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小児・学童にもひろがる八味丸証 トシ[老化]をとらない漢方薬 藤平健 渡辺武 より

2023-02-20 09:48:11 | 日記

昌栄薬品

トシ[老化]をとらない漢方薬 藤平健 渡辺武 より

  • 小児・学童にもひろがる八味丸証

 小児や学童では、桂枝と附子を除いた六味丸の適応症が多いことは、前項で書きましたが、附子の代わりに辛温剤お乾姜や山椒を配互した製剤が使われています。

今日の日本の社会状勢と食生活のひずみで、小児や学童にまで老化現象をあらわして、八味丸証が出現してきています。

 洋菓子や甘味ジュース類の流行は、砂糖による腎機能の活動を阻止して水滞を呈し、塩分の補給を忘れた果物の多食がそれに拍車をかけ、肉食偏向にもかかわらず、その中和剤ともいえる辛温薬の香辛料不足による食毒(血症・瘀血症)の累積や冷暖房による冷え・のぼせの増強から、さまざまなストレスによる早熟現象など、小児という新車を老朽車のようにしている近代社会では、古方の薬方が成立した時代相とは、全く違った条件で心身のひずみをいたいけない児童にまで負わせているのです。

 昨年、同学の裏辻嘉行博士の診療所の治験を漢方雑誌に発表された学童の八味丸による治験は、最近多い過保護で学習塾の負担を荷わされた子供の典型的な症例ですから、簡単に紹介してみましょう。

 患児は十歳の学童で、父は会社員、母はPTAの役員の教育ママで塾通いを強いられ、母が医院の受付事務員として勤務しているので、下校後祖父母の家で夕食後帰宅することが多い生活環境です。

虚弱でかぜをひきやすく、扁桃炎、気管支炎、胃腸炎などで、ほとんど毎月受診していて、約一年前から倦怠感を訴え無気力が主訴で来診しました。

初診時は、動作が活潑でない、表情に活気がない、寝付きが悪い、においがわからない、鼻づまり、くしゃみ、口渇、咳といった気毒症があり、鼻汁が多い、痰、手掌のしめり、皮膚がカサカサ、軟便、食欲不振、腹痛なその水滞があって、時々衂血(じんけつ)がでるという症候群からまさしくクラシエ薬品 小建中湯 しょうけんちゅうとうとみて、一週間投与し、メロンなどの果物や水分の制限を指示しましたが、あまり変化が認められませんでした。

 再診時、舌下面の舌静脈のうっ血、両側の下腹部腹直筋の緊張、軽度の浮腫、眼の辺縁の黒いこと、脈証が左右ともに女性脈を示していることから、

(男は寸・関・尺の順に脈の打ち方が強く、女性は尺・関・寸の順に脈のうちかたが強い)

漢方的には、小建中湯よりさらに上まわった水滞と冷えがあり、軽度の於血が認められるので、八味丸

(附子の代わりに山椒や乾姜を加えた・昌栄薬品注=旧カネボウの初期の八味丸は附子の代わりに乾姜が入っていました、現クラシエの八味丸は附子を使っています)

を、朝夕二回兼用したところ、四日後には、

「大分落ちついて勉強するようになり、朝起きもよくなり、しんどいともいわなくなりました」

と喜んで知らせてきました。それから半月後、足に「しもやけ」ができたといって来ましたので、今度は、辛温の強力な附子を加味した八味丸を投与したところ、二週間の服用で見事に治癒しました。

 その頃から冬休みの宿題を一日で片付けてしまい、久々に集中力がよみがえり、ぼんやりした顔付が見るからに男らしく、眼のくまどりも消えて、「一切の愁訴が霧散し健康をとりもどしたように思う」という、母親の喜びをかくしきれない顔が印象的であったと述べられています。

これは小建中湯の虚症に八味丸の虚症が加わった症です。

 

八味丸にまつわる庶民小話 薬学博士渡辺武著八味地黄丸トシ老化をとらない漢方薬より女のほめる薬なり②

2013-04-22 09:00:00 | 日記

 

東洋薬行 八味地黄丸 はちみじおうがん

【効能・効果】効能
体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく、尿量減少又は多尿でときに口渇があるものの次の諸症:下肢痛、腰痛、しびれ、高齢者のかすみ目、かゆみ、排尿困難、残尿感、夜間尿、頻尿、むくみ、高血圧に伴う随伴症状の改善(肩こり、頭重、耳鳴り)、軽い尿漏れ


価格
30日分 810丸 
1回9丸1日3回服用 
6,800円