ガトゥ・ハロゥ

八犬伝と特撮と山田風太郎をこよなく愛する花夜のブログ。

ヒトであるもの、ヒトでないもの ~冥王計画ゼオライマー~

2005年10月30日 23時15分15秒 | 八犬伝いろいろ
「ゴッドマーズ」が8体になって、しかも自分の1体以外全て敵なようなお話。

地球を支配する目的で秘密結社「鉄甲龍(ハウドラゴン)」が創り上げた
8体の「八卦ロボ」。だが、それらを創り上げた木原マサキは
最強の「天のゼオライマー」を奪い逃走、自らの精子を託した後、
裏切り者として殺される。

そして15年後。秋津マサトは謎の男達に襲われ、「天のゼオライマー」に
乗り込み「八卦衆」と戦うことになるが・・・。

な、あらすじ。良き時代の良きOVAって感じのアニメ。
「イクサー1」とかみたいに美少女雑誌連載の漫画のアニメだから
女の子の裸とか出てくるけど、いやらしさはあんまり気にならない。
「八卦衆」とマサトがそれぞれ操る「八卦ロボ」の造型がカッコいいから
なんだろうな、と。それと出てくる人物皆どっか病んでいて、敵とはいえ
「八卦衆」の人間関係もなかなかドロドロしていてそこがまた良し。

悪の頭領は、幽羅帝という少女皇帝。元々は「ゼオライマー」に乗り込む
ハズの少女で、同じ八卦衆の耐爬とは相思相愛なんだけど、その立場のせいで
思うようにいかなくて・・・。な女の子。

えーっと、どこが「八犬伝」的かというと、8人でひと塊の集団がいて
(この場合は「八卦衆」)、それらを見据えている人物がいるってトコ。
秋津マサトと共に「天のゼオライマー」に乗り込む謎の少女・氷室美久
のことで、ゼオライマーの「核」の部分になる球体というか、そういった
エネルギー体。ゼオライマーだけが二人乗り。それもまた謎なワケで。

あと、男性ではあるけれど、「木原マサキ」がとった行動が「伏姫」的
行動っぽいかと。
「悪」の「支配者」として生まれるハズだったロボット=自らが創りだしたモノ
を自分の命と引き換えに別の行動目的へとすりかえる。で、その目的の為に
自分の子供(というか分身)も創っておく。


八卦衆の八卦ロボは「ゼオライマー」の他に7体。

・風のランスター
・火のブライスト
・水のガロウィン
・地のディノディロス
・月のローズセラヴィー
・山のバーストン
・雷のオムザック

で、8体の「ゴッドマーズ」って書いたんだけど、よく考えたら原作の
「マーズ」は「ガイアー」以外は全部敵ロボットではないですか。
一応、両者ともにはっきりした1本筋が通ってるから、どっちが「悪」だとも
言い切れないんだけど。それはこの「ゼオライマー」も同じではないかと。