「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ウクライナ紛争は、ロシア内戦(1918ー1922)によく似ている<2024・12・16

2025-01-12 17:15:17 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

ウクライナ紛争について以前から受ける印象は、まず思い浮かぶのがロシア内戦(1918-1922)です。
第1次世界大戦のさなかにロシアで1917年10月、十月革命が起きます。革命で誕生したのがボリシェビキ政権です。
地域的にも重なっており、参加している国や地域も重なっています。十月革命の後には内戦が起きました。
詳しくは、ウイキペデイアの記述を読んでください。
【ロシア内戦】


旧帝政ロシアが赤色革命により崩壊したことで赤軍と皇帝に忠誠を誓う白軍の間で戦争が戦われました。
白軍の主力は、ドン・コサックです。ここにイギリスやフランスが援軍を送り介入します。しかし白軍は劣勢となり最後は、クリミア半島から白軍の首脳が脱出し内戦が終わりました。

その後、誕生した旧ソ連は、1991年に政治崩壊し、ロシア連邦に移行しました。
【ソビエト連邦の崩壊】

これは内戦には至りませんでした。しかしソ連内の旧共和国が独立したのは、似ています。このうち兄弟国家と言えるのが、ウクライナ・ベラルーシ・ジョージアです。
欧米諸国は、内政干渉は危険すぎて出来ませんでした。膨大な核兵器が離散するのを恐れたからです。そのため対立はしながらある程度ロシアに協力して、旧ソ連領に分散していた核兵器をロシア内に移送しました。

しかし、アメリカはロシアをそのまま放置したわけでは、ありません。まず、東ヨーロッパ諸国をNATOに組み込んでいきました。国家が破綻しているロシアは、それを黙認するしかありませんでした。

アメリカ(ネオコン)は、更にNATOの領域を東に拡大しようとします。まず、初めに傀儡化を図ったのがジョージアです。
ミハイル・サアカシュビリ
大統領就任期間①2004年1月~2007年11月②2008年1月~2013年11月
民主化を主張しながらアメリカの後ろ盾を得て、強権的・弾圧支配をする構図は大体アメリカの傀儡政権に共通しています。強硬な反ロシア政策を取り、ロシアと対立します。結果、【南オセチア戦争2008年】を引き起こし、これは即停戦になりました。

その後、反政府運動が激化し2012年10月の総選挙で野党連合「ジョージアの夢」が勝利し、事実上権力を失います。
2013年大統領選で敗北し退任しました。
その後は、ウクライナの2014年クーデターを支持します。
ウクライナ大統領のペトロ・ポロシェンコに招かれ、ウクライナの政治に参加します。
アメリカの傀儡のポロシャンコが、やはりジョージアのアメリカの傀儡のサアカシュビリを招いた構図が見えます。

なぜ寄り道したかと言うと、アメリカのロシア圏への介入は、ジョージアで既に行われ、この時は失敗したことを示しました。
アメリカが公式にNATOの東方拡大をNATOの政策として決めたのは2008年4月のルーマニアの首都ブカレストで開催されたNATO首脳会合です。すでにジョージアで行っていたことを、NATO加盟国に承認させたと言えます。フランスとドイツは、ロシアとの摩擦を懸念し反対しましたがアメリカが押し切って決定しました。まだ、この当時はヨーロッパの主要国にも「常識」はありました。

共産党の機関紙、赤旗の記事
2008年4月9日
【主張 NATO首脳会議 軍事同盟に未来はない】

この時、こう主張している共産党が、今回はロシアの軍事侵略のみを批判しています。歴史認識に欠けるのではないのか❓と余計な心配をしてしまいます。

その後、アメリカが主導した2014年ウクライナ・クーデターが始まります。どうやったのか❓
ポーランドのCIAの基地に西ウクライナ過激民族主義者と暴力極右勢力を集めて組織化して訓練しました。クーデターの実行を考えると千ではなく万の単位でしょう。これが、クーデターの実行部隊です。私が勝手に言っているのではありません。ロシアのスプートニクの中でロシアは、以前からそう主張していたようです。記事はスプートニクのバック・ナンバーにあると思います。

長々と書いてきましたが、1918年とは違い、今回は時間差で内政干渉したことを言いたかったのです。これ位書かないと意味が分からないでしょう❓
前回は、イギリスとフランス。今回は主に英米。イギリスは、どっちにも出てきます。イギリスの悪党度合いが分かりますね❓

ウクライナ紛争は、予め予定されたものであり目的はロシアの勢力圏を削りロシアをロシア領に押し込めることです。成功すれば、次はジョージアとベラルーシです。その後、何をするのか❓普通に考えるならロシアの傀儡化かロシア潰しでしょう。

だから、ロシアは2021年10月のウクライナの東部独立派への攻撃激化を見てレッドラインを超えたと判断してウクライナを無力化し中立化するために集団安保を理由にウクライナに軍事侵攻しました。理由は、ルガンスク共和国とドネツク共和国がウクライナの軍事的圧迫を受けて危機的な状況にあるのでウクライナの軍事力をそぎ、ウクライナを中立化させると言うことです。

ほとんどの人が知らないようですが、ウクライナは2013年までは中立国です。
旧ソ連からの独立時、ソ連との間に約束事があります。
「中立を守ること、反ソ的な軍事同盟に参加しないこと」
独立時、ウクライナ議会は中立を宣言しています。

段々、分かってきたでしょう。異常にNATO加盟に拘るゼレンスキー。
元々(2013年まで)ウクライナにNATO加盟の意志などありませんでした。
2014年クーデターで政権を簒奪した西ウクライナの過激民族主義者が法律を書き換えて憲法にNATO加盟の目的化を書き込みました。
つまり2014年クーデターは、アメリカがウクライナをNATOに取り込むために仕掛けた謀略です。そうとしか言いようがありません。2015年CNNのインタビューに当時アメリカ大統領だったオバマ氏が、アメリカの関与を認めたという話があります。その記事のリンクは、今は見当たりません。

更に今のゼレンスキー政権を見ているとアフガンのカルザイ政権に酷似しています。ほぼ同じと言えます。傀儡政権は、結局腐敗し、やがては内部崩壊するのであろうと思います。ウクライナの腐敗具合を見ると、戦争どころか政府を維持する事さえ無理だろうと思います。こんなことは、御用筋の日本のマスコミは決して書かないと思います。
2021年まではウクライナの破綻ぶりと腐敗ぶりは、普通に報道していたと思います。

「歴史は繰り返す」
このように思います。
そもそもロシア・ベラルーシ・ウクライナは、スラブ民族の源流です。兄弟であり争うべきでは、ないでしょう。
次男のウクライナが、悪いアメリカと極悪イギリスにたぶらかされて騙されていると考えると分かりやすいと思います。

もっと言うなら❓
そもそも歴史的に西ウクライナと東ウクライナ&南ウクライナは、生い立ちが全然違う国です。
西ウクライナは、第2次大戦後スターリンがポーランドに割譲させるまでは、ポーランド領です。ここが西ウクライナ過激民族主義者の根拠地です。
東と南は、帝政ロシアの時代からのロシア領です。
これを、ごっちゃに考えるから話が分からなくなります。
西ウクライナの過激民族主義者がロシアに敵対するなら、東ウクライナと南ウクライナはロシアに返還するべきでしょう。
敵方に寝返る(西)ウクライナが、根こそぎ元のロシア領を持って逃げようとするからロシアが、ブチ切れた!と言うわけ。


タス通信の記事から(クルクス州でのウクライナ軍の損失)<ウクライナ紛争2024・12・16

2025-01-12 17:13:56 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

☆私は、いつも不思議に思うことがあります。それは数字に関する点です。全部、ウクライナか西側の数字を引用します。しかし、ウクライナの発表する数字は嘘や誇張が多いのは、はっきり見て取れます。だからウクライナの発表する数字を基にすると常に違った結論が出てきます。戦果報告の部分でもかなりの誇大報告が見えます。

こういった部分を比較してみようとするならロシアの数字を見てみるべきだと思います。ロシア国防省も毎日、ウクライナと同じで戦況報告をしています。ただ日本語版のあるスプートニク日本は記事の更新も遅いですし記事数も少ないです。(日本は、ほぼ相手にされていないと言うことです)

TASS通信は、日本語版はありませんが英語版はあります。英語版の方は、「Google Chrome」で閲覧すると右上にウインドウが出て翻訳の選択画面が出ます。日本語をクリックすると不完全ながら日本文が読めます。

双方が発表する数字を比較すれば、相当の違いがあることが分かります。そういった意味で、事実に近いことが知りたいと思う人は、TASSを時々見てみると参考になると思います。

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さて、たまにタス通信を覗いてみようと思いました。
見ていない情報があるかもしれないと思ったからです。
タス通信は、ロシアの通信社です。だからロシアに有利な内容では、あると思います。
スプートニクの日本語版よりは記事数も多いですし、記事によっては西側が伝えない情報もあります。

タス通信 
(1)12月14日の記事(ロシア国防省の戦果報告です。毎日、更新のようです)
クルスク州でのウクライナ軍の損失
人員40260以上
戦車239両、歩兵戦闘車177両、兵員輸送用装甲車125両、(簡易)装甲戦闘車1525台、砲309門、多連装ロケット砲40台(うちハイマース11台、マース6台)、自動車1131台、対空ミサイル発射装置13台、その他

(2)12月13日 ヴィクトル・メドヴェドチュク氏の談話
非合法化された野党「プラットフォーム・生命のための党」代表
「もう一つのウクライナ」運動の指導者

ロシア領に編入された地域の人口 860万人
クリミアとセヴァストポリ250万人、ドネツク250万人、ルガンスク140万人、ザポリージャ140万人、ヘルソン100万人

ウクライナ領内の国内避難民360万人
このうち低レベルの給付金が受け取れる人120万人 ⇒240万人が給付金ナシ
金額は1か月72ドルと48ドルの2つのパターン、据え置かれたまま 
ロシアに帰還する人が増えている

(1)のクルスク州での作戦開始以降のウクライナ軍の損失です。もちろん、これが正確であるとは限りません。一応の参考数字です。
人員4万人以上を、多いとみるか少ないとみるか。これは、多くが精鋭部隊です。戦車などの強力な武器も多数失っています。精鋭部隊を武器も含めて多数失っている現状が見えます。やがて、精鋭の機甲部隊は全滅でしょうね。こんなところで精鋭部隊を失っているから、ドネツク中部や南部で敗勢になっています。

(2)は、あまり見ない数字です。ロシア支配地の人口です。帰還している人もいるかもしれませんが、他にロシア領に避難している人もいます。2014年以降、累計で500万人近い数字だと思います。
戦争前の人口が4100万人程度です。
これを見るとロシア領には、1000万人以上いることになります。
ざっとウクライナ領にいるのは3000万人。
国連推計
海外難民が675万人以上(ロシア領に避難した人も含まれています)
国内難民が推定366万人以上

年金受給者1000万人(ウクライナ政府の発表数字)

一体、ウクライナ国内にどれだけの国民が残っているかも不明です。
仮にヨーロッパ避難民が500万人とすると、せいぜい2500万人でしょう。
このうち1000万人が年金受給者です。国内避難民で給付金を受け取っているのが120万人。
一体、働ける人や兵士になれる人がどれだけ残っているか❓
仮に1500万人として女性半分で、男は750万人。
ここから公務員やその他産業や経済を維持する人を除外すると、どれだけ残ります❓
確かに兵役を嫌って逃げている人もいます。しかし、そもそも兵士として動員できる人数は、ほぼ枯渇しているのではないですか❓
どうあっても兵士不足を解消できない理由は、単純にもう動員できる兵役年齢の男がいないからであろうと思わざるを得ません。

おそらく、こんな状況であるのにキエフ政府は戦争を続けようとしています。
米民主党やヨーロッパは、やはりウクライナに戦争継続を半ば強制しています。

何かが完全に間違えているのでは、ないでしょうか❓

 

※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑦
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27


各国の軍事パレードの女性兵士に見るお国柄とは❓<2024・12・15

2025-01-12 17:03:10 | アフリカと中東

※最近、中東の日記が多いです。そうすると、やたら「アル」が出てきます。これまで気にもしていませんでした。なんで「アル」か❓知らんよ。余りに「アル」多く調べてみました。
アラビア語で英語の「the」と同じ定冠詞でした。
アル・シャーム⇒ザ・シャーム
アル・アラビア⇒ザ・アラビア
やたら「アル」が出てくる理由を理解しました。
こんにちは⇒マルハバン(実際の発音はrが聞こえないのでマッハバンと聞こえます)
イスラム圏の人に、マッハバンと言うと喜ばれるかもしれません。
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これは、見ていてお国柄が感じられて面白かったです。
Youtube
『女性の軍事パレード(15カ国を比較)Wormen's soldiers in the world』

https://www.youtube.com/watch?v=GTaGdA06n3o

これで検索すると動画が出てくると思います。

北朝鮮 
文句なく勢いがあります。女性にこんな事をさせていいのかな❓と思います。

中国 
とにかく人数が多い。中に特殊な部隊が混じっています。全員、赤の制服❓
これは通称「ピンク部隊」、パレード用に素人さんで美人を集めて行進の練習した部隊と言うより集団です。
パレードの華と言うことでしょうね。

ベトナム
これは特殊です。独立戦争から南北統一までを表現しているのだろうと思います。
最初は、普通の制服。 これは最初にフランスに勝利した元々の北ベトナム軍を表しているのだろうと思います。
次の集団は、色とりどりのばらばらの衣装です。
これを見て、ピン!と来た人はベトナム戦争を知っている人ですね。
多分、農民に交じって戦ったベトコン兵士を表現しているのだろうと思います。
最後は、農民っぽい制服の集団です。これは統一された南ベトナムでしょうね。

パキスタン
やはりイスラムの国は違います。
ヒジャブをかぶっているのは当然として、小股で静かに歩きます。
大股で男みたいに歩くのは下品で女性らしくないから、ダメなんでしょうね。

ヨルダン
ヨルダンは尚武の国です。ヒジャブをかぶった美人の子が多いです。お化粧もバッチリです。中々、勇ましい!
ところが❓
行進が始まると、やっぱりイスラム風になりました。歩幅を小さくしてゆっくり歩きます。

ロシア
行進に慣れています。面白いのは、女性兵士の場合は行進曲に「カチューシャ」を時々使う点かもしれません。
美人が多いです。

日本
右手を方の高さまで上げます。左には小さなショルダーバックをかけています。これは、日本だけですね。

コロンビア
頭の羽飾りが特徴です。

アメリカ
単にあるいていました。探してみましたが女性兵士の行進の動画は見当たりませんでした。

こうして見てみると、ベトナム、パキスタン、ヨルダンには珍しいお国柄が見えました。
考えてしまいます。
男と同じように下品に行進するのがいいのか❓
女性らしくお化粧してきれいに静かに歩くのがいいのか❓

あるいは、アメリカ式にナシにするか❓

☆イスラム教徒が多いけれど違う宗教の子が混じっている場合は、どうするか❓
イスラム教徒の子はヒジャブをかぶりますが他宗教の子は、ヒジャブはかぶりません。


クピャンスク方面オスキル川北でロシア軍が西岸の橋頭保を拡大、他クラホベと南ドネツク<ウクライナ紛争2024・12・15

2025-01-12 17:00:35 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

航空万能論
2024・12・15
『オスキル川沿いの戦い、西岸に渡河したロシア軍がドヴォリチナに侵入』

略図の1枚目>ロシア軍は、少し前にドヴォリチナの北と南で渡河作戦を実行しました。北の方は、ウクライナ軍が反撃してロシア軍を東岸に追い返しました。南の方は、どうも橋頭保が残っているようでしたが続報がありませんでした。
略図の2枚目>どうやら、戦力を補強したロシア軍が南に残っていた橋頭保のエリアで再度、進撃している模様です。

この付近でロシア軍に居付かれてドヴォリチナを制圧されると、「おおごと」です。クピャンスク市街西側を北から攻める進撃路が開けます。ウクライナ軍は、反撃すると思いますがロシア軍を東岸に追い払うことが出来るかどうか❓

<略図の3枚目>
クピャンスク・オスキル川東岸の南部では、既にロシア軍が支配地からオスキル川東岸まで突破して南北の分断に成功しています。しばらく小康状態でしたが、部隊のローテーションが済んだのか突破した南側で占領地の拡大を始めました。南の方はウクライナ軍は補給が乏しくなっていると思います。ウクライナ軍には、苦しい戦いが続きます。

この付近がハルキウ州とルガンスク州の州境です。ロシア軍としては、ルガンスクの少し残っているウクライナ領を削り、そしてルガンスク州の安全を確保する目的があります。川沿いに南に下っていくと、ドネツク州の北端のリマンがあります。
この突出部から北に行くとクピャンスク市街のオスキル川東岸に行きつきます。ドネツク州中部と南部が片付くとクピャンスク方面でロシア軍の行動が活発化するかもしれません。

<略図の5枚目>
クラホベ市街は、ほぼロシア軍が制圧しました。残る拠点は、クラホベ火力発電所の建物だけです。
南西にあるスキ・ヤリ方面のロシア軍が北上して幹線道路のN-15まで到達すると、包囲されます。
長くは、抵抗できないでしょう。

最悪なのは、クラホべ南の川沿いの包囲されたエリアです。
2024・12・14
『クラホヴェを巡る戦い、ロシア軍兵士が市中心部の市議会で国旗を掲げる』

このエリアには、コンスタンチアンテイニウカの西に7つのウクライナ軍の拠点がありました。一番西のウスベニフカまで含めると8つです。早い段階でウスベニフカ方面で三方向包囲が完成しています。このエリアにいたウクライナ兵の運命は伝えられていません。包囲の形状を見ると脱出は、ほぼ無理です。結果として全部ロシア軍が制圧しました。

☆なぜ、この方面のウクライナ軍がこうも負けるのか❓
それを書いた記事が、いくつかあります。興味のある方は検索して読んでください。
ウクライナ軍全体の組織的・構造的な欠点が、良く分かります。
戦争に勝つのも無理だと理解できます。

航空万能論
2024・12・13
『ポクロウシクの防衛ラインに致命的な裂け目が出来た理由 本当に意味不明』

https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/the-reason-for-the-fatal-breach-in-pokrovsks-defense-line-is-unclear/
2024・12・12
『ウクライナ軍の要塞は何処にあるのか?無計画、無責任、不正、工兵の前線投入』

https://grandfleet.info/european-region/where-is-ukraines-fortress-unplanned-irresponsible-dishonest-and-putting-sapper-troops-on-the-front-lines/
2024・12・14
『ロシア軍に要塞をプレゼントした無能指揮官が解任、後任はタルナフスキー准将』

https://grandfleet.info/european-region/incompetent-commander-who-gifted-the-fortress-to-the-russian-army-dismissed-replaced-by-brigadier-general-tarnavsky/

●この記事では、後半の方で致命的なウクライナ軍の指揮命令系統の欠陥に触れています。これでは、絶対に勝てないでしょうね。
2024・12・15
『ヴェリカノボルシカを巡る戦い、ウクライナ軍が包囲される可能性』

https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/battle-for-velika-novosilka-ukrainian-troops-may-be-surrounded/

全部読めば、この戦争は早く停戦させるべきだと理解できると思います。絶対にウクライナ軍は勝てません。長く続ければ、その期間に応じてウクライナ兵の死傷が増えるだけです。最後は、戦う兵士がいなくなるでしょう。ウクライナ軍全体が崩壊すれば、あとは無条件降伏するしかなくなります。

 

※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑦
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27


トランプ氏とメルケル前ドイツ首相、評価の高いのはどっち❓<2024・12・15

2025-01-12 16:55:39 | ヨーロッパ

立場によって違うと思います。ドイツ国内に重心をおくか、世界に重心を置くか。

メルケル氏については、私の評価は一般的でないかもしれません。ドイツ国内での業績に限っても、ドイツの景気が回復したのは、たまたま時期が良かっただけだと思います。ドイツの様々な改革をしたのは、メルケル氏の前の首相のゲアハルト・シュレーダー氏です。所属政党を見るとSPD(社会民主党)です。よく改革できたな、と驚きます。
メルケル氏の時代の「ドイツの一人勝ち」はシュレーダー氏の改革の果実と言えるでしょう。
メルケル氏のやったのは、その果実を収穫する事だけです。徹底的な行政コストの削減をして見かけの利益をかさ上げしました。利益の多い分だけ、より立派に見えます。そして致命的ともいえる間違いを犯します。何だと思います❓
「ドイツの脱原発」です。国の基本と言えるエネルギー政策を誤りました。以後、ドイツの電気代は高騰を続け、今ではヨーロッパ一高い電気代を生み出しました。これがドイツ製造業の輸出競争力の低下を招き、今ではドイツ製造業の海外流出=産業空洞化を引き起こしています。
他では、行政経費を削るために今必要でない経費を全部、削りました。軍事費に警察予算、インフラ投資、教育投資などドイツの未来に必要な投資も全部、削減しました。そのツケは、今ドイツ社会と経済界、政治の分野まで出ています。
ドイツ低迷の基礎を作った首相と言えます。それでもドイツ国内では評価が高いようです。

一方、トランプ氏です。日本には米民主党系メデイアの情報ばかりが流れてきます。民主党がトランプ氏をこき下ろし攻撃するから、それが日本の一般的なトランプ像になります。第1期目は、政治に不慣れですから目立った業績がないように見えます。世界平和の視点から見てみます。トランプ時代に戦争は起きませんでした。反対に泥沼化していたアフガン戦争で、タリバンと話し合いの場を設けてアメリカ軍撤退の道筋を付けました。しかし、任期切れとなりこれは後任のバイデンさんに引き継がれます。バイデンさんは、これを自分の手柄にしようとして撤退の期日を限定してしまいました。これがアメリカ軍の準備不足とヨーロッパ諸国への連絡の遅れとなり、大混乱の中で撤退することになりました。タリバンが約束を守り、どちらかと言うと撤退を保護しましたので、NATO自体は大体撤退できました。しかし、多くの協力者を置き去りにする結果になりました。これは、バイデンさんの責任と言えます。もちろん、アメリカ国内からもヨーロッパからも大批判が起きました。
この汚名挽回のためにバイデンさんが始めたのが、ロシアとのチキン・ゲームです。散々、ロシアを煽りまくって最後はゼレンスキーにミンスク2合意違反の東部独立派、軍事攻撃をけしかけました。低支持率に悩んでいたゼレンスキーは、これに乗りました。結果として、これがロシアのレッド・ラインを踏み越えておりロシアの軍事侵攻を招き寄せました。
どっちが悪いと言えば、バイデンさんとゼレンスキーが悪いに決まっています。

バイデンさんの時代に大きな戦争が二つ起きて、どちらも継続中です。戦争大好き大統領と言えます。さすが、ネオコンと仲良し大統領です。

トランプ氏は、反対にネオコンから憎まれています。ネオコンの意に沿う政策を取らないからです。それは共和党内ネオコン派閥がトランプ批判と民主党支持をしたのを見れば、分かります。

そしてアメリカの大物政治家では、ただ一人(だと思います)アメリカ・イラク戦争は間違いだったと発言しています。

こうやって見てくると今の米民主党は世界平和と言う意味では最悪です。民主党大統領候補であったハリスも全く同じです。その意味で世界平和にとっては、トランプ氏が大統領選に勝利したのは大きな幸運であったのかもしれません。

そしてトランプ氏の政策を聞くと妥当な政策が多いです。批判的な目で見るから悪く見えますが、実際には民主党の政策より優れている点が多いです。

一番分かりやすいのは、メキシコ国境の壁建設です。壁を建設して物理的に遮断する以外に、不法移民の流入を止める方法がなかったから、トランプ氏は2016年大統領選んで壁建設を公約にしました。
実際に壁建設を開始したら、民主党は人権だのなんだの言って大批判の合唱でした。
やはり不法移民の流入にどうしようもなくなったバイデンさんは、どうしたか❓
なんだか、そそくさと壁建設を再開しました。それどころか、一時的に鉄道のストップさえしました。

トランプ氏は、2018年6月12日、シンガポールで北朝鮮のキム総書記と会談しています。
これが、トランプ式です。実際に相手に会って人間を確認します。会わなければ、どんなヤツなのか分からないだろう❓と言うわけです。
バイデンさんや国務長官を見てください。ああやってウクライナ紛争を引き起こしておきながら、ロシアの政府首脳と会って話し合うことは、一切しませんでした。戦争で話を付けようというわけです。その結果、ウクライナが負けて潰れてしまえば、どうしようというのか❓
多分、何もしないで放置してボロ雑巾のように捨てると思います。アメリカの冷酷な、いつもの手口です。

誰が見たって、もうウクライナに勝ち目はありません。
強引にでも終戦に持っていく方が、ウクライナ国民には親切であると言えます。
ゼレンスキーは、最初から利用しただけなんだから、こっちをボロ雑巾みたいに捨てればいいでしょう❓
ゼレンスキー・一人を捨てるのと、ウクライナ国民を捨てるのと、どっちが害が少ないか❓
考える必要もないと思います。

バイデンさんとヨーロッパは、ゼレンスキー・一派を助けて、ウクライナ国民を見殺しにするようです。
どっちが正しいですか❓

考えてみて欲しいと思います。

☆12月7日の三者会談の内容を米ウオール・ストリート・ジャーナルが続報しています。
産経新聞 2024・12・14
『トランプ氏 ウクライナ停戦監視に米軍参加せず NATO加盟「支持せず」発言』

8日か9日のマスコミ各社の報道では、内容については報道がなかったように思います。20分程度の会談ですから中身はなかったのだろうと思っていました。しかし、言うだけのことは(一方的に)ゼレンスキーに言ったようです。
「ウクライナのNATO加盟は支持しない」 

ゼレンスキーは、その後もNATO加盟を求めています。
しかし、明確にトランプ氏が否定している以上、加盟は出来ないと思います。
NATO加盟国には、数か国ウクライナのNATO加盟に反対している国があります。
だから、トランプ氏がどうあれウクライナのNATO加盟(招待)が行われる見込みはありません。

ゼレンスキーが停戦交渉をゴネれば、トランプ氏は停戦を遅らせる可能性があります。
遅れる分、ウクライナ領はロシアが削るでしょう。
トランプ氏の停戦案は、現状固定だと思います。
時間が経過すれば、ロシアが支配する領土が増えることになります。
ゼレンスキーが、ゴネることをロシアも期待していると思います。

 

※関連記事目次
項目「ヨーロッパ」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/70484af7010580642c91d2a502a7002d


ウクライナ紛争について欧米メデイアと異なる見解の本(エマニュエル・ドット著)<2024・12・15

2025-01-12 16:53:26 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

産経新聞 2024・12・15
『ウクライナ紛争を巡り西洋メデイアと異なる分析 21か国で翻訳されるも、英訳されず』
<話題の本>『西洋の敗北』エマニュエル・ドット著、大野舞訳
https://www.sankei.com/article/20241215-72WNBTITOZMQNP6DML3452NEBA/

※私は産経新聞の報道姿勢に賛成しているわけではありません。しかし、時々他の新聞の無料版にない記事を掲載しています。あくまで、その記事が丁度良いから引用しているだけです。

著者はフランスの歴史人口学者のエマニュエル・ドット氏です。
私は、これほど上手には書けませんが、大体私が書いている日記をつなぎ合わせると似た内容になります。
どうしてそうなるかと言うと、同じような資料や記事、ニュースなどを読んで考えれば、人間は大体同じような結論に到達します。
私がウクライナ紛争の通説に疑問を持ち、3か月ほど歴史や政治、周辺の国際情勢の推移、あるいは歪められていなかった時期の記事を探して読んで思考を重ねた結果は、1年半前にNY大学の政治学者が投稿記事した記事と同じでした。それは後日知りました。でも政治学者の記事を読んで、自分の考えが正しかったことを知り安心したことがあります。

つまり、普通のレベルの思考能力を持つ人間が同じ資料やニュースなど関連情報を探して考えて分析すれば、大体同じような結論に至ると言うことです。計算と同じで似たようなことを足し算引き算していけば、出てくる答えに大きな違いは、ありません。
ポイントは、先入観を捨てる、通説的主張に疑問を持つ、ベースになる資料や情報を正しく選択する。大体、こういった点に気を付ければ、それほど違わない結論に至ります。

プロパガンダとフェイクニュースで大々的に世論操作をしている場合には、テレビや新聞では事実に近いことは絶対に分かりません。情報を過去にさかのぼり探して自分で調べて考える作業が不可欠です。
それが出来ない人は、このような事実に近いことを書いている本を探して読むことも良いことだろうと思います。

このようなことを繰り返すうちに知識の間口が広がっていき、プロパガンダやフェイクニュースに気が付けるようになります。

プロパガンダとフェイクニュースの拡散もとは、主に英米です。元はと言えば、ウクライナ紛争の遠因は2008年までに始まったアメリカのNATO東方拡大政策にあります。ここから始まって、経緯をたどります。2014年クライナ・クーデターでそれが明確な(謀略を伴う)形・事件として示現しました。そこから始まったドンバス戦争(内戦)の延長線上にウクライナ紛争があります。簡単に歴史をたどると、その主体はアメリカのネオコンであることに気が付きます。
ここまで自分で調べて通説と違った結論を得た人は、概ね正しい方向で思考していると言えると思います。

自分でそうするのが難しい人は、良質の本を探して読むのがいいと思います。
大体、「さわり」を見ると私が、その時々ブツ切りの日記として書いた内容を継ぎ足したのと似たような内容だろうと思います。
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米CNNは、報道姿勢がトランプ体制に変化した❓(ウクライナ紛争停戦への流れ)<ウクライナ紛争2024・12・15

2025-01-12 16:52:57 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

最近、ふと気が付くとCNNの報道に変化が見られます。

①2024・12・12
『ロシア軍、ウクライナ軍東部の要衝まで3キロに迫る』

②CNN 2024・12・09
『トランプ氏、ウクライナへの支援は就任後「確実に」減らす、NATO残留も明言せず』
③産経新聞
『トランプ氏、ウクライナ問題で外交本格化 プーチン氏に停戦呼びかけ、軍事支援は縮小意向』

これは12月7日の三者会談(トランプ、マクロン、ゼレンスキー)の日に合わせて12月8日に米NBCテレビが「録画」を放送した内容についての記事です。産経の記事とCNNの記事だと別の記事に見えると思います。産経は文章を長くして内容の核心をぼかしています。
一方でCNNの記事は、核心を2点だけはっきり示しています。インタビュアーの聞きたいことを明示しています。トランプ氏の考えが従来と変化がないことを明確に示しています。産経は、文章を長くして枝葉を入れてほぼ核心を無くしています。これが日本のマスコミの良くやる、内容変更の手口です。嘘を書いている分けではありません。核心を意図的に落として内容を変えてしまいます。タイトルは、「ウクライナ支援は確実に減らす」の部分は一番後にほんの少し書いています。
私が、海外情報や国際情勢についは日本のマスコミの記事は読むだけ無駄だという理由です。

それは脇に置いて、CNNは内容を歪めずトランプ氏の見解をはっきり伝えています。事実を伝えました。だから、この部分ではマスコミの使命を果たしました。結構、CNNの記事にはミス・リード情報が混じっていますから、どちらかと言うと珍しく感じました。

①の記事は、その傾向を更にはっきり伝えています。ロイターが、インチキ報道をしたのと同じ内容です。
イギリス系は、相変わらずウソを報道し、アメリカ系は本当のことを報道しました。完全にアメリカとイギリスでは姿勢が別れました。
最近、特にアメリカ系のメデイアがよく引用するサイトがあります。米・戦争研究所やアメリカ軍、イギリス系の情報は、そもそも意図的な内容の改ざんがあります。だから現時点でのウクライナ紛争の現状を報道するソースとして不向きです。ですから情報の正確性に定評があるウクライナの軍事サイト「DEEP STATE」の記事を引用しています。
アメリカ系は、他にロシア側グンジブロガーの「RYBAR」の記事も時々引用しています。やや過大戦果報告も混じりますが信頼度の高いサイトです。それは航空万能論の管理人が、この二つのサイトの情報を突き合わせて映像証拠を追加して前線位置を推定していることからも分かります。その意味で航空万能論もウクライナ紛争では、日本で一番ではないかと思えるほど正確度の高いサイトです。

CNNは、ウクライナ軍やウクライナ政府広報ではなく、信頼性の高いウクライナ側軍事サイトの情報をソースにしているところに現在の戦況を正確に伝えようという「本気度」が見られます。もう、ウクライナのボロは隠さないと言うことです。他のアメリカのメデイアも、この報道姿勢が多くなりました。

つまり米メデイアは、バイデンさんに「そんたく」するのを止めて、ウクライナの現状や戦況に関しては「事実」を報道する姿勢に変化しました。民主党支持のCNNが、こうしています。トランプ氏が、今後ウクライナ政策を遂行しやすい環境を作っていると言えます。
ロイターは、戦争継続の英政府に「そんたく」しています。

日本のメデイアは、ウクライナ万歳の日本政府に「そんたく」しています。

もう、アメリカ系メデイアは、ウクライナ紛争に関しては停戦支持と言っていいと思います。トランプ氏に迎合しているとは言いませんが、少なくともトランプ氏が政策を遂行しやすいように協力する姿勢が見えます。

NATO離脱問題もそうです。トランプ氏はアメリカがNATOにとどまるには、ヨーロッパ側の負担を大きくしろ・との条件を付けています。この条件は、今も同じだと報道しています。

ヨーロッパNATOの反応
時事通信 2024年12月13日
『NATO国防費目標引き上げ検討 30年までにGDP比3%ー英紙報道』

2018年は、こうでした。
BBC 2018年7月12日
『トランプ氏、NATO加盟国の防衛支出増を要求 ドイツを名指し批判』

前ドイツ首相とトランプ氏が犬猿の仲である理由が分かりますね❓
2018年は、ヨーロッパNATOはトランプ氏に逆らって、ほぼどの国も無視しました。
2024年は❓
「イエッサー ミスター・トランプ!」
全員、素直な子に変身です❓

トランプに逆らうと、必ずいつか報復されます。
カナダのトルドー首相の場合
テレ東BIZ(Youtube)
『トランプ氏「カナダは51番目の州になるべき」』
相当、過去にトランプに逆らっていると思います。

 

※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑦
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27


シリア反体制派、アサド政権打倒の準備を1年前から始めていた(CNN)<2024・12・14

2025-01-12 16:51:19 | アフリカと中東

CNN 2024・12・14
シリア反体制派、アサド政権打倒の準備は1年前に開始 指揮官が英紙に明かす
https://www.cnn.co.jp/world/35227316.html

このような記事があります。記事によるとシャーム解放機構が1年前に南部の反体制派(多分、自由シリア軍)と連絡を取り、統一戦線の形成を打診したようです。
その後、トルコ、アメリカ、イスラエルが何らかの関与をしていると思います。特にイスラエルは1年以上前からアルシャームと連携するような動きを見せています。イスラエルの関与は永久に明かされないかもしれません。しかし、今の状況を見るならイスラエルが一番深く関与していると思います。

約1年前の日記です。
①(シリア)テロを変えてしまったドローン<2023年10月
https://smcb.jp/diaries/9145526
②シリアとレバノンの民兵組織<2023年10月
https://smcb.jp/diaries/9150461
これが、2023年10月に私が書いた記事です。今とはシリア問題に対する理解度が全く未熟ですから相当認識を間違えています。ともあれ、②の日記のソース。
Newsweek  2023年10月13日
③『中東情勢、再び緊迫の時代へ......ハマース、イスラエル、シリアの軍事対立が示すもの』
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/10/post-102825_1.php

青山弘之・東京外語大教授の投稿記事です。かなり詳しく書いています。今、読み直すと興味深い内容が沢山あります。主にイスラエルのシリア攻撃について詳しく書いています。イスラエルがシリア領内を頻繁に空爆する理由は、イランがシリア経由でレバノンのヒズボラに武器や装備を供与するのを阻止するのが狙いだとの説が書かれています。
この当時は、イラン・ヒズボラ・シリア政府が「抵抗枢軸」を自称していたようです。

シリア政府は、以下のように述べています。
「シリア軍が北部で戦っている過激派テロ組織を支援するために続けている手法だと非難し、シリア軍はイスラエル政体の武装勢力になり下がっているテロ組織を追跡、打撃を与え、国から根絶すると宣言している」

この当時は、アル・シャームはアルカイダとみなされテロ組織に指定されていました。あくまでシリア政府は、テロ組織を攻撃するという構図です。

しかし、この当時からイスラエルとアル・シャームには何らかの関係があったことを示唆しています。そして、この当時にシリア内戦は、イランとシリア連合対イスラエルと過激派(アル・シャーム)の戦争に変化していることが伺えます。そして、今判明したところでは、この時点でアル・シャームとシリア自由軍の連携が出来上がっています。
ロシアは、単にシリア政府軍を支援しているだけで「抵抗枢軸」には、関与していません。

つまり、今回11月の末に始まった反政府勢力の総攻撃は、これら一連の動きの総仕上げであったことになります。
ロシアは、アル・シャームがアレッポを攻撃した時は、空爆で政府軍を支援しています。しかし、その後支援を止めました。

読売新聞 2024・12・14
『アサド大統領、側近や親族にも伝えず逃亡・・・軍幹部に直前まで「ロシア軍の支援ある」とうそ』
(ロイター)
「アサド氏は、大規模反抗開始の翌日11月28日にロシアを訪れ軍事介入を要請したが、ウクライナ侵略を優先するロシアに断られた。イランには軍事介入を求めなかった」
とこのような内容が書かれています。

その後の経緯を見るなら、アレッポ陥落後はシリア政府軍は、ひたすら退却を続けて反政府勢力とはほとんど戦っていません。推測ですがシリア軍の幹部は、戦闘停止と退却命令を出していると思います。

こうして過去記事とつなぎ合わせて読んでみると、確かに今回の反政府勢力の連携とイスラエル軍のシリア空爆は、1年以上前から始まっています。イスラエルの目的は、ヒズボラの弱体化です。
そしてイスラエルとヒズボラの短い戦争は、イスラエルの圧勝でした。
停戦が合意されるのを待ち、反政府勢力は一斉に政府軍の攻撃を開始しました。
これは、イスラエルとヒズボラとの戦争の終結を待っていたのだろうと思います。
手が開いたイスラエル軍は、シリア政府軍の軍事資産を全て破壊するために猛烈な空爆を開始して、ほとんど破壊したのだろうと思います。これもアル・シャームと密約があった可能性があります。

その攻撃は、反乱を起こしそうな政府軍の残党やシリア政府の支配地にいたイスラム過激派にも向けられたはずです。③の記事には、シリア政府について戦っていたパレスチナ諸派の民兵組織の名前が出ています。他には、イランの民兵、革命防衛隊、ヒズボラ、イラクの民兵、アフガン民兵、パキスタン民兵などがシリア政府側で戦っていました。
つまり、シリア政府軍はイスラム各国の過激派の集合場所になっていました。多国籍イスラム過激派軍団です。
これ全部は、とても反政府勢力の手には負えないでしょう。
なるほどイスラエルが空爆しまくる理由です。ゴラン高原にこれらの過激派が侵入するのを阻止するために、シリア側までイスラエル軍は進出したのであろうと思います。シリア軍は逃亡してしまい、シリア側の陣地が空になったからです。新政府が兵士を配置できるまで、イスラエル軍が警備を代行するのであろうと思います。
過激派民兵組織の残党が、どこにいるかは分かりません。結構、シリア全土にばらけて潜伏している可能性があります。

と言うような実に入り組んだ話のようです。(よく、わからない❓)


シリア新政府が活動を始めない理由(旧政府の金庫がカラ)<2024・12・14

2025-01-12 16:50:15 | アフリカと中東

新政府が誕生しましたから、さっそく活動を始めるのかと思いましたが、その後音沙汰なしです。
その理由を考えてみると資金の手当てが付かないのだろうと思います。新政府の暫定首相が旧政府の金庫を調べてみたらカラだったのはコメントがありました。その時は、ローンの残高を調べているところだと言っていました。ロシアは、新規の穀物輸送船を止めています。支払いが出来るかどうか分からないからです。

では、アサド政権は、どのようにして資金を調達していたのかを推測してみます。
(あ)支配エリアからの税金
(い)ロシアの租借地の賃料
(う)多分、ロシアとイランからの支援金
(え)東部油田から石油を密売(これはISもやっていました)
(お)麻薬密売(推定3000億円から経費を差し引いた残り)
これくらいしか思いつきません。このうち、(あ)と(い)は一応、引き継げます。
(う)(え)(お)は、新政府には無くなります。
新政府の公務員の給料すら払えないでしょうね。
【どうしますか❓】

つまり新政府は欧米や周辺のアラブ諸国が資金援助しなければ、政府を運営することは不可能だと思います。
こうなると新政府は政府の運営や方針を(仮称)シリア復興会議に示して、同意を得て支援を仰がなくてはならに事になります。
今、その交渉の前段階だろうと思います。

シリアの復興支援に関しては、ヨルダンが音頭を取ってアラブ諸国や欧米が参加して会議を開催する準備をしているような記事がありました。

どっちにしても新政府の内容や施政方針、特に欧米が求めている少数グループや宗教への平等な取り扱いは最低限の条件です。他にもアメリカの国務長官が条件を出しています。
アメリカは、この条件が守られれば新政府を支持し承認すると言っていますから、支援が得られる可能性は十分あると思います。イスラム原理主義的な主張は政策に盛り込まず、普通の国の普通の政策と政治制度で新政府に参加している勢力が合意できるかどうかが、焦点になります。

と言うような調子で、まだ欧米やアラブ諸国の支持を取り付ける前の段階なのでは、ないかと思います。

もし、支持の取り付けに失敗するとどうなるか❓
大雑把にアサド政権崩壊時の各勢力の支配エリアを、各勢力のエリアにして分割統治をするしかないでしょうね。
(A)大雑把に言うと西部(ダマスカス、アレッポ、ラタキアなど)と南部の西半分が、旧政府+シャーム解放機構+自由シリア軍 ⇒自由シリア軍はアメリカが支援
(B)北部の東の方 トルコ系勢力 ⇒トルコが支援
(C)東部一帯 クルド系勢力 ⇒アメリカが支援
大体、こんなエリア分けになると思います。これまでの支援関係では、アメリカは(A)と(C)を支援することが可能です。だからシャーム解放機構が、ほどほどの統治政策を打ち出せば、アメリカの支援が得られる可能性はあります。これが最大のポイントかもしれません。そうなれば、(A)と(C)の連立は可能だと思います。クルド人の自治を認めれば、クルド勢力はシリア政府にとどまるのではないかと思います。むしろ離脱しそうなのは、(B)のトルコ系でしょうね。
以上は、どちらかと言うと上手くいった場合です。(A)は既に3グループの寄り合い所帯ですから、ここがばらけると最大5グループに分かれます。このどこかに(多分ラタキア県)にイスラム過激派が入り込むと、再び内戦再発もあり得ます。

やはり新政府の統治の原則、統治方針、統治の具体的な方法が決まらないと動きたくても動きようがないのも事実です。
どうなるのか分かりませんが、再び内戦だけは止めて欲しいと思います。


メデイアが伝えないウクライナの国内事情とゼレンスキーが戦争を止めない訳<ウクライナ紛争2024・12・11

2025-01-12 08:50:29 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

現代ビジネス 2024・12・11 (塩見俊彦)
『いつまでも戦争を止めないゼレンスキー・・・それは戦争を止めたら追放されるから』

https://gendai.media/articles/-/142960

欧米のメデイアも特定の事柄に関しては、政府のプロパガンダ機関と化しその国の政府に協力します。情報戦争のためにフェイク・ニュースも大々的に拡散します。特に酷さが目立つのは、イギリス系です。これを垂れ流す日本のマスコミの報道は、ほぼプロパガンダとフェイク・ニュースだけになります。
こう書いても信用できない人が、多いと思います。それはマスコミを信用する癖を知らないうちに刷り込まれている(洗脳されている)からです。まず、自分で考えて自分で判断する習慣がありません。
これは、徳川時代からの為政者の政策によるところが大きいと思います。
例えば、欧米各国の国民の新聞やテレビの信頼度をアンケート調査した数字があります。
軒並み信頼度は20%~30%程度が多いです。メデイアは、嘘をつくと言うことを経験的に知っているのだろうと思います。
これが、日本では60%程度に跳ね上がります。

今、アメリカの「民主的」なメデイアを見ると、それが良く分かります。
ほとんど米民主党のプロパガンダ機関です。保守系のメデイアは、共和党のプロパガンダ機関です。
一定の事柄に関しては、中国やロシアのメデイアと全く同じです。

では、日本語で書かれたまともな記事は、どこで探せるか❓
私が質が良いと考えるのは、経済系週刊誌です。ここには、中立の立場の学者や評論家などの投稿があります。
読んで参考になる情報は、これ以外では見たことがありません。
現代ビジネスも私が、よく読むサイトです。ただし書く人により「御用筋」の人もいますし、極端な人もいます。
だから、その辺りを読み分ける読解力が必要です。それが、あれば役に立つ情報を探せると思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
前置きが長くなりましたが本題です。
(1)筆者は、ウクライナの国内の政情について書いています。
脱走兵の急激な増加や強制連行的な徴兵についても書いています。
「ストラナー・ウクライナ」
<ゼレンスキーのチームに反対するサークルの活動が急激に増大している>
このような動きを「戒厳令」を連発することで抑えています。
しかし、野党勢力はゼレンスキー批判を活発化しています。
そして、選挙が行われると仮定して勝者を予測しています。
支持が大きいのは、前最高司令官のザルジニーです。

(2)ゼレンスキーが戦争を終わらせない理由を書いています。
そもそもゼレンスキーの大統領任期は5月20日で満了しています。
(国会議員も同じです。本来なら2023年秋に総選挙が行われるスケジュールです)
つまり、ウクライナでは国会議員も大統領も任期が満了していて、本来なら選挙を行う必要があります。
選挙をやれば負ける可能性の高いゼレンスキーは、戒厳令と戦争中を理由に選挙を中止したままです。
そもそもウクライナ紛争自体が、低支持率に喘いでいた戦争前のゼレンスキーが支持率回復のために招き寄せたと主張する識者もいます。
選挙をやって負ければ、ゼレンスキー・一派は確実に戦争の責任を追及されます。
更には、キエフ政府の情報統制問題にも触れています。

これらの事情が、ゼレンスキーが戦争を止めない主な理由です。
何故、NATO即時加盟を要求するか❓
戦争継続中は、NATOが即時加盟を絶対に認めないからです。
戦後のウクライナの安全が保障されないことを、戦争継続の理由にするようになりました。
ここから見えてくることは、ゼレンスキーが考えているのは自分の保身だけであり、国としてのウクライナもウクライナ国民のことも無視しています。この理屈に従えば、ウクライナは永遠にロシアとの戦争を続けなければ、なりません。

(3)他にも書いていますが大雑把に筆者は、このような内容を投稿しています。
どうでしょう❓
これも一つの見解です。
「ウクライナ絶対正義=ロシア絶対極悪」が日本のマスコミの不変のスタンスです。
新聞やテレビが、現代ビジネスのような報道をすることはありません。
日本政府の公式見解を垂れ流しているからです。
本当に、もう少し自分で考えて欲しいと思います。

(4)このような事を知るならば、なぜウクライナ国民が不正手段を使って、あるいは命がけでウクライナ国外に逃亡するか分かると思います。あるいは、戦争に進んで参加するウクライナ国民はほとんどいない理由もわかると思います。今年、逃亡の罪で起訴されたウクライナ兵は6万人だそうです。野党議員によると戦争後のトータルの数字は20万人かもしれないとのコメントもあります。
普通にこれを見るなら、ウクライナ国民で戦争継続を望んでいるのは、ほんの一部でしょう。
西ウクライナの過激民族主義者や暴力極右だけです。それ以外の国民は、戦争終結を望んでいると思います。
ウクライナ国内でそれを言えば、反逆罪で逮捕起訴されると思います。

AFPBB
2024年12月10日
『ウクライナ脱出の男性 厳寒のルーマニア山岳地帯で子猫とともに救助 ぬくもりが命救う』

リンクは産経新聞

https://www.sankei.com/article/20241210-XQQWW3IU7FCFBJYQT33HCPR4VM/
※男性は発見されたとき、低体温症で死にかけていました。しかし置き去りにするのを不憫に思い子猫を懐に入れての逃避行でした。その子猫のわずかな体温が男性を死から救ったという話です。こうまでしてウクライナから逃亡する理由は、何なのか❓

 

※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑦
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27


日本人(政治家を含めて)「海外情報、国際情勢」音痴になる理由<ウクライナ紛争2024・12・14

2025-01-12 08:44:50 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

やや呆れたイギリス系メデイアの情報操作、それに輪欠ける日本のメデイアの記事を見て、「どうして、そうなるの❓」と考えてみました。まず、近年の傾向として日本人が内向きになった事が大きな理由だと思います。関心を持たないのですね。だから日本のマスコミもユーザーの好みに合わせて紙面作り、番組作りをします。そして日本人は、情報はタダだと思う傾向があります。新聞でもテレビでも海外支局など、ほとんどないと思います。報道するための組織では無くなっています。昔は少なくとも新聞は現地特派員がいて、日本人のジャーナリストが目で見てニュースを届けてくれました。だから紛争地で死亡する日本人のジャーナリストがいました。今、紛争地で死亡するジャーナリストは主に欧米人だけです。地域によっては、その周辺地域のジャーナリストも入ります。

では、日本のマスコミは、どうやってそれを補っているか❓
ほとんどが外国メデイアのニュースの転載です。しかも、そのメデイアが同じで少数です。多く見るのは、フランスのAFPBB(通信社)、イギリスならロイターやBBC、アメリカなら米民主党よりメデイア。ほぼ、このようなメデイアに決まっています。情報源に自分たちの特派員はおらず、たったこの程度の外国メデイアの情報のごく一部しか報道しません。
しかも新聞なら外国の記事の紙面など、見開きの半ページくらいでしょう❓記事の分量など、たかが知れているでしょう❓
テレビだって似たようなものだろうと思います。それは日本人で海外情報や国際情勢に知識と見識のある人が少なくなることを意味しています。私のレベルでも学者や識者、評論家のレベルの低さに呆れることが、しばしばあります。
ウクライナ紛争に関しては、私のレベルで書ける人は、ごく少ないと思います。

ほぼプロパガンダとフェイクニュースを拡大再生産する人ばかりです。そのような人しかテレビや新聞で需要が発生しません。政府に「そんたく」するマスコミは、「御用筋」の人しか起用しないからです。こうして、完全に一方的なプロパガンダやフェイク・ニュースのオン・パレードになります。
ウクライナ紛争に関する報道を見ると、そう思いませんか❓
全てのマスコミが、ほぼ同じ内容を競い合って報道(?)していたと思います。どれを見ても中身が同じ。おっとっと❓
全部の情報が、こうだとは言っていません。政府に配慮(そんたく)する場合は、こうなっていると言っています。
こういう内容にしないと新聞も売れないし、テレビも視聴してもらえないのだろうと思います。
だったら❓⇒国営放送だけで十分でしょう。

ウクライナ紛争に関して、一番ひどいのがウクライナ政府やウクライナ軍の広報を無修正で垂れ流すことです。ウクライナ関連の広報は、プロパガンダやウソが多いです。+大本営発表です。これが、日本のユーザーには「事実であるかのように」伝えられます。逆を考えたら分かると思います。
ロシア政府やロシア軍の広報だけを垂れ流したら、どんな内容になりますか❓
こんな状況で「まともな情報」などあるはずがありません。
日本のマスコミは、ウクライナ政府やウクライナ軍の「オッカケ」をやっているだけです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
まあ、●●●●批判は、これくらいにして最近のウクライナ情勢を伝える英米のメデイアの変化を見てみます。

明らかにトランプ優勢の芽が出てきてから変化が見られます。しかし、全部ではありません。
それは、航空万能論が引用しているメデイアを見れば分かります。
イギリス
Economisut(週刊新聞)
Financial Times
アメリカ
NY Times
Wall Street Journal
AP
Dehens News
他にウクライナの新聞数紙、時々ヨーロッパのメデイア

主にこのようなメデイアを引用することが多いです。
ロイターやCNN、AFPBBが出てくるのは見たことがありません。
日本のメデイアの情報が、限られるのはこれも理由の一つです。特にウクライナ紛争については「戦争オンチ」のメデイアの記事ばかり集めて、転載しています。おっとっと❓

どのように変化してきたか❓
ウクライナについて、これまでは控えてきた情報を出すようになりました。それについては航空万能論の記事を見れば分かります。詳しいことは航空万能論の記事を探して読んでください。
大体、共通して言えるのは・・・・・
このままでは無理です。
この戦場は、ほぼ負けです。
こうしなければ、負けます⇒主として動員問題(事実上これ以上は無理)
ウクライナ側の損失は、膨大です。
逃亡兵も多く、最大20万人です。
腐敗汚職問題。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
他にも個別の事案が多数記事になっています。最近は、ウクライナ国内の野党側の反政府活動の記事も出てくるようになりました。
つまり、現状を報道して、「もう無理です」感を作り出して停戦の雰囲気作りを始めていると言えます。そして、このまま戦争を継続してもウクライナが潰れる(負ける)ことも示唆しています。
トランプ氏が、停戦仲介をしやすいようにこれまで出さなかったウクライナ不利の情報を普通に出すようになりました。
もう、アメリカは停戦に向けて動き出しています。

そして、私が書いているようにドネツク南部とドネツク中部はウクライナ軍が敗勢です。一体、どこまでロシア軍が進撃するんだ❓と言う戦況に10月ごろからなっています。膠着状態ではなく、ウクライナ軍は毎日のように退却を続けています。11月にウクライナが失った領土は、1か月としては過去最大です。
さっさと停戦にしないとウクライナ領が、どんどんロシア軍に削られます。ウクライナ軍の損害も日にちが経てば、それに比例して増えていきます。やがて限界を超えて、ウクライナ軍全体が崩壊するでしょう。それは、旧シリア政府軍の最後の崩壊を見れば、分かると思います。軍全体が崩壊すれば、ああなります。
「トランプがど~の❓ロシアがど~の・・・」と言うレベルは、既に通過していて時間の経過とともにウクライナの無条件降伏しかなくなります・と言う状況がやがて発生します。
西側は、それが分かっていて放置しています。どうして❓
誰も責任を取りたくないからです。膨大な税金を投入しましたね❓

だから本音では、これまで戦争を煽ってきた輩もトランプ氏が強引に停戦に持っていくことを(心底)願っていると思います。
ウクライナ紛争は、実際にはこのような状況になりつつあります。
「塹壕戦だ膠着状態だ」は、2023年の1年前の話です。
最新は・・・・・
全部の戦場でウクライナ軍劣勢。
中部ドネツクと南部ドネツクは、ウクライナ軍敗勢。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
大分、日本のメデイアの報道と違うでしょう❓
トランプ氏が、強引に停戦に持っていかないと、やがてウクライナは潰れます。
ウクライナ側の状況は、既にここまで悪化しています。


最近、メデイアの記事を読むと情報操作の意図を見て嫌になります<ウクライナ紛争2024・12・14

2025-01-12 08:43:29 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

例えば12月12日の米タイム誌の引用記事
ロイター 2024年12月13日
『トランプ氏、ウクライナの対ロ長距離兵器攻撃非難 政策変更の可能性を示唆』

同じ記事を引用した時事通信の記事
『ロシア領攻撃を批判 ウクライナ「見捨てない」ートランプ氏』

まるきり意味が違うでしょう❓
ロイターの記事は、トランプ氏がブチ切れていることを伝えています。場合によってはウクライナ政策の変更も有りうるとまで強い調子で発言しています。
時事通信では、単に批判しただけでわざわざ「見捨てない」を強調して、ニュアンスを変えています。
日本のマスコミが常習的にやる情報操作です。タイトルを変えて内容の印象を変えるやり方です。ひどい場合には、切り貼りして内容を変えてしまうこともあります。

では、ロイターは大丈夫か❓
大丈夫な事が多いですが、イギリス政府に配慮する場合もあります。
2024年12月8日のアサド大統領シリア脱出に関する記事です。
まるで違うことを報道して、何かを情報操作しようとしています。
このケースでは、何を意図しているのか不明です。

過去日記 2024年12月8日
【シリアの独裁者はダマスカスを去り消えた、シリアは今後どうなるのか❓<2024・12・08】
https://smcb.jp/diaries/9413937
誤報の内容は、追記部分を読んでください。ちょっと、呆れたので追記しました。

イギリス系は、時々やります。イギリス政府の意をくんでミスリード情報を流す場合もあります。
BBCも動画でウクライナ関連で凄い!証明をしたことがあります。
キエフの小児病院にミサイルが落下して、かなりの被害が出たことがあります。
このミサイル事件は、国連の調査団も現地入りして調査しました。
調査結果は、「ミサイルの残骸でなく、ミサイル本体である可能性が高い」と言う内容でした。
ウクライナは、当然「ロシアのテロだ!」と非難し国連でまで持ち出しました。
ところが、このミサイルがロシアの攻撃ミサイルなのかウクライナの迎撃ミサイルが目標をそれて落下したのかが不明です。実際には、国連の調査団が現地で調査しましたからミサイルの種類は特定できているはずです。威力が全然違いますから攻撃用ミサイルなら、爆発現場を見れば、すぐ分かるはずです。
しかし、国連の調査団はミサイルの種類は特定しませんでした。ロシアの攻撃ミサイルでないからだろうと思います。

これをBBCの女性キャスターが、堂々と動画の中で「証明」しました。
どっちか分からない事を証明して、一方的にロシアのミサイルに決めつけて証明完了です。
つまり落下するミサイルの映像に、その形のロシアのミサイルの紙の模型を当てはめただけだからです。
そのやり方をするとノルウエー製の迎撃ミサイルの模型を当てはめても同じように見えるはずです。
だから、どっちか分からない事を証明したに過ぎません。
しかし犯人をロシアにしたいイギリス政府に「そんたく」して、強引に罪をロシアに押し付けました。

しばらくしたら、誰もこのミサイル事件について話さなくなりました。
ロイターもこの事件では、何とかロシアを犯人にしようと文章を少し変えてロシアが怪しい雰囲気を作り出そうと努力していました。

イギリスのメデイアでさえ、肝心なところでは政府に「そんたく」して事実を捻じ曲げます。
日本のマスコミは、100%政府に「忖度」する上に、ほとんどの記事やニュースは外国メデイアの転載です。
そのうえ。切り貼りしたりタイトルを変えて内容を変えようとします。
「日本の報道の自由度は❓⇒世界70位」
どこかの独裁国家並みの評価です。これを全く、認識していない人が実に多いです。
特に海外情報や国際情勢は、ほぼ読まない方がいいくらいです。好き勝手に情報操作しているケースがあります。
ウクライナ紛争は、その極端な例です。私が、「これほど情報操作がひどいのか!」と気が付いたのは、ウクライナ紛争について約3年近く、様々なニュースや記事を読んできたからです。自分で過去の記事や資料を調べてみたら、プロパガンダとフェイクニュースのオンパレードでした。これは欧米のメデイアも同じです。自国政府のガイドラインを守ります。
だから、時々このような事を書いています。

今回、発見した怪しい例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(また)ロイター 2024年12月13日 16:29
『ロシア軍、ウクライナ東部要衝まで1・5キロ=軍事ブロガー』

ポクロウシク南1・5kmまで肉薄し、市内に破壊工作・偵察グループが潜入したという内容です。
情報源は、親ロシア軍事ブロガーのユーリ・ポドリャカです。

更に内容が凄く、ここを奪われるとチャシブ・ヤールを奪われるリスクが発生すると書いています。
チャシブ・ヤールは、コンスタンチノフカの東、バフムトの西に位置しポクロウシクからは、相当距離があります。
この部分は、どこかほかの地名と間違えたのか適当に書いたのかどちらかです。

では、現在の他のメデイアや軍事ブロガーの最新情報は❓
CNN 2024・12・12
『ロシア軍、ウクライナ東部要衝まで3kmに迫る』
この記事は、信頼性の高いウクライナ側情報サイト(DEEP STATE)の情報により報道していて、内容も大体正確です。
一番詳しい記事
航空万能論 2024・12・12
『シルスキー総司令官、ポクロウシク方面で通常と異なる方法が必要』

この情報でメデイアの報道が、やたら早いのはウクライナ軍が何故か発表しているからです。
普通は自軍に不利な情報を絶対に発表しないウクライナ軍が、なぜ今回に限り発表したのか❓
何かの意図があるはずです。

一応、それを推測しています⇒「Hara blog」
2024年12月13日
【ポクロフスク方面12月12日19時現在の状況 シフチェンコでの戦闘とポクロフスクでの「妨害偵察襲撃」】

つまり現在のロシア軍の位置の共通認識は、ポクロウシク南3km地点のシフチャエンコを制圧したというのが、ロシア側・ウクライナ側軍事ブロガーの共通認識です。
ロイターの記事は、あえてそれを1・5km前進させて、市内にまで特殊部隊を潜入させています。
嘘情報を流してウクライナ軍に協力している可能性が高いでしょう。
ウクライナ軍は、どうするのか❓
いもしない市内に潜入したロシアの特殊部隊や1・5km地点にいないロシア軍を撃退して「大戦果」を挙げるのだろうと思います。
ロイターは、「架空の大戦果」を挙げる手伝いをしているのだろうと思います。

と言うのが、ロシア側の見解です。ここまで読むと、相当おかしく思うでしょう❓
これは極端にひどい例ですが、西側のメデイアは結構、ウクライナを「きれいに」「素晴らしく」見せるために全面的に協力してきました。
書いていて、段々バカらしくなってきます。
皆さんに知ってほしいから、定期的に繰り返し書いています。


今年のコメデイ野生動物写真賞大賞は、傑作❓(木の穴にはまったリス❓)<2024・12・13

2025-01-12 08:42:00 | 動物と植物と自然

CNN 20224・12・12
『木の穴にハマったリス、今年のコメデイー野生動物大賞を受賞』
https://www.cnn.co.jp/fringe/35227252.html

これは、文句なく笑えます。
「リス、どうしてそうなった❓」
本当は、リスが木の穴に入る瞬間をとらえた写真です。
リスが、写真で見るほどに困っているわけでは、ないようです。
しかし、写真を見ると凄く困っているように見えます。

他で面白いのは、フクロウの家族の写真。
おっとっと❓
パパとママが、アツアツで子供が困っているように見えます。

クロハラアジサシが、着地に失敗して垂直に地面に激突している写真。
(これは痛いと思います)

毎年、コンテストがあります。結構、おもしろいですよ。

☆URLを書くのは、まだマウスを買いに行っていないので手入力です。結構、間違えるんですね?何回も調べて、やっとリンクしたら?「やったね!」
結構、リンクを付けるときは苦労しています。

 

※関連記事目次
項目「動物と植物と自然」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/8835f5fca1b4e3065d08a3ab556f3c0e


トランプ氏が停戦に本気なのを、どうしても理解できないゼレンスキー<ウクライナ紛争2024・12・13

2025-01-12 08:40:17 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

トランプ氏は、在野の時代からウクライナ紛争の停戦を主張してきました。
それに対しゼレンスキーは、毎回挑発的な態度で応酬していました。
「俺には、バイデン大統領の支持がある!(トランプが寝言を言うな)」

米共和党もトランプ氏の考えと大体同じです。
「さっさと終戦にしろ!アメリカには不法移民問題の方がよっぽど重要だ!」と言うわけです。

ゼレンスキーは元コメデイアンでその後はテレビドラマの人気俳優でした。
当然、政治のド素人です。ゼレンスキーの政治的外交的無知は見ていると良く分かります。
一番呆れたのが「ウクライナは第二のアフガンにならない!」
アフガンは、長い戦いの末に1回目は旧ソ連を2回目はNATOを追放してアフガンの独立を守りました。第二のアフガンにならないのであれば、ウクライナの独立を守らない意味になります。意味が分かりません。
(つまり、ゼレンスキーの本質はコメデイアンまたは俳優であり政治家では無いと言うことです。ひたすら人気(支持率)を気にして、それ以外ありません。大統領の座に居座ることがゼレンスキーの目標でありそれ以外には、何もありません。見たところでは・・・総額30兆円以上の金をかき集めましたから世紀の詐欺師とも言えます。現金部分の20%は汚職で消えていると思います。ウクライナ紛争の本質が分かるでしょう❓戦争をネタに資金集めして、それを中抜きして関係者が潤っている構図が見えてきます。ゼレンスキーの租税回避地の資産が、どうなっているのか調査してほしいと思います。増えているのか❓同じなのか❓)
ひたすら自分の主張をゴリ押しするだけです。これまで、それが通っていたのはバイデンさんの絶対的なバックアップがあったからです。ウクライナ紛争は、バイデンさんのライフワークの最後を飾るはずの事業だからです。ウクライナ紛争はバイデンさんにとって重要なのであり、アメリカにとって重要であるわけではありません。だからトランプ氏は、即時停戦を以前から主張してきました。

トランプ氏の意向を代弁して次期副大統領のヴァンス氏が停戦の仮案を発表しました。大体、それが交渉のベースになるのだろうと思います。トランプ氏は、ハンガリーのオルバン首相と何回か直接会談しています。だから、それなりにウクライナ紛争を理解しブレーンと相談して、停戦の腹案は作成していると思います。
だからトランプ氏の口から、ウクライナ紛争の継続の話は一切聞こえてきません。
ウクライナ支援の継続については言及があります。ただし、どの程度かは言っていません。

このような事情があり、フランスのマクロン大統領が仲介したのだろうと思いますがトランプ氏とゼレンスキーの会談が行われました。
ロイター 2024年12月8日
『仏大統領・トランプ氏・ゼレンスキー氏が会談、大聖堂式典前』
と言っても時間は、たった20分で顔合わせ程度のものです。中身のある話などありません。
その日に米NBCテレビが、爆弾のような放送をしています。
これは事前に12月6日にNBCテレビがトランプ氏にインタビューした内容です。
時事通信 2024年12月9日
『対ウクライナ支援、削減も NATO脱退の可能性、否定せずートランプ氏』

三者会談のその日に米NBCテレビが、こんなことを放送すればトランプ氏の考えは明らかです。わざわざ事前に収録した分を8日に合わせて放送しています。

これを見たマクロン氏は、どうしたか❓ 
産経新聞 2024・12・12
『外国軍4万人派遣か 仏とポーランド、ウクライナで平和維持活動 報道』

これは戦後の話です。平和維持軍を一部のヨーロッパ諸国が担おうという話です。もっとも、この話は昨日ポーランドのトウスク首相が「ポーランドは派遣しない」と否定しました。
平和維持軍は、次期ヴァイス副大統領の提案に沿った内容です。つまり、マクロン大統領は早速トランプ氏のご機嫌取りをしました。
トランプ氏の意向は、以前と変わらないことをヨーロッパの各国の首脳は即座に理解したと思います。

そのような流れのなかでハンガリーのオルバン首相がロシアとウクライナ双方にクリスマス停戦を提案したようです。
ロイター 2024年12月13日
『ロシア、ハンガリー提案の「クリスマス停戦」を支持=大統領報道官』
2024年12月12日
『ロシア・ハンガリー大統領の電話会談、ウクライナの大統領が強く反発』
AFPBB
『ウクライナがクリスマス停戦拒否 ハンガリー首相』

オルバン首相の行動は、当然トランプ氏に話を通した上のことです。トランプ氏の使者と言ってもいいでしょう。ゼレンスキーは、相変わらず「突っ張り野郎」を通すようです。
3回目の米長距離兵器でのロシア領攻撃を実行しました。
ロイター 2024年12月12日
『ウクライナ、ロシア南部で米供与のミサイル使用=ロシア国防省』

突っ張り坊やのゼレンスキーへのトランプ氏の警告
ロイター 2024年12月13日
『トランプ氏、ウクライナの対ロ長距離攻撃非難 政策変更の可能性示唆』

何かやればやるほど事態が悪化することが理解できないゼレンスキー。
ほぼ、トランプ氏はゼレンスキーを見切っていると思います。
ゼレンスキーは、速くイギリスの亡命した方がいいかもしれません。
もう、ヨーロッパ各国の首脳はトランプ氏の意向を確認したと思います。
トランプ氏が大統領に就任後は、一気に停戦に動き出すと思います。
ゼレンスキーが、ジタバタしたところで金がなくなれば戦争は出来ません。

トランプ氏は、バイデンさんの戦争道楽の後始末をしなければなりません。
面倒なら足して二で割る式で解決するでしょう。
一番簡単な方法
ドニプロ川の西はアメリカ、ドニプロ川の東はロシア
簡単でしょう❓

アメリカにとっては、ウクライナ領が半分あれば(負け戦ですから)特に問題は無い・と思います。
バイデンさんとトランプ氏は、全然違うことをゼレンスキーは理解するべきでしょうね。
停戦すればゼレンスキーは、ウクライナ中から戦争責任を追及されるでしょう。
「亡国の大統領」として、スケープゴートにされるのは、目に見えています。
だから、アサド前大統領のようにイギリスに亡命するべきだと思います。
アメリカには亡命しにくいですね❓


ロシアがシャーム解放機構と直接接触、ロシアのシリア政変後のスタンス<2024・12・13

2025-01-12 08:39:02 | アフリカと中東

ロイター
2024年12月13日
『ロシア、シリア旧反体制派のシャーム機構と直接接触』

ネットの噂話を見ているとムチャクチャですね?
空想論か与太話のオンパレードです。
それは、不正確か既成概念しか書かないという意味ではメデイアも同じです。

ロシアは、シリアではアサド政府軍を支援してきました。
これは旧ソ連時代からのシリアとの友好関係が大きな理由です。二つ目にはロシアはシリアのラタキア県に軍港を租借しています。内戦開始後は、シリアにまともな組織が残虐非道であったとしてもアサド政府しかなかったのも事実です。民主化などを主張した反政府組織は腐るほどありました。しかし、その多くは山賊・夜盗の類でした。その最大のものがイスラム国です。もしアサド政権が崩壊していたらシリアで政府らしき組織は消えていたと思います。
現在、新政府の中心になるシャーム解放機構が結成されたのが2017年です。他に大きな組織はクルド系しかありません。
アサド政権が一定の評価を周囲から受けていたのは、最低限の秩序をシリア内戦の中でもたらしていたからです。イスラム国との戦いにしてもアサド政府が存在しなければ、手の打ちようがなかったと思います。

それから6年以上が経過して、やっとシリア内戦の勢力が集約されてその中からシャーム解放機構が力を付けてシリア自由軍と連携したようです。その上で旧アサド政府と折り合いをつけて、新政府に権力を移行する流れになりました。

この動きからは、ロシアとイランは除外されています。アメリカ、トルコ、イスラエルがどのように関与したかは不明ですし、今後も明らかにされることは無い部分も多いでしょう。程度の差はあれ、この3か国が関与していた可能性が高いと思います。ロシアが外されていた理由は、最初にシャーム解放機構がアレッポを攻撃した時にロシアは空爆して政府軍を支援しました。その後介入を止めました。どこかから連絡が行ったのであろうと思います。
ロシアは介入を止めて最後に前アサド大統領を秘密裏にロシアに移送して長きに渡ったシリア内戦は終わりました。

ロシアの立場とイランの立場は全然違います。
イランは、シリアを自国の政策の重要な道具として利用していました。イラン~イラク~シリア~レバノンに至る陸の回廊を作りイスラエル撲滅の手段であるヒズボラの強化に利用していました。だから何が何でもアサド政権が存続する必要がありました。シリア内戦の最後は、イラン対イスラエルの戦いの側面が強いと思います。この闘争では、イスラエルの完勝でした。イランは梯子を外されシリアから追放されました。イラン勢力を排除しなければ、シリア内戦は終わらなかったと思います。

ロシアは、潰れるアサド政権を支える心算はなかったと思います。関係するどこかの国から警告を受けて手を引きました。ロシアも2015年ごろからシリア支援に乗り出しています。経費自分持ちですからロシアにとっては資金的に大きな負担だったと思います。アサド政権が崩壊することは、ロシアにとってはその大きな負担から解放されることを意味します。ロシアの内心を言えば都合が良かったでしょう。
シリア作戦に投入していた戦闘機部隊はロシアに撤収しました。それ、どこに行きます❓更には大きな戦費負担もなくなります。全部、ウクライナ戦線に投入できるでしょう❓ロシアから見ると、差し引き「行って来い」程度かな・と思います。

ロシアにとって重要なのは、シリアに租借している軍港と空軍基地を今後も租借し続けることです。特にアサド政権が存続しなければ、ならない理由はありません。次の新政府が出来れば、その新政府と関係を結べば良いだけです。この点については、ロシアに有利な点があります。困窮しきったシリアに食料と肥料を提供してきたのは、ロシアです。これがなければ、シリアでは相当数の餓死者が出ていたでしょうね。
新政府の母体となるシャーム機構にしてもロシアに代わって食料や肥料を提供してくれる相手はいません。だからロシアの密かな要望に従って、ロシアの海軍基地と空軍基地は保護しています。

このようにロシアと新政権は、双方に相手を必要とする理由があります。そこでボチボチと話し合いをしようじゃないか・と言うわけです。

イランは、シリアを失うことで致命的なダメージを受けたと言えます。
ロシアは、シリア関連の費用負担が消えて空軍を撤収できた分、メリットがあります。
後は、海軍基地と空軍基地の租借が継続できれば、それほどデメリットはありません。
ロシアは、今後も海軍基地と空軍基地の租借を継続し、シリアはロシアの食料と肥料を(お値引き価格で)安定購入できれば、双方にメリットのある話ですから、過去のいきさつは水に流して折り合いが付くだろうと思います。

結局、一連が終わってみると迷惑者のイランが排除されました・と言う話のように見えます。
関与した全員がイスラム国の制圧では、一致して行動しました。
テロを支援していたのはイランです。
だからイランは排除されました。イスラム国制圧に協力したロシアは排除されないだろうと思います。
一番得をしたのは、イランに完勝したイスラエルでした。
50年に渡りシリアを支配した暴君を追放できたシリア市民も多分、勝利したのだろうと思います。