トシ[老化]をとらない漢方薬 藤平健 渡辺武 より
八味丸にまつわる庶民小話 再掲載
- 女のほめる薬なり
八味丸はその主効から腎気丸と呼ばれ、その主薬からは地黄丸とも呼ばれています。
八味丸から桂枝と附子を除いた六味丸は六味地黄丸とも呼ばれて、庶民にも馴染みの漢方薬で、どちらも補血・解熱の効果があり乾血(貧血して血液循環が悪い病症や血液が停滞した症状)に特殊な効果がある地黄(薬性甘寒)がベースになっています。
この本に書かれている
八味丸の多角的な応用、
即ち泌尿器用薬として、腎炎、ネフローゼ、尿崩症、膀胱炎、前立腺肥大症、夜尿症、糖尿病や
循環器用薬として、脳出血、動脈硬化症、高血圧症、低血圧症、
神経用薬としての、坐骨神経痛、椎間板ヘルニア、健忘症、ノイローゼ、
眼科疾患薬としての白内障、眼の混濁や眼底出血などの効果は、
漢方薬のプロが証に随って応用して始めて的確な効果が期待できる一発必中の小銃弾のような使用法で、訓練を経た狙撃兵である漢方家でなければ望めません。
漢方薬が唯一の治療薬であった江戸時代には、治療薬としての漢方薬を庶民でも使える大衆薬的な使い方に集約して買薬(家庭薬)が流行して、川柳などにもその消息がのこされてもいます。
それには八味丸が陽虚証、陰虚証の適応薬で、陽実証の人や陰実証の人には、不適格ですから、陽虚の薬物桂枝と陰虚に対する薬物である附子の二味を除いた六味丸ならば、支障がないし、副作用や薬害が避けられるので、保健薬ことに性生活に老若をかまわず賞用されています。
小銃に対して、機関銃のような一局面的な使用法です。
八味地黄丸飲んでるそばに恋女房
牡鶏すすめて玉子湯で地黄丸
六味丸買いに女房の細い腰
亭主がそっと服むだけでなく、女房が閨房の効果を期待して、亭主に進めている姿が活写されています。
顔で追う蝿は六味にたかるなり
八味地黄丸その罪人も少し誉め
前句は腎虚失精で憔悴した亭主の持薬である六味丸をよみ、地黄丸を服用するのは男性側ですが、後句はその受益者は婦人であり、セックス過多で亭主を憔悴させ、インポにした張本人に当る女房も、八味丸の効果に胸おどろかせて、そっとなめてみるほどほほ笑ましい風景です。
次の二句では、ついに江戸時代の八味丸・六味丸の流行は、天下泰平を謳歌する時代相であることを物語っています。
地黄丸女のほめる薬なり
地黄丸はやりて天下泰平
【効能・効果】効能
体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく、尿量減少又は多尿でときに口渇があるものの次の諸症:下肢痛、腰痛、しびれ、高齢者のかすみ目、かゆみ、排尿困難、残尿感、夜間尿、頻尿、むくみ、高血圧に伴う随伴症状の改善(肩こり、頭重、耳鳴り)、軽い尿漏れ
価格
30日分 810丸
1回9丸1日3回服用
6,800円
第2類医薬品
こんな症状でお困りの方に!
- 排尿困難●頻尿…などの症状の方に。
処方解説
- 「六味丸」は、漢方の古典といわれる中国の医書『小児薬証直訣[ショウニヤクショウジケツ]』に収載されている薬方です。
- 排尿困難、頻尿、むくみ、かゆみに効果があります。
成分
成人1日の服用量3包(1包1.5g)中
六味丸料エキス粉末・・・2,100mg
〔ジオウ2.5g、サンヤク・サンシュユ・ボタンピ・ブクリョウ・タクシャ各1.5gより抽出。〕
添加物として、ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖、ステアリン酸Mgを含有する。
効能
体力中等度以下で、疲れやすくて尿量減少又は多尿で、ときに手足のほてり、口渇があるものの次の諸症:排尿困難、残尿感、頻尿、むくみ、かゆみ、夜尿症、しびれ
用法・用量
1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。
成人(15才以上)・・・1回1包
15才未満7才以上・・・ 1回2/3包
7才未満4才以上・・・・1回1/2包
4才未満・・・服用しないこと
※ この医薬品の使用上の注意をよく読んで正しくお使い下さい。
90包 6,600円 税込価格