埼玉県深谷市にある
吉祥寺の住職のブログ
イチョウの下のよもやま話
萬宇四春なり (その1)
三微の肇序、萬宇四春なり 平成8年の年頭の挨拶です。
平成八年の初春を迎え、謹んで三宝を誦し奉り、
併せて檀信徒各位のご清祥を 祈念申し上げます。
昨年の日本社会の出来事を振り返ると、
阪神大震災に始まり、オウム真理教の暴挙、
相変わらずの政治家不正疑惑等、
暗いニュースばかりが思い起こされます。
年末のテレビで、
「今年の日本に、
大リーグ 野茂選手や オリックスイチロー選手の活躍が無かったら
救いようが無い年になっていたでしょう。」
とのコメントがありました。
本当にそんな印象です。
ただし、当山は 去年も元気いっぱいの一年でした。
二月には 芭蕉・菜風の格碑が 境内に移転されて、
多くの来山者の目に供する事ができるようになり、
また 元 観行寺に祀られていた 木造阿弥陀如来立像の
修復開眼がなり、
八月には 戦後五十年を契機とした 戦争犠牲者慰霊法要が
前住大僧正のお導きと 中瀬遺族会の 多大なご協力によって
厳かに執り行われました。
更に 篤信の檀徒のご寄進を機に、
絵馬堂の新築・本堂前面の大改修が円成でき、
境内の様相も 次第に整ってまいりました。
特に、十一月の ふれ愛観音の奉安式は
稚児 140名の大行道という
大変な事業であったにもかかわらず、
たくさんの檀信徒の皆様が
参加してくださり、
また 自ら ボランティアをかって出て下さった結果、
当山の歴史に残るであろう法会が
大成功の内に執行されたわけです。
今更ながら 檀信徒の皆様の
すばらしいパワーを実感しました。
こころより感謝申し上げます。
さて、昨年の絵馬堂新築と 本堂前改修を
当 吉祥寺では
天台大師一千四百年大遠忌記念事業と 位置づけました。
また、本年度より、
「吉祥寺整備計画」を具体的に進めて行く事が、
年末の役員総会で決定されました。
ご承知のように、当山の本堂は 天井や床の傷みが激しく、
書院、寺務所、トイレ、納戸等が無く、
非常に危険 且つ 不自由な状態です。
来年度より、それらの修理、増改築を
実際に行なっていく事になりました。
まず、平成八年度は 庫裏の新築を計画しています。
これについては、檀徒各位の寄付はご辞退し、
住職ができるだけの事をしてまいるつもりです。
なお、庫裏新築と同時進行で
本坊整備の具体的計画立案を
本年いっぱいに整えるつもりでおりますので、
諸事 ご協力 ご了承を お願い申し上げます。
さすがに中瀬の吉祥寺だと言われるような
寺檀一体となった 立派な事業を
成し遂げたいと思っております。
阪神大震災と オウム真理教の事件とは
同じ年(平成7年)にあったんですねえ。
そして、
戦後50年の法要や
ふれ愛観音の奉安式と稚児行列も
その年にあった事なんですねえ。
イチローは オリックスからマリナーズへ行き、
そして 今では ヤンキースの選手で、
打率7割越えの大活躍をしています。
この頃のイチロー選手の所へ行って、
あなたは大リーグに行っても大丈夫、活躍しますよ、と
教えてあげたい気持ちになります(笑)。
それにしても、今頃 当時の字の間違いに気づくと、
赤面してしまいます(大汗)。
平成8年の夏、庫裏は無事に出来上がり、
吉祥寺はここから大きく変わっていく事になります。
長くなってしまいました。
続きは次回に。
今日は ここまで!
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