論>「膻中は臣使の官にして喜樂出づ。」。

霊蘭秘典論篇 第八 第一節 肝は将軍の官 胆は中正の官 だん中は臣使の官

経穴名。任脈経に属す。

 

<素問>には、心包という言はない。鍼灸医学大系

 

前以候前後以候後=王冰の注に

「上の前は、左の寸口を謂う。

下の前は、胸の前膺及び気海を謂う。

上の後は右の寸口を謂う。

下の後は胸の後背及び気管を謂うなり」とあり。今之に従う。鍼灸医学大系

 

膺=膺窓?・乳中の上部?

 

東洋学術出版社素問では、寸・関・尺の脈を診るとき、術者の手指を

掌側に少しずらし脈を診ることを「前」とし、

肘側に少しずらし脈を診ることを「後」と称する。とあります。

 

竟=ケイ・キョウ。オワる→終る。オワり。ツイに。最後に。キワめる→窮。尽くす。サカイ→境。

 

上竟とは寸口より上って搏動の切れ目であり、下竟とは尺部より下ってその搏動のつくる切れ目のことである。鍼灸医学大系

 

少腹=小腹・少腹。小肚ともいう。腹部臍下の部分、或は臍下の両傍をいう。一説に小腹は臍下部、少腹は両腹部。

漢方用語大辞典、明解漢和辞典

 

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