フランス駐在中国大使が、独立国としてのウクライナに疑問を呈し、ロシアの一地域であるかのような発言をしたため、ウクライナはもちろん、かつて旧ソ連に所属し、今は独立している東ヨーロパの国々や、そのほかのヨーロッパの国々から批判されました。
中国共産党は、国としてウクライナの主権を認めていると述べ、問題の大使の発言を彼の個人的見解だと説明しました。
しかし、普通ならすぐ問題の大使を解任すると思うのですが、解任していません。中国共産党の本音は、実は問題の大使のような考えではないでしょうか。中国が、ロシアのウクライナ戦争を犯罪と言わない理由はここにあると思います。
中国は、国連を尊重する、国連憲章を尊重する、国際法を尊重すると言うが、それは表向きのこと、国連安保理常任理事国なのでその地位維持は有利と考え、国連を軽視しているとは言わないのだと思います。
現実、中国は、ロシアを支援し、またアメリカが軍を引いたあと、アラブ諸国に働きかけ、イランとサウジアラビアの和解を引き出し、着々と中国を中心とする政治・経済圏の拡大を図っています。国連重視はウソです。アメリカと対立、さらには対決することでアメリカに負けない強い中国を演出し、国民に対し共産党の信用を維持していると思います。
アメリカ自身が中国との経済交流が多いだけでなく、そのほかの自由民主主義国でも中国との経済交流が、アメリカとの経済交流より多い国が多いと思います。アメリカは中国に弱みがあり、またアメリカとの同盟強化と言いながら中国の経済交流を大切にしている国が多いため、中国はアメリカとの対立、さらには対決に自信を持っているのではないでしょうか。中国国民も、現在、自由民主主義国との経済交流で収益をえることができており、共産党を強く批判していないと思います。
中国は台湾に侵攻する、すると台湾の先端産業依存は危険とアメリカが考えていることが最近わかり、アメリカは真剣に台湾を中国の侵攻から守るか疑問です。どうも近年はアメリカの弱さ、衰退が目立ちます。
アラブ諸国(西アジア)から追い出しを食らったアメリカは、やがて東アジアからも追い出しを食らい、ついにはアメリカ本土に追い込まれるのかもしれません。
G7のまとまりのなさ、実行力のなさは、目に余るものがあり、自由民主主義国は正義でかつ強いとは到底言えない現実が展開しています。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます