数千年前、大昔でも日本に戦争があったと思いますが、戦争の大規模化が目立ち始めたのはやはり平安時代末期からかもしれません。職業武士が急速に増えたと思います。
武士が誕生すると同時に武士道が発達を始めました。現代話題の合気道もこの時代にすでに誕生し、秘伝のように特定武士の間で改善が試みられてきました。
現代の合気道の達人のお話を聞くと、術としては人間の精神・神経の特徴をよく理解し、小さくて早くて流れるような動きで静よく動を、柔よく剛を制するようです。相手に触れることなく、相手の動きを狂わせ、その狂った動きを活かし、投げ飛ばす極意もあります。相手を殺すこともできますが、相手が脱力あるいは苦痛で参ったと言えば、無傷で争いをやめます。気を合わせるなどの特徴があるので合気道と呼ばれているそうです。先に攻撃することはありません。
合気道では武器も使いますが、究極は武器なしです。相手が武器を使っても武器なしで対応します。相手が何人でも一人で対応します。
合気道の達人は筋肉トレーニングはやっていないと言っています。相手が筋肉トレーニングをやり、力があるのでその力を利用するそうです。たとえば相手がてのひらで押してくると、そのてのひらに自分のてのひらを合わせます。接着剤ではったように相手と自分のてのひらが一体化するそうです。相手が力で頑張るからだそうです。その相手の力を、小さくて速い動きで抜くと、相手の神経に衝撃が走り、膝やほかのどこかが脱力したり、苦痛を覚え、バランスを失い体が崩れてしまいます。
合気道は一般化していませんが、日本の武道の中の武道と思います。
この合気道の精神を日本の防衛に活かしてほしいものです。明治維新後はアメリカ・ヨーロッパ流に流されて、力を入れすぎです。大平洋戦争では力と力の戦争になり、日本は完敗しました。反省し、合気道の精神に戻ったかと思ったら近年の日本はまた力追求です。どんなに防衛力を強化しても、イージス艦を何隻持っても、長射程巡航ミサイルを何千発持っても、さらに核兵器を持っても、赤字の政府です。日本の防衛「力」は知れています。たとえば中国の「力」に勝てません。
戦後のアメリカは、世界一の軍事力を持っているのに、戦争に完勝がありません。朝鮮戦争、ベトナム戦争、アフガニスタン戦争、イラク戦争などすべて完勝していません。その戦争経験からでしょうか。弱小国が強大国の戦争に負けない戦術の研究をやってきたそうです。核兵器だ、極超音速ミサイルだ、レーザーガンだと言っている半面で、力に負けて勝つような戦術の研究をやっていると聞くのでおかしく思います。