再び原点回帰なり!

未熟なビジネスマンの心のつぶやき

大手電機メーカーの今期決算

2012-02-04 13:17:47 | ニュース
今週末にソニーも東芝もパナソニックも、あのシャープまでもが、2012年3月期決算で大幅な赤字となると発表された。

超円高による影響や海外勢、特に韓国企業との競争による販売不振が原因のようだ。また、売れたとしても、価格低下による収益悪化も一因であろう。

さらに日本がほんの数年前までに最も得意分野としていたテレビ事業が、どのメーカーも消耗戦に入り、赤字体質が続いている。

液晶パネルの価格も急激に低下しており、どうしてあれほど安い値段で売れるのか、安いのはうれしいはずの消費者の立場としても、多少心配になってしまうほどである。

一方、アジア新興国などで日本の商社が開発している工業団地が人気沸騰のようである。この動きは、大企業が円高による工場の海外移転のみならず、中小の製造業が生き残りをかけて思い切って海外へ出て行こうとしていることが背景にあるようだ。

これらの工業団地も数年前にタイやインドネシアへ訪問した時には、確かに閑古鳥が鳴いていた。

こうした急激な変化に対して、企業経営者は今本当に難しいかじ取りを強いられている。たとえ大企業であっても、一つの経営判断のミスが、命取りにならないとも限らない。むしろ、大企業の方が一旦進みだすとなかなか方向を変えることができないので、痛手を負う危険性は高いかもしれない。

こうした激動期における経営に正解はあるのだろうか。おそらく、そんなものはない。それこそがビジネスは一回性と言われる所以でもある。

巧遅は拙速に如かず!

この格言こそが、激動期には最も的を得ている言葉ではないだろうか。

そして、まずはやってみて、勝算がなければさっと引き返す。この迅速な繰り返しをしながら、それぞれが進むべき道を探っていくしかないのではないか。

まず経営者としては、日頃からこの程度の数回のチャレンジに耐えられるような財務体質を準備しておくことが重要になる。

そして、あるところで行けるとなったら、ドンと行く。

その決断も早きに越したことはない。ただ勇気と胆力がいる決断でもある。

大手電機メーカーの経営トップも、今眠れない夜が続いていることであろう。しかし、日本国を背負って立つ企業ばかりなので、慎重かつ大胆で、同時に迅速な経営判断を期待したいものである。