多少大げさに言えば、生きることは常に意思決定の連続である。朝起きて、何をし、何を食べ、何を話し、何をするか。そして、夜寝るまでに、実にさまざまな決定をしている。
もちろん、定常的に、あるいは定型的な行動、作業、習慣もあるだろうが、それでも、昨日と今日、今日と明日は、絶対に同じではない。
ましてや、ビジネスの現場では、まさにこの小さな日々の決定から、結構大きな決定まで、意思決定の連続である。
特に問題なのは、決定した時はそれほど大きな影響がないと思っていたにも関わらず、実際後になって、大きな波紋を呼ぶような決定もままある。このような場合は、ある意味一番難しいかもしれない。
最初から重要かつ重大な問題だと認識できておれば、大半の人は慎重に考え、熟慮の上、意思決定するであろう。
熟慮の末の決定が必ずしも良い結果をもたらすかどうかは分からないが、それでも考えた末のことであれば、たとえ失敗してもあきらめもつくというもの。
というか、慎重に検討すればするほど、失敗を恐れるが故に、決定を先送りしたり、結局は中止することになる。だからこそ、失敗の数も減ることになる。
だからと言って、ビジネスの世界では、沈思熟考が即断即決に勝るとも言えない。対応の仕方如何によっては、貴重なビジネスチャンスを掴むことも逃すこともある。
「チャンスは前髪をつかめ」
「直観は過たない。過つのは判断である」
即断即決を薦める言葉も多々あるが、あわててつかんだ前髪が大変な疫病神のものだったりということも、なきにしもあらず。直観が狂うことなど、日常茶飯事。なんでもっとじっくり考えなかったのかと、反省することが多いのも事実。
30年近いビジネスマン人生を歩んだにも関わらず、まだこの程度のことで日々苦闘している。だからこそ、ビジネスの現場はおもしろいのかもしれないが、と自らを慰める今日この頃である。
<script type="text/javascript" src="http://bn.my-affiliate.com/movie_bn.php?p=00040024&s=00094840&w=200&h=167&mode=1&hid="></script>