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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

市民アカデェミー15後期映像・メディア第8回目

2015年12月05日 00時00分01秒 | 日記

平成27年12月4日

  林勝彦氏による講座3回目で、「天才と狂気は紙一重~無意識と創造性」というテーマであった。副題として、天才と狂気は紙一重といわれる。何故か?古い脳と新しい脳、A10神経を通して神秘に迫るである。NHKサイエンススペシャルのVTRを上映しながら、講義が行われた。VTRの内容は、養老孟司氏と樹木希林氏の出演で、脳内の視床下部付近にある視床が外からの情報をスクリーニングして、情報用をコントロールしているが、幻覚作用を及ぼすシロシベというキノコやLSD等は、シロシンという物質で、セロトニンという物質に構造が似ているため、レセプター(受容体)を活性化させる働きをする。

 

 レセプターが増大すると、視床の働きが低下するといわれ、低下することで情報のコントロールが効かなくなる。クスリによらなくても、イタコ(巫女であり、霊能者)や天才といわれる人々がいるが、何らかの方法、例えば、極度の身体の酷使、マラソンランナーのような持久力の限界体験、行者のような修験導者等に見られる脳内麻薬といわれるドーパミンが多量に放出される状況でも視床での情報コントロールの麻痺が起きる。

 

 情報コントロールが効かなくなると、幻覚を起こし、古い記憶が再現される。イタコなどはこの状況を作り出し、心霊的な治療に利用しているとのことであった。天才といわれる画家の中には深層心理を絵画で表現する。例えばムンクの叫びや、岡本太郎の芸術は爆発であるといったような幻覚に近い状況がキャンバスに再現されることを指しているようであった。

 

 催眠術も一種の無意識の世界を作り出した物で、催眠療法といわれる深層心理を治療に利用している。新しい脳の他に、古い脳が持つ様々な記憶は、通常の状態では呼び起こされたりはしないが、特殊な環境になれば誰しも再現可能なのである。今回の講義のポイントは、脳の安定化装置が機能しないときに古い記憶が呼び起こされたり、天才と呼ばれる行動が起きることがあり、一方では正常と異なる常軌を逸したことにもつながるとのことであった。

 

 林講師の言葉で、総括を示すと、人間はどこからきてどこへ行くのか、脳が戦争を生み、環境破壊を生んだ。一方で、地球の美しさと危うさを外から見てしまった私たちは、惑星生命の行く末までを心配する。人類の未来は「脳」そのものにかかっている。