私が子どもだった頃、
学校には、学校祭や遠足、運動会といろいろな行事がありました。
特に学校祭には学年ごとの劇があり、主役がいたり脇役がいたり、
配役にもれた子どもたちは、楽器演奏になったりなど、
それぞれがそれぞれの役で精一杯その日の成功に向け
活動したものでした。
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写真 ねらえ!ペーパー落としのチームの
企画会議のようす(小3~小4)
かっぱらぱ編集室の活動をしていて感じることは、
週に1回の活動だけだと、単調で変化に乏しく
子どもたちの間で小競り合いが起きてきます。
そんな中で、今回のような行事(活躍の場)を入れると、
崩れかけていた人間関係が再構築され、
仲間意識がグッと出てきます。
普段、見えていない相手の様子がわかり、
お互いの理解が深まるからでしょうか。
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写真 ねらえ!ペーパー落とし
トイレットペーパーの先につけたお菓子を
水鉄砲でねらって落とすゲーム
困っている下級生を上級生が自然とフォローし、
下級生は上級生を見て「すごい」と感じるのも、
こんな時です。
また、上級生の段取りを見て学び、
下級生たちは自分たちのお店に実践していきます。
そこに大人の入る余地はありません。
目標設定も、ベテランにはベテランなりに、
初心者には初心者なりのレベルがあり、
それぞれのレベルに合わせて満足度も違います。
最後は、中学2年生の男の子の話です。
子どもたちは、自分の居場所ができた場合や、
中学にあがり大人になっていく課程で
いずれかっぱらぱ編集室から離れていきます。
彼は久しぶりにやってきて、お店を出したいと言いました。
お店は「金魚釣り」。
久々の来訪に小学生たちもとても喜び、
彼がどのように店作りをするのか楽しみに見ていました。
あり合わせの金魚型の醤油入れに色水を入れ、
針金をつけて魚に見立て、
さらに針金を加工して針を創り、
細くまいた半紙で釣り糸を創り、その先につけました。
後は衣装ケースに水を張り、
あっという間に金魚釣りのできあがりです。
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小学生たちも自分のお店の合間に
おもしろがって創るのを手伝ったり、
いっしょに試してみたり。
もちろん、彼も小学生のチームで困っていることがあると
そつなく手伝いにも入ります。
さらりと来てさらりと帰る…という感じです。
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当日も、小・中学生相手に、さらりとお店を開き、
楽しませてあげていました。
その後、かっぱらぱ編集室の1年生の女の子が、
彼はどうしてる?…と私によく聞きます。
彼の存在がとても印象深かったのかな~と思います。
大好きなお兄ちゃん?不思議なお兄ちゃん?という感じでしょうか?
小学1年生から見て、
中学2年生とは、どんな風に見えるのでしょう?