エナガの羽は紫色をしています。ぬいぐるみのようでかわいらしい野鳥です。
スキー客をのせたツアーバスがルートを外れ、一般道で事故を起こした。運転手と交代要員2名が死亡し、十数名の乗客が死亡した。乗客はすべて学生で、誠に残念な結果となっている。深夜に出発して、翌朝目的地に到着する夜行バスである。価格が安いことが魅力の一つであり、スキーを楽しんだ後は出発地へ戻る予定であった。事故原因は今後の調査によるが、現在のところ、計画を企画した旅行会社と、バスを運行する会社が異なっていて、政府の規制緩和で、参入する運行会社が増加傾向にあるようで、運航管理が問題となっている。
ルート変更の理由についても、運転手が死亡しているため、証言を求めることは不可能であるなか、運航管理会社の方も杜撰な管理が指摘されている。監督官庁の今後の調査結果を待つことになるが、亡くなった方が戻ってくることはなく、ご家族の思いは筆舌に尽くしがたく、残念な思いであろう。
あってはならないことであるが、この種の格安プランが横行する背景に、熾烈で過度な競争社会があり、違法な商業ベースの犠牲になったといっても過言ではないであろう。人件費を安く抑え、高速料金を取りながら一般道を走ることも、理由はともかくとしてあってはならないことと思える。実際に起きてしまった事故は、保険の適用で賄えるかも疑問である。乗客についても個々人で傷害・災害保険をどれだけの方が掛けていたかもわからないが、おそらく格安料金の魅力で、事故の起こる確率が低いと踏んで、掛けていなかった方が大多数と思われる。
格安プランは何もバス旅行だけではない。海外旅行などの、厳冬期や、閑散期は価格が安いチッケトも多々出回っている。安くなる理由は様々であるが、正規料金とは異なるプランかどうかは、実際のところはっきりした理由が利用者に知らされないままで、価格だけが独り歩きするという世界が生まれている。事故に会わずとも、サービスや、不便な環境にあるホテルなどいざというときに生命の危険すらあるような最悪のケースもある。
常識が通用すればよいのであるが、隠蔽された企業体質は知る余地もなく、何事にも危険は伴うので、心配していても解決にはつながらない。同様な事故を起こさないためにも、情報の開示ばかりではなく、業界あげての管理体制の確認と、強化が求められている。今回のような人災は、予想ができないため、被害にあわれた方には衷心よりお悔やみ申し上げたい。