
アマミタカチホヘビ(Achalinus werneri)
草木も眠るほどの深夜。
私は「そろそろ眠らなければ翌朝に響く」と思い、道の駅に向って車を走らせていると、何か違和感のあるものをまたいで通り過ぎたことに気が付いた。
すぐさま引き返して路側に目を凝らすと、世にも上品な色合いの小さな蛇が独特の這い方でゆっくりと動いている。実にタイミングが良かった。それが、アマミタカチホヘビとの初めての出遭いであったのだ。
上面は落ち着いた紫色、下面は黄色のツートンカラー。この配色、どこかで見覚えがあると思ったら、あの沖縄銘菓と同じではないか。今度出遭ったらその銘菓を横に並べて写真を撮ろうか、などとオカシなことを考えていると、暗い森で1人はしゃぐ私を快く思わなかったのか2頭のオリイオオコウモリが「ぎゃぴー、ぎゃぴー」と騒ぎ立てながら上空を旋回し始めた。
この蛇ほど優しい顔をした蛇が他に居ようか、いや居ない。この独特の鱗のおかげで皮膚が出ているのがわかる。



【2010/12/06/沖縄本島 Okinawa Island,Japan】