心の旅紀行

人の生き方を追及していると自然に世界に通用する法が見つかります。kiko

日本国と同様、横浜市は虚栄的

2024年02月02日 | 世界

このブログでは保守、さらには復古の精神を捨て、日本が衰退中の現実を認め、改善改革の道に戻ろうと訴えています。

しかし、主流は、日本は先進国と思い、戦争不安に怯え、防衛力・アメリカとの同盟強化です。戦後の自由平等平和の精神は埋没しました。アメリカにそそのかされ、日本を世界に示すことに熱心です。貧困化が進んでいることに目をつぶり、「強い国」、「すぐれている国」論に酔っています。虚栄的です。

横浜市は、財政が悪く、産業に元気がなく、横浜港は世界港の地位を失い、ふ頭はクレーンの動きがとまりました。林文子前横浜市長は、自分が会社経営で実績を上げてきたことをほこり、自分は横浜市の経済を立て直すと言って市民の信用を勝ちえ、市長選を制覇しました。

横浜市の政治は会社の経営とは全然違っていました。市長の奮闘をこえる、衰退の大きな流れが底辺にできており、彼女㋨歯が立ちませんでした。あせった林前市長は、観光産業論で成功しているかに見えた横浜出の政治家菅義偉現衆院議員のカジノ誘致論に飛びつき、閑古鳥鳴く横浜港にカジノを誘致する計画を自民党の支持を受け、推進しました。

しかしカジノを受け入れるほど横浜市民は不法不道徳になっていませんでした。敏感に反応し、反林前市長に転じ、市長選で担ぎ出した新型コロナウイルス禍の中でデータサイエンス専門で時の人になった学者山中竹春氏を候補に立て、カジノ反対を旗印にして選挙戦を戦い、山中氏は、林前市長、横浜出の大物自民党前国会議員(この人は、驚いたが、菅氏の了承をえて、反カジノで立候補し、山中氏に対抗、菅氏もこの人も信用を喪失)を破り、当選しました。

山中市長は、公約通りカジノ計画を捨て、水道管耐震化、中学校給食改善で概して無難に市政を進めているかに見えていましたが、肝心の経済立て直しはアイデアがなく、林前市長のイベント重視など観光産業論を踏襲しています。閑古鳥なくふ頭の利用についてもやっと委員会を設置したという状態です。市職員にも市会議員にも産業論に強い人がいないため山中市長も手詰まりです。

その横浜市が市を特別市にしたいと運動しています。特別市とは、簡単に言うと、市が市内の仕事をすべて担い、神奈川県が担ってきた仕事を市が引き受けるということです。神奈川県の中に県内ではないかのような特別市という空白ができることを意味します。一見合理化に見えますが、横浜市の真の弱点を忘れているような感じがします。

横浜市の一番の問題点は、産業がバランスがとれていないことです。あまりにも消費的で、生産が弱すぎることです。都市農業と言っても言葉だけです。臨海工業地帯のハイテク化と言っても投資誘致に見るべきものがありません。これがふ頭が閑古鳥が鳴く原因です。横浜経済が低迷、虚栄化する原因です。

神奈川県の産業振興、それと連携して横浜市繁栄を考える以外に策はないと思います。東京都のベッドタウンでは発展性がありません。観光産業論は手詰まりです。

神奈川県も実は産業論を見失い、投資誘致ができていません。県政低迷です。しかし、まだ地方性が残っており、産業論を考える十分な空間が残っています。自然も豊かです。この希望を見失い、特別市なりたい論は、根幹なき、効果なき虚栄的行動に見えてなりません。

市内の元気な、大学の産業論者、若手事業家・仕事人、町づくりボランティア、市職員、政治家を集め、外部の都市計画専門家も呼び、横浜市未来計画委員会を編制し、市の歴史、現状を市民にわかりやすく情報化し、市民の理解を受けながら未来計画をつくり、市も具体的投資誘致ができるようになることが肝心と思います。形式論で横浜は元気になりません。建物を大きく高くしても中身なき建物、地震で崩れる建物では元気はでません。

神奈川県の中にあって「虚栄」でなく「共栄」する横浜市づくりで元気になりましょう。

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