私が中学生のとき、ちょっとしたオカルトマンガブームというのがありまして。
ソレ系の少女漫画雑誌が大量に創刊された時期がありました。
ハロウィン、ホラーハウス、ソリティア、スプラッターハウス
などなど6~7誌くらい。
ハロウィンはその中でも内容的にも群を抜いていて、オカルトとしての
水準も高かった。なんというか、スプラッタもミステリーもサスペンスも
あるけど、主体は「ロマンチックな怖い話」。
初期には大御所の楳図かずおとか、つのだじろうとか、
ソノラマから出ていたので、綺麗な絵柄の作家さんも多くて水準も高かった。
間違っても「少女がミミズになる」とか「巨大なめくじが少女を襲う」とか
そういう生理的嫌悪感のあるお話は載っていなかったと思う。
まだそんなに知名度やお祭りもなかった「ハロウィン」や「ワルプルギス」
とかの記事が載っていたり、ホラームービーの記事が載っていたり。
「アクエリアス」とか「13金」「エルム街」とか。
創刊から3年目くらいまで読んでたかな。ハロウィンはその後一度休刊して、
その後「眠れぬ夜の奇妙な話」→通称「ネムキ」として生まれ変わって今も
刊行中。スタンスはあまり変わらず、高水準の怖い話が載ってます。
で、その黄金期の連載陣。覚えているのを羅列してみると。
・楳図かずおの短編集
・つのだじろう・・・は絵が怖かった。
「カルラ舞う!」(永久保貴一)
冒険活劇オカルトアクション。迦楼羅神教38代目教主の高校生、扇翔子と舞子。
本来ならば一人の能力を双子で分け合った2人が謎の事件に挑む。
アニメになった人気作。
「妖獣の門」「疑惑の摩天楼」「純白の血」(篠原烏童)
ロマンチックな絵と内容のサスペンスミステリー系。
海外ミステリーといった感じの良質な作品多し。少しBL系かも。
「倫敦魔毛街」(JET)
ロンドン・ベーカー街にて探偵を営む狼男ホームズと、吸血鬼ワトソンのお話。
こちらも海外サスペンスミステリー系。悪霊・スプラッター率も高い。
モリアーティ、幽霊のハドソン夫人とか、ゾンビ君たちなど脇役も多彩。
同時期に「メディウム」にて「奇譚倶楽部」も連載。
こちらは大正時代の日本が舞台。やはり猟奇で怨霊・スプラッタ多し。
「ケビン伯爵」「お茶漬け海苔劇場」(お茶漬け海苔)
とにかく流血流血のスプラッターホラーで残酷な日常的短編が多い。
絵柄が不気味。「ぼくらの」って漫画の絵柄を荒くしたらこんな感じ。
ダイソーの100円コミックの「ケビン伯爵」はちょっと異色な作品。
「闇よ集え!」「カーバンクル」(井上宣)
闇をテーマにしたロマンティックなスプラッターホラーが多い。
本職はイラストレーター。シャープで繊細な絵柄。後に、別紙で「ガリア日記」
というホームズのオカルト版みたいなお話を描いていた。
「オカルト倶楽部」(小林ぽんず)
明るい絵柄の乙女チック学園スプラッターコメディというのか。
ホラー好きな元気少女と、頭のいい兄貴分な男の子と、気弱な美少年が主役の
シリーズ。美少年な子がとにかくよく事件に巻き込まれる。
お弁当にぎっしりと詰められた芋虫を食べる少女の話は、説得力があって
不覚にも美味しそうと思ってしまった・・・。別紙の「死神アリス」は
初期が少女で、新シリーズは少年。今もシリーズ刊行中。
「ダークキャット」(木村直己)
最初は読みきり短編。後にシリーズ化。猫に変身する2人の少年標意と留意が
不可思議な事件を追う話。2人がそれぞれに闇の眷属である「ダークキャット」
になってしまうくだりは泣ける。主人公の標意をアニキとして慕う留意君は、
死んだ妹の魂も抱え込んでいる為、女の子の姿にもなれたりする。
黒猫と三毛猫の姿も可愛い。シリーズは完結したのか?
「まつざきあけみの華麗なる恐怖シリーズ」(まつざきあけみ)
「世にも奇妙な物語」っぽい良質な短編が多い。絵柄も耽美的で流麗。
時代も現代~大正・明治時代までと幅広く、基本的に読みきりが多いが。
飄々とした青年作家・一郎さんと、彼の担当である青年編集者・誠(セイ)さん
のコンビが巻き込まれる事件シリーズが面白い。
一郎さんがまた、いざという時に頼りになるのです。
「金銀花」「月下美人」(岸裕子)
ロマンチックサスペンスBL系とでもいうのか。女の子主人公なのに、
ラストは男同士のドロドロ恋愛の「金銀花」「月下美人」。これ読んで
私はBLというか同性愛の存在を知ってしまったワケ・・・。
「金銀花」は名作。堂本光一あたりでも使ってドラマ化して欲しいものだ。
「富江」(伊藤潤二)
綺麗な絵柄で、美青年や美少女も多く出てくるのに、内容は狂気をはらんで
紙一重という短編が多い。第一回楳図かずお賞入選作の「富江」は、
まさかこんなに多種多様にシリーズ化してドラマ化までするとは思わなかった。
「タロットウォーズ」(氷室 奈美)
タロットカードで占い、それを元に事件を解決する女子高生・雪乃のお話。
彼女をとりまくタロット占いのエキスパート達。ノリが軽くてさくさく読める。
ラスト近くはルシファーやミカエルなど神様ウォーズ。
上記の「富江」と同じく楳図かずお賞入選作家。
「魔女っ子クラブ」
別記事でも書いたように、白魔女見習いの冥ちゃんが主役の白魔術入門漫画。
これ、単行本化して欲しかったなぁ・・・。
ソレ系の少女漫画雑誌が大量に創刊された時期がありました。
ハロウィン、ホラーハウス、ソリティア、スプラッターハウス
などなど6~7誌くらい。
ハロウィンはその中でも内容的にも群を抜いていて、オカルトとしての
水準も高かった。なんというか、スプラッタもミステリーもサスペンスも
あるけど、主体は「ロマンチックな怖い話」。
初期には大御所の楳図かずおとか、つのだじろうとか、
ソノラマから出ていたので、綺麗な絵柄の作家さんも多くて水準も高かった。
間違っても「少女がミミズになる」とか「巨大なめくじが少女を襲う」とか
そういう生理的嫌悪感のあるお話は載っていなかったと思う。
まだそんなに知名度やお祭りもなかった「ハロウィン」や「ワルプルギス」
とかの記事が載っていたり、ホラームービーの記事が載っていたり。
「アクエリアス」とか「13金」「エルム街」とか。
創刊から3年目くらいまで読んでたかな。ハロウィンはその後一度休刊して、
その後「眠れぬ夜の奇妙な話」→通称「ネムキ」として生まれ変わって今も
刊行中。スタンスはあまり変わらず、高水準の怖い話が載ってます。
で、その黄金期の連載陣。覚えているのを羅列してみると。
・楳図かずおの短編集
・つのだじろう・・・は絵が怖かった。
「カルラ舞う!」(永久保貴一)
冒険活劇オカルトアクション。迦楼羅神教38代目教主の高校生、扇翔子と舞子。
本来ならば一人の能力を双子で分け合った2人が謎の事件に挑む。
アニメになった人気作。
「妖獣の門」「疑惑の摩天楼」「純白の血」(篠原烏童)
ロマンチックな絵と内容のサスペンスミステリー系。
海外ミステリーといった感じの良質な作品多し。少しBL系かも。
「倫敦魔毛街」(JET)
ロンドン・ベーカー街にて探偵を営む狼男ホームズと、吸血鬼ワトソンのお話。
こちらも海外サスペンスミステリー系。悪霊・スプラッター率も高い。
モリアーティ、幽霊のハドソン夫人とか、ゾンビ君たちなど脇役も多彩。
同時期に「メディウム」にて「奇譚倶楽部」も連載。
こちらは大正時代の日本が舞台。やはり猟奇で怨霊・スプラッタ多し。
「ケビン伯爵」「お茶漬け海苔劇場」(お茶漬け海苔)
とにかく流血流血のスプラッターホラーで残酷な日常的短編が多い。
絵柄が不気味。「ぼくらの」って漫画の絵柄を荒くしたらこんな感じ。
ダイソーの100円コミックの「ケビン伯爵」はちょっと異色な作品。
「闇よ集え!」「カーバンクル」(井上宣)
闇をテーマにしたロマンティックなスプラッターホラーが多い。
本職はイラストレーター。シャープで繊細な絵柄。後に、別紙で「ガリア日記」
というホームズのオカルト版みたいなお話を描いていた。
「オカルト倶楽部」(小林ぽんず)
明るい絵柄の乙女チック学園スプラッターコメディというのか。
ホラー好きな元気少女と、頭のいい兄貴分な男の子と、気弱な美少年が主役の
シリーズ。美少年な子がとにかくよく事件に巻き込まれる。
お弁当にぎっしりと詰められた芋虫を食べる少女の話は、説得力があって
不覚にも美味しそうと思ってしまった・・・。別紙の「死神アリス」は
初期が少女で、新シリーズは少年。今もシリーズ刊行中。
「ダークキャット」(木村直己)
最初は読みきり短編。後にシリーズ化。猫に変身する2人の少年標意と留意が
不可思議な事件を追う話。2人がそれぞれに闇の眷属である「ダークキャット」
になってしまうくだりは泣ける。主人公の標意をアニキとして慕う留意君は、
死んだ妹の魂も抱え込んでいる為、女の子の姿にもなれたりする。
黒猫と三毛猫の姿も可愛い。シリーズは完結したのか?
「まつざきあけみの華麗なる恐怖シリーズ」(まつざきあけみ)
「世にも奇妙な物語」っぽい良質な短編が多い。絵柄も耽美的で流麗。
時代も現代~大正・明治時代までと幅広く、基本的に読みきりが多いが。
飄々とした青年作家・一郎さんと、彼の担当である青年編集者・誠(セイ)さん
のコンビが巻き込まれる事件シリーズが面白い。
一郎さんがまた、いざという時に頼りになるのです。
「金銀花」「月下美人」(岸裕子)
ロマンチックサスペンスBL系とでもいうのか。女の子主人公なのに、
ラストは男同士のドロドロ恋愛の「金銀花」「月下美人」。これ読んで
私はBLというか同性愛の存在を知ってしまったワケ・・・。
「金銀花」は名作。堂本光一あたりでも使ってドラマ化して欲しいものだ。
「富江」(伊藤潤二)
綺麗な絵柄で、美青年や美少女も多く出てくるのに、内容は狂気をはらんで
紙一重という短編が多い。第一回楳図かずお賞入選作の「富江」は、
まさかこんなに多種多様にシリーズ化してドラマ化までするとは思わなかった。
「タロットウォーズ」(氷室 奈美)
タロットカードで占い、それを元に事件を解決する女子高生・雪乃のお話。
彼女をとりまくタロット占いのエキスパート達。ノリが軽くてさくさく読める。
ラスト近くはルシファーやミカエルなど神様ウォーズ。
上記の「富江」と同じく楳図かずお賞入選作家。
「魔女っ子クラブ」
別記事でも書いたように、白魔女見習いの冥ちゃんが主役の白魔術入門漫画。
これ、単行本化して欲しかったなぁ・・・。