鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

日展見学

2015年12月02日 00時00分01秒 | 紹介

  晴天に恵まれた11月30日、今年も残すところ1ヶ月となった。夫婦連れ立っての日展見学となった。大勢の来場者は高齢者が断然多い。平日の日中ともなれば当たり前の光景である。日展は閉会まで残すところ1週間となった。国立新美術館は千代田線乃木坂駅に直結していて、自宅から30~40分あれば到着する。3階までのフロアに分野別に展示品が分散されていたが、2階の工芸・彫刻ルームに直行した。目指す繁昌孝二氏の作品は直ぐに分かった。日展だけあって、どの作品もすばらしい出来映えである。伝統工芸とは異なる斬新的な作品が目立っていた。それぞれの作品には名称の意味や、制作工程等解説が付いているものもあった。

 

 加飾はすばらしく、光沢がある金・銀・螺鈿等畳1畳の大きさの漆絵や染色は圧巻である。繁昌氏の作品は漆工のオブジェで、得意とする朱と黒のぼかしに螺鈿を用いていて、一抱えもある大きさであった。はっきりはわからないが、乾漆か合成樹脂胎であろう。自分も粘土で型を作り石膏を流して雌型に蚊帳地を貼って胎を作る乾漆を作ったことがあり、結構手間が掛かる仕事である。合成樹脂胎も同様に粘土で型を作り合成樹脂をかけて胎にするもので、胎が固まれば粘土を抜き取る。将来は3Dプリンターによる成型も可能となるため、複雑な形が生まれるであろう。

 

 漆工芸は古くから仏像等の制作に使用された技法で、中でも乾漆で制作された仏像は、鋳物で用いられた銅合金と比べて、重量が特段に軽い。火災による持ち出しが一人でも可能なため、重宝されたようである。

 

 漆工ばかりではなく、紙粘土で作られた人形も目を引いた。それに籐や竹篭もすばらしかった。気分を良くし、夕食は、南新宿から数分の所にあるイタリアンレストランで、フルコースを堪能した。店内には他のお客はほとんどいなかったため、貸し切り状態で店長の細やかな振る舞いで、酔客を上手にもてなしていただいた。都心にあって隠れた穴場といえそうである。喧噪が好きでない方や食通には絶好の店である。

 

 レストラン ルッコラ 渋谷区代々木1-38-13

 電話 03-3379-5678

 HP http://www.rucola.co.jp