是の故に、
空の中には、
色も無く、
受・想・行・識も無く、
眼・耳・鼻・舌・身・意も無く、
色・声・香・味・触・法も無し。
眼界も無く、
乃至、
意識界も無し。
無明も無く、
亦、無明の尽くることも無し。
乃至、
老・死も無く、
亦、老・死の尽くることも無し。
苦・集・滅・道も無く、
智も無く、
亦 得も無し。
得る所無きを以ての故に。
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『空』という悟りの境地から見れば、
世の中には 物質も無ければ 精神さえありません。
従って
眼・耳・鼻・舌・身体・心 といった器官も無く、
見る・聞く。嗅ぐ・味わう・触れる・感じる といった感覚もありません。
人が誰でも持っている 辛く苦しい煩悩も 実は虚構でしかなく、
生じたり 滅したりするものではありません。
苦の娑婆(この世の中)に生まれ、
病に罹り 年老いて 死ぬ、
そんな苦しみも 実際には無いのです。
この中の真理は何か、
どうすれば悟れるか
等ということに固執する必要はありません。
真理もなければ、それを知る智恵もなく、
したがって、それらを追い求める必要もありません。
すべて『空』なのですから。
今日は、ここまで!
