北海道洞爺湖サミットまで、あと1ヵ月を切った。福田首相は、「福田ビジョン」として、サミットを見据えた日本の温暖化問題への覚悟を発表した。
「日本は2050年までに温暖化ガスを60から80%削減する」
こうした遠い将来の数値目標に対して、エネルギー専門家筋では、根拠と確証がないという理由で否定的な意見を聞く。
このようにビジョンと呼ぶような目標には、根拠や確証は必要なのか?私は、むしろビジョンは「将来こうありたい」と願うものであり、現時点での妥当性を問うべきではないという考え方を取っている。
さらに言えば、将来世代への願いであり、祈りでもあり、人類の無限の可能性に対する信頼なのである。
リーダーが覚悟と未来世代への信頼を持って、「かくあるべき」という表明がまさにビジョンと呼ぶものである。
ビジョンが持つ力は、すなわち、それを発するリーダーの信念であり力なのであろう。
したがって、重要なことは、「何を言うかではなく、誰が言うか」である。すなわち、覚悟と信念も併せ持ったリーダーが発したビジョンは、必然的に周りを巻き込み、具体的な動きを創りだす力を持つのである。
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