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6月2日はイタリア共和国の日。

2020-06-10 16:43:07 | 社会
(ご参考まで)

6月2日はイタリア共和国記念日だ。第2次世界大戦とファシズム終結後、普通選挙の下、国家の体制-王政を続けるか、共和制に移行するか-について、1946年6月2日と3日に国民投票が行われたことに因む。毎年同日にイタリア大統領によってローマ市のイタリア無名戦没者記念堂で催しが行われている。
戦前、20年以上にわたり、イタリア王室(サボイア家)はファシズム体制を指示してきた経緯がある。そうした中での国民投票だった。同時にこの国民投票はイタリアにおける初めての普通選挙でもあった。
投票結果は、共和制支持12,7171,923票(54.3%)、王政支持10,9719,284(45.7%)。この結果に基づき、6月18日に85年続いた王政は終わり、共和制がスタートした。
イタリア最後の王はウンベルト2世。ウンベルト2世は6月13日にイタリアからポルトガルへ出国した。これは当時すでに王政支持派と共和国派が各地で血を流す衝突を繰り返しており、拡大を危惧したものだった。1948年1月1日に新憲法が施行され、これにより、ウンベルト2世の男系子孫のイタリア入国は禁止された。ちなみにイタリア統一記念日は1861年3月17日のイタリア王国宣言を記念して毎年3月17日となっている。
1947年6月2日の第1回の催しはローマで開催された。1949年には正式に国の記念日となる。イタリアがNatoに加盟した同年、共和国成立に貢献したマッツィーニ主義者を記念して、ローマのUgo La Malfa広場に記念碑が建てられた。その記念碑の前で毎年共和国記念日の催しが行われている。