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昆虫観察会


毎年恒例になっている生き物観察会。今年の観察の対象は昆虫。場所は、前日の打合せで、集落内の神社境内ということになった。決定理由は、落ち葉があることと、カブトムシやクワガタなどの甲虫が好む木があることだった。
境内は地区で掃除を済ませたばかりだったが、台風8号の直撃を受けて枝葉が散乱。枝葉とはいっても、腕より太い枝等も散乱。当日、観察できるように片付けて、どうにか時間通り朝10時開始。
まずは講師の話。それがとても大きな話。「地球の生き物の4分の3は虫、地球は虫の惑星、虫がいないと人間は生きていけない---。」等々。人間が生きる上で植物の受粉など随分お世話になっているわけだ。

さて本題の昆虫観察。はじめに、掃き溜めの葉っぱ等をブルーシートの上に移して生き物観察。日頃あまり見ない小さな虫がいっぱい。それらにまじって、クモやミミズ、それにコガネムシの幼虫も。みんな葉っぱを土に還している虫たちだ。1cmの土をつくるのに100年かかるそうだ。虫たちがいなければ、田んぼも畑もできないというわけだ。
その次は、子ども達が大好きなセミやトンボ採り。小さなアミや大きなアミで追いかけ回し始めた。アブラゼミやシオカラトンボ、ウスバキトンボ、ミヤマアカネなど採取したが、クマゼミには逃げられてばかり。参加の子ども達は、虫大好きという子から全く苦手という子までいたが、終わる頃には、苦手な子もトンボやセミは採れるようになっていた。これだけでも大収穫だ。
境内には、スギやクスノキにまじって大きなハルニレがある。神社そのものは、堤防ができるため、昭和9年頃に河川敷にあったもの現在地へ引いてきたというから、どの木も樹齢約90年ほどなのだろう。実はそのハルニレに甲虫が来るのだそうだ。講師曰く、「クワガタを探すならクヌギと言われるが、これは関東以北の話で、宮崎県では、よく知っている専門家等は、元々からあるハルニレを探す・・・。」と。最後に、講師は自らハゼノキの枝を片手に、触ったりするとかぶれると観察上での注意。

そういえば、まっすぐに伸びた若いハゼノキで木刀をつくり、翌日から顔も手も真っ赤に腫らし、油揚げを塗って過ごしたことを思い出した。一日がとっても長かった子どもの頃の思い出だ。
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